大久保「・・・・・・。」
西 郷「おめぇ,元気ないな。・・・・・どうしたんだ。オレと会った時くらい,楽しく飲んでなんぼだろ。」
大久保「・・あぁ。・・・・・実はな,NHKのやつ,オレに何の断りもなく,突然『ぜんまいざむらい』の放送を止めやがって。」
西 郷「・・・あっ,そうだったのか。お前,ある意味じゃ,『ぜんまいざむらい』が生きがいだったのになぁ。」
大久保「・・・あぁ,このダメージは大きい。かくなる上は,まだ持ってない『ぜんまいざむらい』のDVDを買って,かみちよねーさんに会うしかない。」
西 郷「ハッ,ハッ,ハッ。まぁ,せいぜいがんばれよ。・・・それにしてもお前,髪の毛サッパリしたな。」
大久保「うん,土曜日に散髪に行ってきた。・・・あぁ,そうそう,お前も床屋さんに行くだろう?」
西 郷「そりゃ,行くわ。」
大久保「途中で,耳掃除してもらう?」
西 郷「うん,あれって,結構気持ちいいな。」
大久保「耳掃除してもらった後,・・・耳の穴をふさがれて,指でポンポンってされない?」
西 郷「あぁ,される,される。」
大久保「あれって,どういう意味があるの?」
西 郷「・・・・・・意味について深く考察したことはないけど・・・。これまた形而上学的に深い意味があるのかもしれないぞ。」
大久保「(お待ちどおさまっ)・・・あっ,来た,来た。お待ちかねの『うずらの玉子の串カツ』。これって,本当に美味いよな。」
西 郷「・・あぁ,オレにもちゃんと2本よこせよ。・・・あっ,そうそう,来た,来たと言えば,やっぱりとうとう来たよな。」
大久保「何が?」
西 郷「お前,知らないの?『子供手当』だよっ。」
大久保「・・・ん?」
西 郷「お前,そうやって鈍いから課長補佐にもなれないんだ。」
大久保「余計なお世話だ。お前が言うな!でも,何が来たんだ?」
西 郷「尼崎市に住んでいる韓国人男性が,タイで養子縁組したという554人分の養子の子供手当の申請をするために,尼崎市役所の窓口に来たというんだ。本気で受給するためにいろんな資料をそろえて。」
大久保「えーっ!・・・認められたら年間いくらになるんだ?」
西 郷「約8600万円だと。」
大久保「それって,受理されて,給付されることになったのか?」
西 郷「なわけねぇだろっ。却下されたということだ。『社会通念』を理由に。でもね,この子供手当の法案の審議の際に問題になっていたことが,現実に起こったね。」
大久保「・・・でもね,こういう申請をするというのは,日本人のメンタリティーには絶対ないよね。日本には『恥を知る』って言葉があるように。」
西 郷「うん。でも,『社会通念』という基準も曖昧だし,これが9人だったら通ったのかという気もする。この例に限らず,市町村の現場では,連日外国人が押しかけて大変だってよ。」
大久保「民主党という政党は,とにかくこの子供手当法案の審議も早々に打ち切って,採決を強行してしまった。今年の参議院議員選挙前に最初の給付を間に合わせようとしたんだ。給付要件の認定などは現場に丸投げ。選挙のことしか頭にない。」
西 郷「・・・でもね。さすがに,さすがにだよ,もう有権者もだまされないんじゃないの?政治とカネの問題や,普天間問題などの迷走ぶりからすれば・・・。」
大久保「・・・そう願いたいんだけどね。」