さて,売国の極みである「河野談話」はどのような背景事情から出されたものなのでしょうか。これは河野という者が官房長官だった時の官房長官談ですが,その当時の官房副長官だった石原信雄氏は次のように述べております。
「調査した書類からは一切強制連行した証拠は見つからなかった。根拠となったのは、彼女(元慰安婦を名乗る者)らからの聞き取り調査と証言だけである。これは『強制連行がなかったとすると、韓国世論を押さえられない。賠償は請求権協定により、一切要求しないから、あったことにしてほしい』と依頼され、政治的に認めたものである」(杉本幹夫著,「『植民地朝鮮』の研究」展転社)
本当に浅はかです。外交上その場を凌ぐことができれば,日本国,私達の父祖や散華された方々をこんな形で貶めてもよいのでしょうか。宮沢喜一や河野洋平に共通していることは,いわゆる東京裁判史観に凝り固まり,特定アジア(中国,韓国,北朝鮮)に阿り,歴史を考察する上で垂直的な思考を欠いていることです。
宮沢内閣による卑屈な謝罪,「河野談話」は万死に値し,後の歴史に極めて大きな禍根を残すものです。平成19年7月にアメリカ下院で「慰安婦非難決議」が採択され,これを主導したのが反日的活動で有名,中国系からの資金的援助が取りざたされているマイク・ホンダという下院議員です。私はある日曜日の朝のテレビのニュース番組で,その当時このマイク・ホンダが出演しているのを見ました。その際,日本軍が「従軍慰安婦」を強制連行したとする根拠は何かと質問されたとき,マイク・ホンダは「それは明らかだ。何より日本政府が認め,謝罪しているではないか。」という趣旨のことを述べ,それ以外に根拠は示さなかったことをはっきりと覚えています。また,その非難決議前,評論家の櫻井よしこさんやすぎやまこういちさんらが,アメリカワシントン・ポスト紙上に,慰安婦募集に日本国や軍による強制はなかった旨の意見広告を出した際,欧米の反応は冷ややかなものでした。というのも,日本政府が一旦はこれを認め,謝罪しているのに,あとで覆すのは見苦しいというような雰囲気が支配したからです。
このようなことからも,この「河野談話」などの問題性は看過できず,後世に極めて大きな禍根を残すものなのです。しかしながら,民主党の前原なる者も,現首相の野田なる者も,「人道的見地から知恵を絞っていきたい。」などと述べ,この「河野談話」を前提として新たな基金か何かでも設けようとするかのような口吻をもらしています。バカにも休み休みなれ,と言いたい。そんなことをすればますます「河野談話」が定着してしまいます。一刻も早くこんな売国的な談話を撤回し,真実を公に表明すべき責任が日本国政府にはあると思います。
最後に,このいわゆる「従軍慰安婦」問題の本質,核心を見事についていると思われるものとして,小野田寛郎氏の「私が見た従軍慰安婦の正体」という論述があります。私は戦後生まれですから,戦争中のことは勿論知りません。でも,この小野田寛郎氏のこの問題に関する論述は極めて説得力があり,かつ,それが真実,実態だったのだろうと確信しております。インターネットをおやりになる方は,「小野田寛郎 慰安婦」とキーワードを入れて検索してみてください。そしてじっくりと読んでください。
日本という国は,そして日本国民は,日本という国と日本国民を貶めようとしている反日勢力に対し,いわゆる歴史力を磨いた上でもっと毅然と対応すべきでしょう。そしてそういう為政者を選ぶべきでしょう。そういう観点から選ばれた者こそ,選良というのでしょう。評論家の櫻井よしこさんは,「日本人は今,世界一、自分の国の歴史を知らない人たちになっている。自分の国の歴史を知らない人が、何で国民なのか。日本人の歴史を知らない人が、何で日本人なのか。フランスの哲学者が言いました。『歴史を知らない人間は人間ではない』と・・・。」と述べています。