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弁護士ブログ

2010/12/06

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 先週の土曜日の午後は,評論家の櫻井よしこ氏の講演を聴く機会に恵まれた。先日は元首相の安倍晋三氏の講演だったし,最近はついている。

 

 櫻井よしこ氏の講演は素晴らしかった。国士という表現は男性に対してだけ与えられたものではないと思うが,櫻井よしこ氏は正に国士の一人であり,この人は本当に心から日本という国を愛しており,また本当に心から今の日本という国の現状を憂えている。

 

 櫻井よしこ氏に対して,是非国会議員になって欲しいとか,大臣になって欲しいと期待する声も大きいようだが,私はどちらかというと,今のままの方が良いと思う。というのも,櫻井氏が仮に国会議員になったとしても,国会議員一人の力ではいかんともし難い面があるのは事実だし,大臣になったとしても,現在の「閉された言語空間」(江藤淳)の中では,マスコミをはじめとして,直ちに彼女の言葉を狩る勢力が跋扈するに違いないからである。昭和61年に藤尾政行文部大臣が「日韓併合は韓国にも責任がある」と発言して辞任に追い込まれた。昭和63年に奥野誠亮国土庁長官が「日中戦争で日本は侵略の意図はなかった」と発言して辞任に追い込まれた。平成6年に永野茂門法務大臣が「南京大虐殺はでっちあげ」と発言して辞任に追い込まれた。平成7年に江藤隆美総務庁長官が「韓国植民地時代に日本はよいこともした」と発言して辞任に追い込まれた。これらの発言のどこが暴言,失言なのだろうか。なぜこのような発言をしたからといって辞任しなければならないのであろうか。歴史を深く掘り下げて勉強すれば,当然にこのような歴史認識も成り立つのである。

 

 残念ながら今の日本,多くの有権者,マスコミなどは,相変わらず東京裁判史観,自虐史観,WGIPの呪縛のまま精神的な回復を達成できないでいる。そんな中で櫻井よしこ氏が仮に大臣などになったとしても,その発言内容を咎められて辞任に追い込まれるような事態が予想されるし,そんなことは避けるべきである。要するに,櫻井よしこ氏は,言葉狩りや辞任要求などに煩わされることなく自由に,今後も評論家としての立場で堂々と正論を述べ,有権者に対する情報発信,啓蒙活動を継続して欲しいし,保守勢力の結集に尽力して欲しいのである。このような得難い人物は,むしろそういった立場で活躍された方がよいと思うのである。

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