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弁護士ブログ

2009/04/24

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 さて,さて,僕の就職後,数年間はブルックナーの音楽だけでなく,グスタフ・マーラーの音楽にうなされていた。正直に言うと,「怖いもの見たさ(聴きたさ)」という心境だったかもしれない。

 

 マーラーの音楽(主として交響曲)の鑑賞,うなされ,の順番は今となってはもう思い出せない。第1番(巨人),第2番(復活),第3番,第5番,第6番(悲劇的),第7番(夜の歌),第8番(千人の交響曲),第9番,それから「大地の歌」などをよく聴いた。特に愛聴していたのはグラモフォンから出ていたレコードで,クラウディオ・アッバード指揮のものがほとんど。楽団はシカゴ交響楽団,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,ヴィーンフィルハーモニー管弦楽団のものであった。でも,「大地の歌」だけは,ブルーノ・ヴァルター指揮のもので,キャスリーン・フェリアが熱唱していたレコードを愛聴していたことは今でもはっきりと覚えている。

 

 その当時に思ったのは,マーラーの音楽は,「現代人」の苦悩と子供のような無邪気さ,ちょっと間違えれば「支離滅裂さ」を感じさせる音楽だということ。でも,とてつもない魅力がある。子供のような無邪気さ,特にトランペットをはじめとする管楽器の多用は,マーラー自身の幼少期の自宅近くに兵舎があり,毎朝そこから聞こえてくるラッパの影響だったのか・・・。また,「苦悩」は,妻アルマの不貞や,満たされない創作欲(満足のいく作品の追求)が原因か・・・・。

 

 東京で勤務していた当時,マーラー指揮で定評のあるエリアフ・インバルの演奏を生で体験できたことは貴重であった。その夜は交響曲第2番(復活)の圧倒的な熱演であった。「いやぁ,マーラーの音楽はあまり知らないけど。」という向きには,月並みだけれど,交響曲第5番の第4楽章(アダージェット)を聴いたりすれば,その魅力の一部に触れることができるのではないかと思う。ちょうどその頃,この曲が採用されたルキーノ・ヴィスコンティ監督の「ヴェニスに死す」という映画を観たことも今となっては懐かしい思い出である。

 

 そういえば,最近はバッハの音楽に熱中し過ぎていて,マーラーの交響曲はとんとご無沙汰だが,久しぶりに聴いてみたくなった。さて,何からいこうか・・・・・・。

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