昨日も大変寒い一日となりましたが,大津の裁判所まで仕事に行きました。大津へ行くには新幹線で京都まで行ってからの旅になります。この日の大津での裁判は午後3時開始でしたから,昼食を京都でとるつもりで少し早めに名古屋を出発しました。
今年の3月中旬に,同業者の集まりで大勢で京都旅行を予定しており,私は,このうちの新撰組コースの案内人を仰せつかっておりますので,新撰組コース第1日目の昼食会場として既に予約済みのお店へ,下見に行こうと思い立ったのです。そのお店は「御所 雲月」といいます。JR京都駅から地下鉄を乗り継いで京阪の「出町柳」という駅で降り,歩いて約15分くらいの所でした。今出川通りを同志社女子大方面へ歩き,今度は寺町通りを少し歩くと到着でした。かなり迷うのではないかと心配したのですが,なんとかたどり着きました。お店の名前どおり,京都御所の割と近くのお店です。
予約もなしに一人で訪れたのですが,少し待っただけですぐに部屋に通されました。建物は相当に古いようですが,何とも味わい深いお店で接客もよく,午後の少し遅い昼食をとることになりました。おしながきの中でランチとして候補になりそうなのは,「穴子のおろし天丼と上賀茂野菜のけんちん汁」,「焼肴(やきざかな)と京漬物の京風茶漬」でした。迷ったのですが,穴子の方にしました。ほどよい量で本当に美味しかった。穴子の天ぷらには大根おろしが抱き合うようにして乗せられておりましたし,さらにその上にはシャキシャキと食感のよい水菜がちりばめられておりました。天ぷらの油をくどく感じさせないような配慮なのでしょうか。それと大きく具材を切った上賀茂野菜のけんちん汁も本当に美味しかった。このけんちん汁は薄い味噌仕立てでしたが,あっさりしていても出汁がよくきいていました。よいお店でしたし,よい下見ができました。
店を出て散策気味に歩いていると,初老のご婦人が二人,少しばかりの世間話をした後,何度も何度もお辞儀をして別れるシーンを見ました。日本人のしきたり,作法が残るよい町でした。
それからはゆっくりと大津の裁判所に向かったのですが,地下鉄の京阪三条という駅からは浜大津まで乗り換えなしで行くことができました。あとは浜大津からは旧東海道の風情を楽しみながら裁判所に到着し,無事に大事な仕事を終えたのです。
京都から名古屋へ向かう新幹線の車内では,前回の時はビールとおつまみでご機嫌でしたが,さすがに今回は二日酔い気味でもあったため(笑),京都と大津の町並みを思い浮かべながら静かに帰途についたのです。