一応分別盛りと言われるくらいの年齢になった僕が,改めて「ぜんまいざむらい」を考えるまでのことはないのだろう。でも,「ぜんまいざむらい」に好意を寄せているというか,これに首っ丈になってしまっているので,今日もブログに書いてしまう。「ぜんまいざむらい」というのは,NHK教育テレビでやっている10分番組のアニメ。時間の関係で朝食後にしか見られないので,僕は,毎朝食事の後に,午前7時14分ころにはテレビの前にイスを置き,そこに坐って15分からのオープニングを待ち,僅か10分間の癒しの時を過ごす。僅かな時間とはいえ,「幼児番組に熱中している弁護士に困難な事件処理を任せておいてよいものか?」と不安に思う人もいるかと思うが,仕事はちゃんとやっているのでご心配なく(笑)。
ぜんまいざむらいが何故これほど好きなのかについて考察するに,ぜんまい様の外見(ヴィジュアル面)と,内面(メンタリティー)の2つに分けて述べてみたい。
第一に,外見(ヴィジュアル面)である。まずは,目が黒目勝ちで可愛い。それだけで人を惹きつける魅力がある。次に,袴の右膝の部分のつぎはぎの存在も好感が持てる。「武士は食わねど高楊枝」の言葉があるように,武士はお金や商売とは一線を画し,貧しさを決して恥ずかしいと思わない。右膝のつぎはぎはその象徴である(「武士は食わねど・・・」とはいったが,ぜんまい様は居候先の団子屋「いっぷく」では結構団子を食べているようだ(笑))。ついでに言うと,ぜんまい様の服装は上下とも地味な色合いであり,これも質素・倹約を美徳とした武士らしい。好感が持てる。その服装の地味さと,「必笑だんご剣」のだんご三色(時には「増量」と称して七色に増える時もある)のカラフルさとのバランスがとれている。さらに,ぜんまい様は寝るときはきちんとした白装束で寝ており,清潔感と礼儀正しさがある。加えて,ぜんまい様の歩き方は,胸を張り,まっすぐ前を見据えた堂々としたものであり,これも武士らしくてよい。その歩きっぷりの良さについては,オープニングテーマの冒頭に,豆丸やずきんちゃんと一緒に歩いている姿を参照すれば一目瞭然。余談であるが,この時のずきんちゃんの小走りのような歩き方も非常に可愛い(笑)。
第二に,内面(メンタリティー)の点についてである。ぜんまい様がいつも善を施していることからも分かるとおり,相手に対する思いやりや優しさに満ちているのが非常に良い。正に,武士道でいうところの惻隠の情で満ちあふれている。ぜんまい様の頭は風変わりなぜんまいであるのに比べ,好みはあるがなめざえもんの髷(まげ)は非常に立派である。にもかかわらず,ずきんちゃんがぜんまい様の方に好意を寄せているのは,彼の内面(メンタリティー)を評価しているからであろう。その他に気づいたぜんまい様の美点は,寛容なところである。ある回の話の中で,「わたあめひめ」が掃除を手伝うシーンがあり,彼女としては全く悪気はないのだがぜんまい様の部屋の道具をめちゃめちゃにしてしまっても,ぜんまい様は決して「キレ」たりはしないのである。惻隠の情に満ちあふれているところ,寛容なところなどは,僕も見習わなくてはならない。
あぁ,もうそろそろ仕事を始めなければならない。ぜんまいざむらいのように,「今日もキリッとまいります。」(笑)