最近はとても冷えるので,先日のランチ時,久しぶりに味噌ラーメンでも食べて暖まろうかと思ったら,そのラーメン屋さんが無くなっており,色彩的に派手で大きな中華料理屋に変貌していた。店構えからすると,かつて私がたまに訪れたそのラーメン屋が併呑されてしまったような感じであった。そのラーメン屋のラーメンは割に美味しかったと思うのだが,何しろ時間帯によっては数的優位(店員2名とお客1名とが対峙する状況)を作られてしまうような時もあったのだから,無理もないかもしれない。でも少し寂しい。
また,朝の徒歩通勤の途上でいつも見かけるうどん屋さんも,昨年末には「12月20日限りで閉店させていただきます。長い間ありがとうございました。」の張り紙がしてあった。それに今朝は,やはり通勤途上にあるお弁当屋さんのガラス戸に「当分の間休業いたします」とあった。なにやら町中に元気がないような気がする。
ところで話は変わるが,先日(1月27日)の産経新聞には,富士山周辺を買いあさる中国資本のことが書かれていた。河添恵子さんというジャーナリストの記事であるが,わが富士山を望む山中湖畔の富士山ガーデンホテルが中国資本に買収され,それが中国人仕様にリニューアルされ(笑),その社長は今後も「少なくとも十数棟のホテルを買収する予定」などの方針を示しているという。しかも,富士山周辺ホテルの半分以上が中国資本になったなどといった情報もあるそうだ。また,現在では日本各地のホテルや旅館では中国人旅行客を招き入れて売り上げを維持,拡大している所もある。
でもね,売り上げや収益確保という観点からはそれが合理的なのかもしれないが,本当にそういった方向で良いのだろうか。この産経新聞の記事には,「食事中にタンを吐いたり,声が大きいことから常連客に『もう来ないぞ!』とお叱りを受けた」,「ご利用いただいた後は,床掃除やトイレ掃除を終えないと次の客を入れられません」などといったホテル等関係者の発言も記載されていた。私だって,掛け湯の習慣のない人あるいはそれをしない人と,一緒に湯船に浸かりたくはないのである。
奥歯に物が挟まったような言い方をやめ,敢えて言うならば,古くからの,そして日本人的な楽しみ方をしたい本来の日本人旅行客の足が遠のいてしまう嫌いはないのだろうかと言いたいのである。
別に誰を責めている訳でもありません。意気地なしというのは,正に私自身のことなのです。
このブログをかつて何回か読んでいただけた方ならばお判りかと思いますが,私は日本という国を愛しておりますし,プロ野球では熱烈な読売ジャイアンツファンであり,Jリーグでは熱烈な名古屋グランパスファンであります。ですから,どのスポーツでも日本代表には勝って欲しいし,巨人にもグランパスにも勝ち続けて欲しいのです。そういう訳で,私は「絶対に勝って欲しい!」というここぞという試合は,その気持ちが高じてしまい,テレビ中継を直視することができず,わざとチャンネルを替えてしまったり,テレビを消して読書に切り替えてしまったり,卑怯な行動に出てしまいます。日本代表や贔屓の球団が負けてしまうのを見るのが嫌なのです。その一方で,うちのカミさんは私の日本ファン,巨人ファン,グランパスファンのことは熟知しているので,よく試合後の結果を私に教えてくれます。試合が終了したと思えるころには,私は何食わぬ顔でカミさんのいる居間の方へ侵入します(笑)。私は無関心を装い,自分の方からは決して試合の結果は尋ねません(笑)。カミさんの方から「日本勝ったね。」,「クルーンってだめだね。また押し出しだわ。明日は勝たないとね。」,「グランパス勝ったよ!」など,試合結果に関する言葉が発せられるのを待っているのです。自分という人間の卑怯さ,意気地なしであることを痛感します。
そんな訳で,昨晩のサッカーアジア杯の準決勝,日本対韓国戦は是が非でも勝って欲しい試合でした。私は,テレビを付けて最初の数分間だけ「怖いもの見たさ」で中継を見ていたのですが,やはり直ぐにテレビを消し,読書に切り替えました。そして読書を終えてそのまま寝入ってしまいました。内心では「日本代表頑張れ!」と祈りつつ・・・。
そしてこの試合の結果は,翌朝ふとんの中から恐る恐るテレビのスイッチを入れ,ニュースで知ったのです。日本代表,あっぱれです!本当によかった。さてさて,PK戦におけるゴールキーパー川島の神がかり的なセーブが素晴らしかったのは言うまでもありませんが,MFの細貝萌という選手のプレーもとても良かったです。PKで本田選手の蹴ったボールが相手キーパーに阻止され,そのこぼれ球を細貝選手がゴールに蹴り込んだのです。これは単なる「ごっつぁんゴール」などではありません。本田選手が助走に入ったとたんに細貝選手も猛烈に走り始め,相手方DFの間を縫ってゴールに迫る果敢なフォローをしていたのです。リプレイで見ればそのファインプレーは明らかです。こういったプレーは積み重ねた練習と高い意識がなければできません。彼は,ドイツ・ブンデスリーガのバイヤー・レバークーゼンやFCアウクスブルクで活躍中とのこと。このプレーも実にあっぱれでした。
久しぶりの「つける薬がない」シリーズの登場です(笑)。本当にしみじみと思うのですが,菅という人にも,民主党という綱領すらなき政党にもつける薬がないと思うのです。昨日は通常国会の冒頭に,菅直人という,およそ日本国の首相には最もなってはならないような類(たぐい)の人が,とりとめのない,実現可能性もない,総花的で退屈な施政方針演説をぶっておりました。相変わらずほとんど官僚が作ったような原稿から目を離しません(笑)。
私がこの菅という人を好きになれないのにはいろいろと理由がありますが,特に最近嫌だと思うのは,自分が山口県出身であるからか,ことあるごとに長州藩出身の偉人に言及し,あろうことか自分になぞらえるかのような発言をすることです。全くもって笑止です。この人がよく引き合いに出す吉田松陰や高杉晋作には何よりも覚悟というものがありました。覚悟です。いやしくもこの愛すべき日本国の舵取りを任されたのであれば,命を懸けてもよいはずです。それくらいの気概と覚悟が要求されるはずです。吉田松陰先生は「かくすれば かくなるものと知りながら 已むに已まれぬ大和魂」と詠われたように,覚悟というものがあり獄中で落命されました。奇兵隊を率いた高杉晋作も覚悟がありました。
菅などという人が,いくら同郷の偉人だとしても口にするべきではありません。的外れです。なぜならば,彼には覚悟というものがないからです。昨年の参議院議員選挙前に消費税増税をぶち上げ,大敗すると「若干唐突な感じを国民の皆様に与えてしまった」などと弁解して,その後はシュンとなりました。尖閣諸島沖中国漁船衝突事件での処理は国辱ものでした。菅という人の卑怯さは,彼の学生運動時代,公安当局から「第4列目の男」と言われていただけあります(笑)。それにしても今朝の産経新聞には良いことが書いてありました。明治・大正期の言論人で政治家の徳富蘇峰が吉田松陰を次のように評していたというのです。「彼が一生は、教唆者に非(あら)ず、率先者なり。夢想者に非ず、実行者なり。彼は未(いま)だかつて背後より人を扇動せず、彼は毎(つね)に前に立ってこれを麾(さしまね)けり」
ところで,菅という人は,小沢一郎という人の政治とカネの問題は十分に分かっていながら,昨年の小沢氏の私邸で開かれた新年会では乾杯の音頭までとっていた人です(笑)。ただただこの人は,総理大臣になりたいだけの人,少しでも長く総理大臣でいたいだけの俗物です。鳩山由紀夫という人の後釜に座る直前には,自分には火の粉が降りかからないように,普天間基地移設問題では自分は関与していなかったなどと発言もしておりました。よく覚えております。さらに,先日の新聞で読んだのですが,在日中国人ジャーナリストからは,菅直人という人の最大の特徴は自分の考えというものを全く持っていないことだと喝破されてもおりました(笑)。
相変わらず「最小不幸社会」のことに彼は言及していました。それに少し前までは,「一に雇用,二に雇用,三に雇用」などと連呼しておりましたが,直近のデータでは大学生の就職内定率は過去最低の68.8%となっています。「最小不幸社会」なるものは,結局は富の再配分ということになろうかと思いますが,それよりも何よりも富自体を稼ぎ出すべく,まずは企業が元気にならなければ雇用など創出されません。当たり前のことです。菅という人の空念仏はもうやめにして欲しいと思う今日この頃です。
今回のサッカーアジア杯では,わが日本代表はよくやってくれていると思います。初戦のヨルダン戦の引き分けは薄氷ものでしたし,少し不安を残しましたが,先日の開催国カタール戦はとても興奮しました。
後半も18分くらい経過した時に,2度目のイエローカードをもらってDFが退場になり,10人で戦わなければならなくなりました。そしてその直後に勝ち越し点を奪われて1-2とされてしまったのです。開催国との対戦で超アウェーの状況だわ,戦力的に1人少ないわ,残り時間が少なくなりつつあるわ,1点ビハインドだわ,それに「中東のふえ」の不安もあるわ,などなどで選手は精神的に追い詰められていたのではないでしょうか。それにもかかわらず,MFの香川選手らの活躍で3-2の逆転劇を演じたのです。あっぱれです!興奮し,感動しました。今の日本代表の各メンバーは精神的にタフなのではないでしょうか。サムライのような強さでした。
香川選手はドイツ・ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントというクラブチームで活躍中ですが,彼はこのカタール戦でも良いパフォーマンスを見せていました。ボルシア・ドルトムントというチームはドイツでも名門で,私が司法修習生時代の1994年ころはその試合をよく見ておりました。その当時はこのチームの一つの最盛期で,DFのマティアス・ザマーやMFのアンドレアス・メラーなどが大活躍中でした。そんな名門クラブチームで現在日本人選手も活躍しているのですね。それに,今大会では本田選手や岡崎選手もいい仕事をしております。
ところで,縦パスはインターセプトされてカウンターを喰らってしまう危険性も高く,一か八かという面もありますが,先日のカタール戦では見事な縦パスが通っておりました。パス自体が早いし,受け手の足元に正確に届くのです。今の日本代表は期待できます。ただ次の相手は韓国です。この国は日本とやる時には独特の精神状態で立ち向かってきますし,何よりも「日本だけには負けるな」という意識が強く,タフな試合になるでしょう。しかし,わが日本代表は,あくまでもフェアプレーの精神で,サムライらしく戦って欲しいと思います。
ロハスな生活などといった言葉があるが,このロハスというのは「Lifestyles Of Health And Sustainability」のそれぞれの大文字をとって略した言葉である。最後のSustainability(サステナビリティ)は持続可能性というほどの意味である。
昨日の晩,今日はお酒はやめとこうと決意していたのに,うちのカミさんが美味しそうな「おでん」なんかを作ってしまうものだから,つい魔が差して晩酌と相成った。テレビを見ながらお酒を飲んでいると,午後7時のNHKニュースの冒頭ではいきなり中国が世界第2位の経済大国になったと報じていた。
確かにGDPではそうなのだろう。日本という国を称する時の枕詞のようになっていた「世界第2の経済大国」はもはや日本には使えなくなった。でも,いろいろなものの本を読んでいると,日本としては,もちろんその時点における最善の戦略を立てて果敢に実行していく勇気は必要であるが,将来を悲観などする必要は全くなく,ましてや僕個人は中国という国に対する羨望などは全くないのである。というのも,中国経済の歪さは異様なほどであり,深刻な環境汚染などのリスクを含め,とても持続可能だとは思えないからである。
これまで中国の経済を牽引し,GDPで日本を凌駕するまでの要因となったのは,「2つのエンジン」と言われる「輸出」と「投資」である。しかし,諸外国と比べて相対的に輸出依存度が高いその中国製品の輸出は,今後は人民元切り上げ圧力と人件費上昇で「安さ」が売り物にならなくなって頭打ちになる可能性が高い。それに,実は中国の輸出の屋台骨を背負っているのは外資系企業であり,ついさきごろも日系企業が思い知らされたように,頻発するストなどで人件費が上昇すれば,外資系企業としては中国より人件費の安いベトナムやインドネシアなどにシフトするだろう(ただでさえ,いろんな意味でチャイナリスクは高いのだから)。
一方,もう一つのエンジンである投資は主として不動産であるが,この不動産バブルは崩壊寸前だと言われている。中国政府が2009年に銀行に指示して実行されたとされる約130兆円もの新規融資のかなりの部分の行き先が不動産投資であった。中国の都市部にだれも住んでない投機用の高層マンションやオフィスビルが林立しているのはそのためである。いったんバブルが崩壊した後の姿は,超多額の不良債権を抱えた銀行など,どうしようもない状況を招来する。
GDPを構成するのは,政府支出,個人消費,貿易黒字,設備投資などであるが,中国の個人消費率は何と約37%に過ぎない。アメリカは約70%,日本だって約60%もあるのに,中国の個人消費率は低いのである。それはひとことで言えば,個人消費を下支えする中間所得層が希薄で,その可処分所得が必ずしも高くないからである。約40%の富を1%程度の人が占めていると言われているように,貧富の格差はすさまじい。これに加えて,中国の人民の財布のひもが固いのは,セーフティーネット(年金や医療)が整備されていないから,どうしても将来が不安で,これに備えてお金を貯蓄に回してしまうのである。日本でもその傾向にあるが,セーフティーネット(年金や医療)の彼我の差は歴然としている。今後中国は,それまでのように輸出に頼ることができないのであれば,内需(個人消費)に活路を見い出さざるを得ないが,可処分所得が少なければこれも期待できず,かと言って,可処分所得を上昇させるには賃金(人件費)をアップさせるしかないが,それだと安い人件費を売りにした「世界の工場」は維持できず,製品の競争力も低下する。「保八」(経済成長率8%を維持するという中国政府の政策)は維持できないのである。
これに加えて,さすがのNHKも指摘していたとおり,現在の中国が直面しているさらなる深刻な問題はインフレである。これが庶民の生活を圧迫し,社会不安を増大させている。かと言って,インフレ抑制には金融引き締めということになるが,それをやってしまうと,こんどは不動産バブル崩壊の恐れがある。
大変なジレンマというかトリレンマとも表現できる状況なのである。本日は経済評論家でもないのに,偉そうなことを言ってすみません(笑)。タネ本は,「中国の経済専門家たちが語る本当に危ない!中国経済」(石平著,海竜社),「中国がなくても、日本経済はまったく心配ない!」(三橋貴明著,ワック株式会社)でした(笑)。
昨日は東京出張でした。名古屋駅を午前7時30分に出発する訳ですから,いつもより少し早起きです。名古屋駅の新幹線口まではタクシーで行ったのですが,その運転手さんの名前は近藤勇さんでした(笑)。いや笑っちゃいけませんね,新撰組局長の近藤勇と同姓同名。新撰組局長は「いさみ」と読むのですが,おそらくこの運転手さんは普通に「いさむ」というのでしょう。降車するときは,この〝新撰組局長〟から「行ってらっしゃい!」と送り出してもらいました。何かしら,江戸で腕の立つ新隊士を募集して来いとでもいわんばかりに。朝から幸先のよいことでした。
さて,新幹線の中では往復の時間を利用して,現在委任を受けているある民事事件に関する4つの裁判例に目を通して研究しようと思っていたのです。で,でも,それがカバンの中に入っていないことに気づき,結局は,今読んでいる「一刀斎夢録」(浅田次郎著,文藝春秋)の続きを読むことになったのです(笑)。「一刀斎」って一体何だろうと思っていたのですが,新撰組三番組長(副長助勤)だった斎藤一を逆さまにした呼び名だったことが分かりました。それにどうやらこの小説では,坂本龍馬暗殺の実行犯が斎藤一であったことになっております。どうなることやら・・・。かつて浅田次郎の「壬生義士伝」を読んでいて何度も泣けたことがあり,今度も泣ける本がないか探していたところ,どうやら泣けるという前評判だったのでこの本を買ってみました。以前,「輪違屋糸里」では全く泣けなかったという肩すかしの苦い経験があるのですが,今回は本当に泣けるのかしらん。
東京での仕事を終えた後は,銀座の山野楽器で「バッハ・アラウンド・ザ・ワールド」というDVDを購入し,あとはいつも行く旭川ラーメン「番外地」(八重洲地下)で塩バターコーンラーメンを食しました。東京へ行ってこのラーメン屋さんに行かなかったことは最近ではないと思います。絶対に美味しいと思います。この店ではカウンターで誰にも邪魔されず黙々と食べるのが好きです。
仕事も溜まっていることだし,東京での時間もほどほどにして,早めに名古屋への帰途につきました。東京駅で新幹線「ひかり」に乗車するとき,僕の後ろにおられたのは,おそらく女優の浜美枝さんだったと思います。それは女優としての全盛期に比較すればお年を召された感はありましたが,やはりオーラはありましたよ。偶然にも,名古屋駅で下車する時も列の後ろは浜美枝さんだったと思います。若干ドキドキしました(笑)。
いくら何でも,平日だけでなく,土曜日も日曜日も仕事という人生は送りたくない。残念ながら今は仕事がたまってしまって,そういう週がないとはいえない。でも,せめて日曜日の朝ぐらいはゆっくりしたいものである。
私は昔から,日曜日の朝は,朝ご飯を食べてから再びふとんの中に潜り込み,NHK教育テレビの「日曜美術館」にチャンネルを合わせることが多かった。音楽好きは昔からだけど,美術の世界にも何となく興味があったからだし,本当に美術の世界は私の知らないこと,興味をひくことが多すぎる。この番組に触発されて実際にその美術を鑑賞するということもあった。
それに,この「日曜美術館」の司会進行役には,NHKのアナウンサーだけでなく決まったゲストがいて,西村由紀江さんとか,森口瑤子さんとか,檀ふみさんとか,彼女らの美貌やソフトな語り口に癒され,そして何よりも幅広く取り上げられた美術の世界を垣間見るのが楽しみだった。
でも悪いんだけれど,最近ではどうもチャンネルを合わせる気がしないのである。最近のゲストはずっと姜尚中という人であり,なんかピンと来ない。いつも訳知りのシタリ顔だし,何か押し殺したような発声の仕方,そのコメントもなんかなーという感じなのであり,少なくともせっかくの日曜日の朝から見たい顔ではない。
そういう訳で,その日も結局チャンネルを変えてしまい,のんびりとチャンネル上でブラブラしていたら,な,何と・・・9時25分からあの懐かしの,心から再会したかった「ぜんまいざむらい」がやっていたのである。懐かしいー。ありがたいー。ぜん様,ずきんちゃん,豆丸に逢えたのである。ようやく癒されたのであった。もう少し放送時間が長ければいいのに(笑)。
そういえば,先日のテレビ朝日の「報道ステーション」で菅直人という,それはそれは器量の小さい,日本国首相のイスには全く場違いな人が出演していたが,普段の同番組の平均視聴率が13~14%程度はあるのに,この時だけは一挙に6.9%に暴落したのだと(爆笑)。視聴者は正直なもので,この時に一斉にチャンネルを変えてしまったとしか思えない(笑)。やはりあまり見たくない顔というのはあるようだ。
フランスの大手自動車会社ルノーは,日産自動車と共同開発している電気自動車(EV)の情報漏洩問題で,容疑者を特定しないままの刑事告訴に踏み切ったと報道されている。この事件では,一部のメディアは,容疑者とされている幹部3人のうちの2人の銀行口座に,中国の国有電送会社が送金していたと報道し,中国の関与が疑われているのである(産経新聞1月14日朝刊)。この真相はいずれ明らかになると思うが,フランスでは過去にも,中国人研修生が自動車部品メーカーから機密情報を盗み出して摘発された事件が起こっている。
イギリスの政府系シンクタンク「戦略情報研究所」が4年前に発行した特別レポート「中国人スパイの脅威」によれば,学者や留学生をスパイ要員に仕向けて得た産業情報は,アメリカ一国だけでも累計400件を超し,そのほとんどが中国に技術移転された模様であると報告している。2003年8月には,アイオワ州立大学に留学中の中国人留学生2人が軍事産業関連情報を中国の軍情報部に提供したとして逮捕されたし,2006年12月には,カリフォルニアのシリコン・バレーにあるIT企業で働く中国人技術者2人が,マイクロプロセッサの設計情報を盗み出して中国の国営企業に売り渡したとして逮捕されている(「正論」2月号195~196頁,産経新聞社)。
そういえば,平成19年には,わが日本でも自動車部品大手のデンソーに勤務していた中国人技術者が製品情報を持ち出した事件が起こっている。中国は,日本の新幹線技術に少しばかり手を加えただけで,あたかも自国の技術の成果であるかのように装ってその新幹線技術を今度は海外に輸出しようとしている。中国は,2001年にWTO(世界貿易機関)に加入し,国際的な経済ルールを遵守すべき立場にあり,諸外国からもその点を強く求められているにもかかわらず,相変わらず知的財産権の保護などどこ吹く風である。気が向いた時に違法DVDやCDを押収し,これを派手に破砕するなどのパフォーマンスでお茶を濁している。経済倫理も何もあったものではない。
中国当局から様々な迫害を受けたためアメリカに渡って執筆活動を続けている何清漣という人が書いた本に「中国現代化の落とし穴-噴火口上の中国」(坂井臣之助,中川友共訳,草思社)があり,その本の中には次のようなくだりがある(143~144頁)。
「西洋先進諸国の現在のような市民社会は、市場経済体制を基礎とし、道徳の基礎をもっている。すなわち、他人の生命、財産、自由の権利を尊重することであり、すべての法律制度はそこを出発点としている。中国でも市場経済は発展をみているが、生活の理想と道徳の基準が損得勘定となり、社会全体が『人みな泥棒』のような局面に陥ったのはなぜだろうか。利益を追うあまり、他人(または国、集団)の権利を損ない、はては他人の生命と財産を侵害することが織り込みずみの行動すら出現する始末である。こんなことで得られる経済発展など、発展の名に値するのだろうか。」
フランス政府は,重要な輸出先である中国に遠慮してこのルノーの問題の報道には神経をとがらせているようであるが(前記産経新聞),果たしてそんなことでよいのだろうか。また,わが日本も,産業スパイのみならず,国家機密を狙うスパイに対してはあまりにも無防備なのではないだろうか。
昨日も大変寒い一日となりましたが,大津の裁判所まで仕事に行きました。大津へ行くには新幹線で京都まで行ってからの旅になります。この日の大津での裁判は午後3時開始でしたから,昼食を京都でとるつもりで少し早めに名古屋を出発しました。
今年の3月中旬に,同業者の集まりで大勢で京都旅行を予定しており,私は,このうちの新撰組コースの案内人を仰せつかっておりますので,新撰組コース第1日目の昼食会場として既に予約済みのお店へ,下見に行こうと思い立ったのです。そのお店は「御所 雲月」といいます。JR京都駅から地下鉄を乗り継いで京阪の「出町柳」という駅で降り,歩いて約15分くらいの所でした。今出川通りを同志社女子大方面へ歩き,今度は寺町通りを少し歩くと到着でした。かなり迷うのではないかと心配したのですが,なんとかたどり着きました。お店の名前どおり,京都御所の割と近くのお店です。
予約もなしに一人で訪れたのですが,少し待っただけですぐに部屋に通されました。建物は相当に古いようですが,何とも味わい深いお店で接客もよく,午後の少し遅い昼食をとることになりました。おしながきの中でランチとして候補になりそうなのは,「穴子のおろし天丼と上賀茂野菜のけんちん汁」,「焼肴(やきざかな)と京漬物の京風茶漬」でした。迷ったのですが,穴子の方にしました。ほどよい量で本当に美味しかった。穴子の天ぷらには大根おろしが抱き合うようにして乗せられておりましたし,さらにその上にはシャキシャキと食感のよい水菜がちりばめられておりました。天ぷらの油をくどく感じさせないような配慮なのでしょうか。それと大きく具材を切った上賀茂野菜のけんちん汁も本当に美味しかった。このけんちん汁は薄い味噌仕立てでしたが,あっさりしていても出汁がよくきいていました。よいお店でしたし,よい下見ができました。
店を出て散策気味に歩いていると,初老のご婦人が二人,少しばかりの世間話をした後,何度も何度もお辞儀をして別れるシーンを見ました。日本人のしきたり,作法が残るよい町でした。
それからはゆっくりと大津の裁判所に向かったのですが,地下鉄の京阪三条という駅からは浜大津まで乗り換えなしで行くことができました。あとは浜大津からは旧東海道の風情を楽しみながら裁判所に到着し,無事に大事な仕事を終えたのです。
京都から名古屋へ向かう新幹線の車内では,前回の時はビールとおつまみでご機嫌でしたが,さすがに今回は二日酔い気味でもあったため(笑),京都と大津の町並みを思い浮かべながら静かに帰途についたのです。
私は朝食に納豆を食べることが多い。何となくではあるが血栓を溶かしてくれそうだし,血液もサラサラになりそうだし,さらに良質のタンパク質,ビタミンB1,イソフラボン,亜鉛などが育毛に良いのではないかという「信仰」があるからだ。おそらく私が朝食で納豆を食べる割合は87%程度に達しているだろう。一方,娘のあかねちゃんも,父親が好むものを負けじと試してみる傾向があり,最近では彼女も朝食に納豆を食べる割合がおそらく71%を下らないと思う(ちなみに,うちのカミさんのそれは12%程度に過ぎない)。
ある日の朝食時,娘のあかねちゃんも納豆を食べるというので,私は冷蔵庫から納豆を2つ取り出し,私とあかねちゃんのランチョンマットの上に1つずつ置いた。見ると別々の銘柄の納豆しかなく,一つの方の賞味期限はもう一つのそれよりも3日ほど早い。でもいずれもまだまだ期限までに余裕はあるのだが,私は少しズルをして新しい方を取った。ただ,このうちの1つは大粒の納豆,もう1つは小粒の納豆であったことは明らかだったのだが(なお,うちの家族は国産大豆のものしか食さない),包装のフィルムが外されていたので外部からはどちらが大粒でどちらが小粒なのか判明しなかった。
とりあえず私の方のパッケージを開けてみると,ショックにも小粒の納豆だった。し,しまった・・大粒の方が良かったのに・・。そこで私は,遅れて着席したあかねちゃんに,何食わぬ顔で「賞味期限からするとこっちの方が新しいから換えてあげるわ。」と言って,少し遠慮し,固持したあかねちゃんではあったが,「新しい方がいいでしょ?」と言って,交換した。私はこのようにして,大人げなくも大粒の納豆の方を手に入れ,そそくさとマスタードやたれを入れてかき回し始めたのである。
その後にパッケージを開けた娘のあかねちゃんは,いつもと若干違う少しばかり鋭い視線を私に投げかけた・・・。父と娘の間に一瞬,緊張が走った(笑)。どうやらあかねちゃんも,大粒の納豆の方が良かったらしい。あかねちゃんは,利発なのか,瞬時にして私の目論見を見破ったのである。見破られた決定的な理由は,私が一度パッケージを開けた後で交換を申し出たからである(笑)。新しい方を相手に譲るのであれば白いパッケージに印字された日付を見れば足り,何もふたを開ける必要はないからだ(笑)。でもマスタードを入れないあかねちゃんとしては,もはや取り戻すことはできなかった(笑)。
見破られた後,私はあかねちゃんに,「お為ごかし」という味わい深い日本語の意味を講釈してお茶を濁しつつ,許しを請うのであった。
(注)「お為ごかし」・・・表面は人のためにするようにと見せかけて,実は自分の利益を図ること(大辞泉)。