このブログも,社会に対する不満ばかりだと読みづらくなってしまうだろうけど,先日のコンビニでの一件は,何かなぁ・・と思った。人間,何かをするときには,他人の目から見てどのように映るだろうか,どのように思われるだろうかという意識もある程度必要だろうと思う。想像力といってもいい。
ぜんまいざむらいの弁当箱に入った弁当のない日の昼食は,コンビニで買って済ますことが多い。まあ,今日はおにぎりと簡単なスープかなと思っておにぎりのコーナーに行こうとしたら,そのコーナーの直前にはOL風の若い女性が張り付いておにぎりをじっくりと選んでいた。真横に並ぶのも気が引けたので,斜め後ろから僕も遠巻きにおにぎりを選んでいた。するとその女性は,居並ぶ大勢のおにぎりちゃんに向かって遠慮会釈なく大きなくしゃみを吹きかけたのである。その後の僕の行動は,推して知るべしである。当然にそのコーナーから離れて,パンのコーナーへ移動した。遠慮会釈なくくしゃみを吹きかけたとしても,大勢のおにぎりちゃんはフィルムでくるまれているのだから衛生的には大きな問題はないのだろうが,目の前でそうまでされたら,僕としてはとうてい買う気にはなれない。その女性には,もう少し他人の目を気にする配慮,奥ゆかしさを求めたい。
ところが,その日のコンビニでの一件はそれだけでは終わらなかった。パンとスープを買ってレジで順番待ちをしていたら,今度は若いサラリーマン風の男が,店内の中央部の腰より低い位置に並べられていたアイスクリームなどのデザートに向けて,これも遠慮会釈なく大きな咳を2度くれていた。これも良くない。もう少し他人がどう思うかを考えよ。しかしである。この時はそれだけでも終わらなかった。相変わらずレジの順番待ちをしていたら,これまた若い草食系男子風の男が,レジ付近にあったおでんのコーナーで信じがたい行動に出たのである。その店のおでんのコーナーは,レジ付近でお客に自由に容器に盛らせて精算するというシステムのようである。その草食系男子は,自分の選んだおでんネタを白い容器にいくつか入れていたが,その際に多くのおでんの前でこれまた何ら遠慮会釈なく咳をコンコンと何度もしていたのである。さすがに無防備に露出された多くのおでんの前でそんなことをしたら,人様がどう感じると思うか,想像力を働かせるべきである。
この日の救いは,夕方,帰宅途中に立ち寄った書店での一件である。本を2冊選んでレジに向かったら,2つあったレジはいずれも空いていて,このうちの1つは国語学者の金田一秀穂さん(クイズ番組のQさま!に出演している人)風の壮年男性の店員,もう1つは清楚な美人でとても愛想の良さそうな女性店員だった。この状況で絶対に迷う訳がない。僕は一目散に女性店員のレジに向かった。その人は美しくて接客が清々しく,お釣りを手渡しされる時には,ぼ,ぼ,僕の手を両手で挟んで渡してくれた。外は寒かったが,あの手の暖かい感触よ,失せるなと思いながら家路についた。