民主党代表選挙も宴たけなわである。小沢元幹事長の出馬で本当に面白くなってきたと思う。僕自身は何か裏付けがあって言っている訳ではないが,今度の代表選挙はどちらが勝っても,悪夢の民主党政権の終焉の時期が早まったと思うからである。
それにしてもここへ来て,菅内閣の支持率がアップしているという。菅内閣が最近国家,国民にとって何か見直されるようなことをしただろうか。否である。菅直人が首相になって何かやったとしたら,参議院選挙に負けたくらいである。またせいぜい歴史に汚点を重ねる「菅談話」というものを発表したくらいであり,何も国家,国民のためになっていない。どちらが首相にふさわしいかという世論調査では圧倒的に菅直人がリードしているが,その最大の理由が「短期間で首相が替わるのはよくないから」という極めて消極的なものである。また,さる新聞記者の伝によると,菅直人という人は「もぐらたたきの政治家」と呼ばれているらしい。政治家としてのしっかりとした国家観や中長期的ビジョンはなく,ただ単に目の前に現れた政治マターを反射的に「もぐらたたき」のように叩いて過ごしていくということのたとえである。また,評論家(元警察官僚)の佐々淳行氏によれば,菅直人という人は彼が学生運動をやっていた時代から公安当局から「第4列目の男」と呼ばれていたそうだ。警察に検挙等されるのはだいたいデモ隊の3列目くらいまでなので,自分は比較的安全な第4列目でデモ隊をアジるだけアジってコソコソしていたということのようである(笑)。しょせんこの人は市民運動家出身である。市民運動家がダメだと言っているのではない。日本国の首相という立場にありながら今も「市民運動家」の域を出ないというのがダメなのである。この人が幕末の志士高杉晋作などに言及して欲しくない。覚悟というのものが全然違うのである。
じゃ,それならばということで小沢一郎でもないでしょう。街頭の演説会に集まっている人がインタビューを受けて,「もうこの閉塞状況を打開するのは豪腕の小沢さんしかいない!」などと述べている人が結構多い。おいおい,小沢一郎という人が豪腕なのはいいけど,その標榜する政策の一つ一つを勉強したことがあるのか。拙速かつ裏付けなしに作成したマニフェスト至上主義。「子ども手当ては満額支給します」だと(笑)。その他のバラマキにも積極的であり,財政規律はガタガタになります。またこの人は韓国訪問の際に永住外国人地方参政権実現を約束している人ですよ。それと空虚なまでの国連至上主義。ツッコミどころは満載なのであります。
この代表選は要するに目くそ鼻くそを笑うのたぐいでしょう。
あとは昨日の読売新聞の社説でも取り上げられていたけど,この代表選の票(ポイント数)は民主党員・サポーターの票(ポイント数)が約4分の1を占めるにもかかわらず,民主党員やサポーターになるための資格としてはいわゆる国籍条項というものがない。僅かなお金さえ払えば外国人でもなれるのである。この政党の衆議院議員が300を超えている以上,「総・代分離」ということでもない限り,この政党の代表を選ぶということはこの愛すべき日本国の首相を選ぶということに帰着する。とても重要な選挙ではある。これに簡単に外国人が関与し,その政治的意思を反映させることができるというシステムには危機感を覚える。この政党の支持団体を見わたせばなおさらその感を強くする。さらには,自分は民主党の党員・サポーターになった覚えはないのに投票用紙が送られてきたという苦情が相当数に上るとの新聞報道もある。名義借りなど簡単にできるような杜撰でいい加減なシステムである。