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弁護士ブログ

2010/06/03

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 鳩山由紀夫首相が辞意を表明した。最近の中では最も良い政治ニュースである。数日前に鳩山首相は,「国難に立ち向かって行こう」などと述べて続投を示唆していた。僕はこのコメントを聞いてがっかりした。虚心坦懐に現実を見ると,この人が日本国の首相であること自体が正に「国難」だったからである。

 

 この人の辞意表明の演説の中で,「・・・東アジア、われわれは1つだ。・・・そういう時代を作ろうじゃありませんか。国境を越えて、お互いに国境というものを感じなくなるような、そんな世の中を作り上げていく。」というものがあった。ずっと前には「日本列島は日本人だけのものじゃない。」などと訳の分からないことを口走っているし,外国人地方参政権付与には積極的だし,この人はあまり国や国境というものにこだわりがないようである。評論家としてその空想的な理念や理想を語るのはよいが,国をあずかる首相として,政治面でも軍事面でも日本を取り巻く状況が全く理解できていないのではなかろうか。

 

 北朝鮮の傍若無人振りは周知のとおりである。核兵器を数発保有していると言われている。中国はすごい勢いで軍拡を続けている。台湾や日本に向けて攻撃ミサイルを向けている。さきごろも,中国の潜水艦など10隻が沖縄本島沖の公海を通過して危険な状況を惹起したことが問題になった。しかも,中国はまず近い将来に日本列島から台湾,フィリピン群島に至る第一列島線での制海権確立を目指し,さらにはこれを東方に拡張し,小笠原諸島からグアム,パプアニューギニアに至る第二列島線に至るまでの制海権を確立する計画を示している。アメリカ太平洋軍のティム・キーティング総司令官は,訪中の際に中国海軍から「太平洋を二分し、アメリカがハワイ以東を、中国がハワイ以西を管理することにしよう」という分割支配を提案されたことがあると証言している(新聞報道)。貿易に頼らざるを得ない日本はこれからどうやってシーレーンを確保していくのであろうか。しかも,韓国を含め,これらの国々では反日教育が今も続いているのである。この人が米軍海兵隊普天間基地移設問題で,アメリカという同盟の相手方を徹底的に困惑させ,その信頼を喪失させるという失態を演じているかげで,そんな状態をみてほくそ笑んでいるのは中国である。鳩山という人は,「友愛」を説くだけでなく,現実を直視すべきなのだ。

 

 さきごろこの鳩山首相が全国の知事を招集した席上で,尖閣列島の問題について,「帰属問題に関しては、日本と中国の当事者同士でしっかり議論して結論を見いだしてもらいたい。」などと発言して,石原東京都知事らを唖然とさせた。腰が抜けるほどびっくりしただろう。それも当然である。尖閣列島の領有権は日本固有のものであるという政府の公式見解さえ正確に理解していないのだから。

 

 この人は最終的には辞意を表明したのであり,もうこれ以上は言うまい。では,この人の辞任により「国難」が去ったのかというと,残念ながらそうではないと思う。不肖ながら僕は,民主党という政権が続く限りは,国難は去らないという「思い」を持っています(笑)。

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