昨日は愛知県知事選挙,名古屋市長選挙,名古屋市議会解散の是非を問う住民投票の,いわゆるトリプル選挙がありました。実は私は,このうちの県知事と市長の各選挙については,意中の候補者がいた訳ではなく,ただただ民主党推薦候補の落選だけを願っていたのです(笑)。河村たかしさんという人気者の集票力という特殊事情もさることながら,有権者のどのくらいが民主党という綱領なき政党にホトホト愛想を尽かしているかを知りたかったのです。結果的には,どちらの選挙も,民主党推薦候補はトリプルスコアに近い大差で落選しておりました。まずは何よりです(笑)。
思い出したくもないのですが,思い起こせばこの約1年6か月間,民主党が政権を担うようになってから,この国はどうなりましたでしょうか。予算の組み替えにより16.8兆円の財源はいとも簡単に作り出せるなどと標榜していたマニフェスト(嘘により政権を奪取したという意味で「サギフェスト」とも呼ばれています)どおりになったものがあるでしょうか。どだい裏付けもなく口から出任せで主として旧社会党の残党らを中心として作成したサギフェスト(もといマニフェスト)なのでした。菅という人は「一に雇用,二に雇用,三に雇用」などと連呼しておりましたが,雇用情勢は良くなりましたでしょうか。また,米軍普天間基地移設問題における迷走に次ぐ迷走,尖閣諸島沖中国漁船衝突問題,ロシア大統領以下首脳による相次ぐ北方領土訪問などなど,外交面では着々と国益を害し,国民に与えている敗北感,焦燥感は看過できないまでになっております。さきほど私は,愛知・名古屋のトリプル選挙では民主党推薦候補の落選だけを願っていたと言いましたが,それほど民主党という政党が嫌なんです。
2月7日は「北方領土の日」です。北方領土はロシアが不法占拠しており,当時のソ連が火事場泥棒のように日本人を追い出したのです。ロシアによるこのような占拠は国際法上は何らの根拠もなく,正に不法なものなのですが,現在の日本人のどのくらいの人が北方領土問題の歴史を知っているのでしょうか。この問題をこれまで解決できなかったのは長期にわたった自由民主党政権の責任であることはもちろんですが,ロシア大統領以下首脳による相次ぐ北方領土視察などは,それまでにはなかった暴挙ともいうもので,このような事態を招いたのは正に国家観なき,外交音痴の民主党政権なのであり,諸外国からは「民主党政権与しやすし」と見られた結果だと思います。民主党が小沢元幹事長の処分をどうしようか,バラマキ満載の予算関連法案が通らなかったらどうしようななどと内向きのことやくだらない数合わせをやっている間に,国後島にはロシアにより新しい岸壁を完成されてしまい,実効支配を着々と固められてしまっています。また,抗議もせず,したとしても通り一遍の抗議では,「日本なんて本気で北方領土を取り返そうなんて思っていないんだ。」などといった誤ったメッセージを与えてしまいます。日ロ首脳同士の高度で効果的な政治的折衝のパイプすらないのが不安です。このたび「誰がメドベージェフを不法入国させたのか」というタイトルの本が産経新聞出版から出されたようですが,メドベージェフを日本語に訳すと「クマ男」というのだそうです。ぜひ読んでみたいと思っております。皆さんもどうです?(笑)。