このたびの東日本大震災の被災状況に関する報道,ニュースをずっと見ていたが,泣けて仕方がない。日曜日の読売新聞朝刊には,無事であった孫を泣きながらしっかりと抱きしめる祖母,流された家の跡を見て嘆き悲しむ2人の年配女性,父母の安否が分からないままろうそくの火の周りで集まって不安の一夜を過ごす子供たち,などの写真が掲載されていた。写真はそれらの人々の悲しみと不安を雄弁に物語る。それら報道写真を見たら,泣けて泣けて仕方なかった。家族に悟られまいと,当分の間は新聞を広げたままであった。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りします。また,そのご遺族のご心痛を心からお見舞い申し上げます。
もう小賢しいことを言っている場合ではない。悲しいときは徹底的に悲しむ。被災した人もそうでない人もみんなである。しかる後に,日本国民は冷静に,これまで何度も果たしてきたように,粘り強く復興を果たすのである。
それにしても,これほどの激甚災害に遭いながら,暴動もない,略奪もない,行列を乱す人もない,弱者をいたわり秩序正しく冷静に行動できる民族とは・・・。誇らしくてまた泣けてくる。