昨晩,どうやら悪夢にうなされていたようだ。何時頃に目が覚めたのかは分からないが,目が覚めた時には恐怖でドキドキしていて,その直前に実際に声を出していたようである。実際に声を出していたような感触がのどにあったのである。悪夢にうなされるというのはこういうことだったのか。
こういうことは最近ではまったく記憶にないことである。その悪夢のストーリーや脈絡も覚えてはいないが,少なくとも誰かに追いかけられている夢であったことは間違いない。何かしら迷路のような大きな建物内で追いかけられ,身を隠していたところへ追跡者が目の前に現れ,私が思わず大声を出したところで目が覚めた訳である。追いかけられる夢というのは怖い。
悪夢と言えば,民主党政権である。平成21年8月30日の総選挙で,有権者が民主党に何と308もの衆議院議員の議席を与えてしまったところから悪夢が始まった。財源の十分な裏付けもなく,単に人気取りのために作成したとしか思えないマニフェスト。政権の中枢に位置する面々,たとえば,鳩山由紀夫,小沢一郎,菅直人,輿石東,仙石由人,岡田克也などなど・・・,こういった連中が中長期的なビジョンも国家観も定見もなく,内向きの権力闘争に明け暮れ,迷走を重ね,どんどん国益を害しているのが現実である。正に悪夢である。最近ではニュースなどでこれらの面々の顔が3分割で表示されたりするが,本当に吐き気を催す。
米軍海兵隊普天間基地移設問題にしても,ルーピーと揶揄された鳩山由紀夫がちゃぶ台をひっくり返して台無しにし,政権末期にようやく勉強して抑止力に思い至ったとバカげたことを言うし(笑),菅直人もこれまでは「仮免許」だなどと言っては国民に甘え,これまでこの問題(基地移設)について何も前進させてはこなかったし,あげくに,予算関連法案を通すためだけの単なる数合わせのために一度は離婚した社民党にすり寄り,武器輸出三原則の見直しまで先延ばしにした。定見も何もあったものではない。
評論家の櫻井よしこ氏の産経新聞に寄せた論稿の一部を引用する(12月9日朝刊)。
「中国は年々増額する国防費で空母建設に取りかかり、第5世代戦闘機も開発中だ。日本には、中国が大量に保有し、日本にも照準をあてる核ミサイルもない。空母建設はもちろん、第5世代戦闘機については、米国は日本に売る意思もなく、入手のめどもない。考えられる唯一の道は米欧のF35の開発に参加し、それを日本の第5世代戦闘機にすることだ。そのためには、今回、期待されていた武器輸出三原則の見直しが必要である。だが、社民党と組む菅首相、首相に同調する北沢俊美防衛相らの私益に駆られた政権維持のために、見直しは先延ばしにされる。国益は打ち捨てられたのだ。このような政権に、国民は、汚い表現だが、すでに『ぶち切れて』いると、首相は認識せよ。」