その小学校の桜は本当に素晴らしい。徒歩で通勤する途上にあるその小学校は,その敷地の東西南北の全方向に桜の木が植えられていると思いますが,今は桜が正に満開で,その素晴らしさに思わず足を止めて魅入ってしまいます。
被災された世帯の児童は,それぞれの地でどのような新学期を迎えられたのでしょうか。ニュースでは一部地域の児童は集団疎開のような形で,他地域への転入学によって新学期を迎えざるを得ないということが報道されておりました。このたびの震災では言葉にならないような悲しみを味わったかもしれませんが,最終的には人こそ財産ですから,とにかく希望をもって学問に励んで欲しいと切に願います。
桜の花を見ていると,その美しさだけでなく,はかなさと潔さを感じます。自然の呼び声に応じていつでもこの世を去る覚悟ができている潔さです。「散る桜 残る桜も 散る桜」です。
さてそれにしても,潔い桜の話の直後にこういう話題で気が引けるのですが,菅直人という首相は,もう完全に引きこもった状態になってしまっています。無為無策の状態で,その出処進退についても潔さなどさらさらありません。
ただどうしてこういったことすらできないのかと思うのは,国際的,対外的な情報発信です。国際社会は,このたびの大震災に際し,多くの人的・物的支援をしてくれているだけでなく,義捐金活動も半端なものではありません。同盟国のアメリカの「トモダチ作戦」だけでも68億円の負担,台湾の義捐金活動による総額は100億円を超えたというではありませんか。本当にありがたいことです。一方,福島第一原発の事故処理については,諸外国も固唾をのんで見守っております。菅という人は,引きこもってしまっており,記者団の質問にも答えないような状況です。こんな人に,国際的,対外的な情報発信を期待しても無理なのかもしれませんが,なぜ,このたびの諸外国の支援に対して大々的に謝意を示せないのでしょうか。首相自らが電波に乗って,声を大にして「ありがとうございました。」と言うべきなのです。さらに,福島第一原発の事故処理の現状はこうなっています,現在はこういう方針で臨んでいます,危険情報を含め,情報はオープンにします,しばらくはご心配をお掛けしますがご協力をお願いします,となぜ言えないのでしょうか。彼は「最小不幸社会」の実現を○○の一つ覚えのように言っておりましたが,こういう人を首相にしてしまっているこの事態こそが「最大不幸」なのです。