あー,暑い,暑い・・・。どうしてこんな暑いんだろう。こう暑くっちゃあ,ただでさえ思考能力がないことに加えて,ますます思考停止になってしまいます。最近,このブログの更新頻度がさえないのも,暑さのせいです(笑)。
今朝の読売新聞朝刊の「編集手帳」には良い話が載っておりました。先日,放送作家の前田武彦さんが亡くなりましたが,彼は結婚して間もないころはお金に大変苦労しており,貯金箱に5円玉を6個見つけて,その30円という有り金の全てで,あんパン1個と20個入りのキャラメル1箱を買い,それぞれ半分ずつ分け合ってご婦人と食べたそうです。つましい生活です。将来が不安だったでしょう。その際,前田さんがキャラメルを噛んでいたら奥歯の金冠が取れたので,これを質屋に入れたら思いの外高く買い取ってくれ,650円になったそうです。その日のご夫人がつけた家計簿には「収入=650円,(内訳)主人、歯」と記載されていたそうです(笑)。
最近では法曹人口が無軌道に増やされ,弁護士が激増し,弁護士志望の司法修習生の就職難がのっぴきならないところまで来ておりますし,既存の弁護士,私なんかはキャリアからしてもう中堅になるのでしょうが,中堅どころの弁護士事務所ですらその経営難が問題となり,大手渉外事務所でもどんどん人員が整理されている状況のようです。つまり,弁護士は大変な時代を迎えているのです。
私が小学生のころに耳にした曲で,今もどういう訳か頭の中に残っている歌があります。1964年のリリースですから,東京オリンピックが開催され,東海道新幹線が開通した年です。その歌は「だまって俺についてこい」というタイトルで,植木等さんが歌っておりました。その歌詞はというと・・・
「ぜにのないやつぁ 俺んとこへこい 俺もないけど 心配すんな みろよ 青い空 白い雲 そのうちなんとかなるだろう」
素晴らしい歌詞です(青島幸男作詞)。お金のない奴は俺んとこへ来いと誘っておきながら,俺もないけど心配するな,だと・・。しかもそのうちなんとかなると断言しておきながら,その根拠が全く示されておりません(笑)。しかしねぇ,この底抜けの楽天主義がいいのですね。自分にはない気質だから,私もこの曲,歌詞に憧れてしまうのでしょう。この歌が流行った時代は,「青い空 白い雲」という歌詞が示すように,国民は貧しいけれど何となく明るい将来を信じ,希望がもてたのでしょうね。
私は,朝の通勤はやはり歩いており,いろんな経路を試しておりますが,今の季節はわざとセミがやかましいほどに泣いている木々の脇を選んでおります。勇気のシャワーを浴びたいからでしょうか。それらのセミはあと数日で死ぬのでしょうが,その一生懸命な鳴き声は私に対して,「お前もいろいろあるんだろうが,余り頑張りすぎないようにして,人生を全うしろよ!」と励ましてくれているような感じがするからです。