平成20年11月28日,このホームページが世に誕生するとともに,この拙いブログも産声を上げました。全国6185万人のこのブログファンのために(爆笑),何とかまめに更新してきました。皆様のおかげでブログ1周年記念の節目を迎えることができました。深く感謝いたします。これからも,浅学非才ながらも,老骨にむち打って何とか続けたいと思っております(ここまでは,ですます調)。
さて,唐突だが,エリック・サティを久しぶりに聴いてみた。サティの曲はあまり詳しくはなく,僕が知っている曲もお馴染みのものである。そこで,「3つのジムノペディ」,「3つのグノシェンヌ」を聴いてみた。・・・・・・あぁ,こういう曲を聴いていると,もう事務所に行きたくなくなる。要するに,一日中,家の中でまったりしたくなってしまうのである。だから,こういう曲を平日の朝に聴いてはならない。平日に聴くならば,一日の仕事が終わって夜自宅でくつろいでいる時であろうし,そうでなければ休日だろう。とても佳い曲なのだが,勤労意欲の方が危うくなるのである。
ジムノペディの中では,やっぱり1番が1番いいし,グノシェンヌの中では,やっぱり1番に1番魅力を感じる。特に,グノシェンヌの1番は,何やら妖しい雰囲気を醸し出し,独特の魅力がある。以前にもこのブログで書いたが,細身の美女が薄着の衣装で妖艶な踊りをしているような雰囲気なのである。グノシェンヌの1番は凄い魅力を秘めている。
その他には,これも有名な「ジュ・トゥ・ヴー(Je te veux)」がいい。それと,「パラード」や「梨の形をした3つの小品」もたまにはいい。サティは音楽会の異端児などと評されているが,作曲技法などはあの印象派のドビュッシーやラヴェルにも多大の影響を与えているそうだ。酒場(文学酒場の「黒猫」など)でピアノを弾いて生計を立て,ほとんどいつも貧しかったようだ。でも,サティは,青少年の育成を目的とする団体でボランティア活動をしたり,自分でピアノを弾きながら孤児たちにコーラスを教えたり,ソルフェージュ教室を開いたりしていたという。孤独ではあったが優しい人だったのだ。