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弁護士ブログ

2010/07/28

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 今日7月28日は,あのヨハン・セバスティアン・バッハの命日である。今年は没後260年となる。思い起こせば,僕にとってバッハの音楽は,自分の若い頃から初老の今日に至るまで,絶えず癒しの源泉であった。

 

 昨年の7月28日もバッハの命日にちなんだ記事をこのブログで書いた。僕がいくら天才ブロガーといえども(笑),昨年のこの日に書いたバッハの命日にちなんだ記事以上のものはもう書けない。だから今日は,バッハの音楽に対する僕の偽らざる思いを,音楽評論家の加藤浩子さんの著作を引用する形で伝えたい。

 

 実は以前にも1度,このブログで取り上げた著作に,「バッハへの旅」(加藤浩子著,東京書籍)というのがある。これは著者が,バッハ生誕の地であるアイゼナッハからその終焉の地であるライプツィヒまでの旅を綴った本で(写真家の若月伸一さんの写真が豊富に掲載),これ1冊でバッハゆかりの地を実際に旅した気分に浸れるし,バッハの伝記にもなっているし,音楽史や楽曲に関する知識も得られる。

 

 この著作の随所に現れる表現内容からしても,バッハ及びその音楽に対するこの著者の心からの敬愛の情を窺い知ることができる。だから今日は,バッハの音楽に対する僕の偽らざる思いを,この加藤浩子さんの著作を引用する形で伝えたい(同書342~343頁の「あとがき」から)。

 

「バッハに導かれて、ここまできた。いつ出会ったか、記憶にないままに。けれど気づいてみたら、いつもバッハがいた。好きな作曲家は大勢いるのに、好きな音楽もたくさんあるのに、ふと佇んだとき、曲がり角にいるとき、いつもバッハがそこにいた。バッハはさりげなかった。そして強かった。・・・・・だがその足跡をたどればたどるほど、私はバッハの音楽へのかぎりない愛を、音楽を極めたい、その高みに上り詰めたいというたぎるような情熱を、感じずにはいられなかった。それがどれほど破格であることか。それはバッハに魅せられたひとりひとりが知っている。バッハに慰められたひとりひとりが知っている。行く手の見えなかった私がここまで歩いてこられたのも、バッハの強さの、破格さの、証明であるように思えるのだ。」

 

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