西 郷「キャーッ,大久保君と飲めるなんてうれしぃーっ。」
大久保「・・・お前,何をそんなにハイになってるんだ。」
西 郷「政治の話だけど,民主党の政権って,もう底抜けだなぁ。不安を通り越して,もうヤケクソだぁー。」
大久保「あぁ,政治に対するヤケクソでハイになっちゃったんだ。オレも鳩山首相の脳天気と小沢幹事長の傲岸ぶりには,脱力感というか,絶望感というか,・・・21世紀は始まってまだ少ししか経ってないんだけど,もう世紀末的な気持ちになっちゃって・・・」
西 郷「ふんじゃぁ,酔余のおフザケで俳句でもひねり合おうか?」
大久保「オレは俳句なんてやったこともないが,季語のないやつでもいいか?」
西 郷「ここは居酒屋だ,何でもありだ。まずはお前からだ・・」
大久保「そうだなぁ・・・『悪相も このときだけは えびす顔』」
西 郷「・・・何だそれ?悪相の主が小沢幹事長だというのは察しがつくが・・・。」
大久保「小沢幹事長が民主党の国会議員143名を含む総勢600名を超える大集団で中国に行った時のことを詠んだんだ。」
西 郷「ああ,アレね。臨時国会もそこそこに引き揚げて,その一方で彼らは中国に一体全体何をしに行ったんだ?」
大久保「さぁ・・・」
西 郷「プリクラじゃあるまいし,中国の国家主席と握手のツーショットをポンポンやっただけだろう。あんなことをやって一体何が嬉しいんだ。あんなことで有頂天になっているような資質を疑う議員の歳費を払うために,オレたちは血税をとられているのか。」
大久保「おっしゃるとおり!・・・・・お前,このおでんの玉子食べないのか?」
西 郷「・・・・・パクッ。」
大久保「あぁ,食べちゃった。狙ってたのに・・・。」
西 郷「お前の玉子はお前がさっき食べたじゃないか。このコンニャクで我慢しろよ。」
大久保「・・・。じゃ,今度はお前がひねる番だ。」
西 郷「ハイ,わかりやした。・・・『熱い灸 すえたつもりが すえられき』」
大久保「・・・あぁ,判った。これはお前の持論だったな。要するに,去年の総選挙で有権者の多くは自由民主党にお灸をすえるつもりで民主党に投票して308議席も勝たせちゃったけど,結局は,今はその有権者自身が民主党から熱ーいお灸をすえられつつあるということだろう。」
西 郷「ハッ,ハッ,ハッ,そういうことだ。・・・笑い事じゃないけどな。」
大久保「予算編成はできたけど,過去最大の赤字国債発行高。少子化対策なんかのためには,待機児童解消に直結する施設や人的スタッフの充実こそ急務なのに,飲み食いやパチンコ代に消えかねない『子供手当』だと。それに経済の成長戦略も何もない状態。国際的にはあれほど評価されていたインド洋での給油活動をただ止めてしまった。資源の少ない日本は何としても国際的に協調してシーレーンを確保しなければならないのに,国際的な貢献度や評価が低下する一方だ。それに今後はこの地域に関する情報も得られにくくなる。鳩山首相が考えている代替案だが,汚職の疑惑のあるカルザイ政権にお金を渡しても意味があるのか。それから,そのうちに永住外国人の地方参政権法案まで通常国会に提出されるぞ。」
西 郷「・・・・・・あぁ,気が滅入る。大久保,スゴイやつをもう一句くらいひねったらどうだ。」
大久保「やっぱり,おでんの玉子もう一個注文していいかな。」
西 郷「いいけど。ついでにオレは牛すじ,頼んでくれ。」
大久保「・・・・・よし。二個目の玉子も食ったことだし,もう一句ひねるわ。・・・・・『民主党 やらせてみれば この始末』」
西 郷「アーッ。それは,『民主党』以外は盗作だろう。何かの雑誌に載っていたコピーだろう。」
大久保「バレたか。でも秀句だと思わないか?佳作だぞ。」