仕事の忙しさや様々なストレスに押しつぶされまいとして,自分なりに工夫してストレスを解消したり,癒しを求めたりしている。ゴールデンウィーク(連休中)には東京へ行き,バッハのミサ曲ロ短調を聴いてきたのだが,これは本当に素晴らしい。名曲の宝石箱のようである。
このミサ曲ロ短調の中で,とりわけ心が躍ってしまう曲,精神的に凹んでいるような時にお薦めの曲が,「グローリア」の中の「クム・サンクト・スピリトゥ」である。これはいいですよ。心だけでなく,体まで踊ってしまいます。指揮者のジョン・エリオット・ガーディナーもこの曲の舞踊的・舞踏的要素を強調しているし,実際に彼が指揮をしている時は小躍りした感じになっているくらいで,すごく躍動感がある。でも,総譜(スコア)を見ると,特に中間部は16分音符が流れるように配置され,歌唱技術としては相当に高度なものが要求されるのではないだろうか。単に聴いている分には楽だけど(笑)。
この「クム・サンクト・スピリトゥ」はニ長調で書かれ,トランペットが効果的に使われている。このニ長調とトランペットと旋律,そして三拍子というのが躍動感の源泉なのであろうか。同じニ長調とトランペット,そして三拍子の組み合わせと言えば,やはりこのミサ曲ロ短調の「グローリア」の中の「グローリア・イン・エクシェルシス・デオ」でも共通して使われ,これも心が躍る名曲である(祝祭的な感じもする)。
以上,精神的に凹んでいるような時にはこの2つの曲がお薦めです。元気になりますよ。