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弁護士ブログ

2011/12/05

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 今朝の産経新聞の投書欄に,東京都立川市に住む15歳の女子中学生の投書がありました。まずはその女子中学生が電車内で体験した事情からお話ししましょう。投書によれば,こんなことがあったそうです。

 

 電車内で小さい2人の子供(兄弟のようです)が大きな声を出しながら車内を走り回っておりました。その行動はだんだんとエスカレートし,この子達は隣の車両まで遠出して走り回っていたそうです。ところが,この子達の父親は無言で何も注意しません。車内のその他の人たちは迷惑そうな表情をしております。そんな状況が続いていたところ,年配の男性が意を決してもの凄い形相で車両間の扉をピシャリと閉めたのです。それを見たその子達の父親は,ようやく「静かにしなさい!」と注意したそうです。

 

 そういう親は結構おりますよね。叱ることのできない親たちです。投書の女子中学生も,叱るのが遅すぎる,あまりにもカッコ悪い親だと主張しておりましたが,そのとおりです。また,飲食店内やその他の公衆の場で乱暴狼藉をはたらいている子どもに何も注意しない母親が,よその大人に自分の子どもが窘められたとき,「ほらごらんなさい,よそのおばちゃんに怒られるでしょ!」なんて言うバカな母親もいます。要するに,ロクな躾けも受けていない親は,やはり自分の子にロクな躾はできない訳です。これも負の再生産でしょう。戦後60数年,徐々にダメになってきた家庭教育,学校教育を,やはり同じくらいの時間をかけてゆっくりとまともな状態に戻す必要があります。そうでなければ,この負の再生産は拡大再生産になってしまい,日本国はガタガタになってしまいます。

 

 たまたま今読んでいる本は,「昭和、家族の見識」(新井えり著,中央公論新社)という本です。味わい深い,そして日本人が忘れてはいけない,いわば文明ともいうべき醇風美俗に接することができます。実例がふんだんに盛り込まれています。昨日読んだ箇所の一部を引用しておきます。

 

「社会全体が子供の機嫌をとっている。学校でも家庭でも、子供に対してはっきりと『否!』と言えない。変な平等主義や安っぽい権利意識が、『子供なんだから、ダメなものはダメです。理由はありません。』ときっぱり言うことを、大人に許さないのである。『大人らしい大人』がいなくなり、子供が『子供らしく』なくなった。日本中、誰も彼もが『お友だち』。敬語が滅びる所以である。」(同書59ページ)

 

 叱るべき時には叱り,躾けるべき時には躾けなければなりません。理由なんか要りません。会津藩の什の掟の末尾にあるように「ならぬことはならぬものです」。

2011/12/01

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 ほんとうに早いもので,もう師走です。年齢のせいなのか,それとも年齢なんか関係ないのかは知りませんが,いずれにしても月日の経つのが早く感じられます。12月に入り,週間天気予報を見ておりますと,ここ数日はあまり天気がよくないのでしょうか。

 

 初冬のこの時期,時雨れたりすると自由律俳句の,あの漂泊の俳人種田山頭火を思い出します。「うしろすがたのしぐれてゆくか」という句は,山頭火の句の中でも最も印象に残り,好きな句です。時雨の中で徐々に遠ざかっていくその後ろ姿は,山頭火に先行して道行く旅人のものなのか,それとも山頭火が自己の姿を客観視して表現したものなのか。恐らく後者でしょうね,自意識と自嘲のニュアンスがあります。冬の行乞は大変だったでしょうね。頭陀袋にも鉄鉢にも雨や雪は容赦なく降り注ぎます。

 

 山頭火の世界だったのに,一転して政治の話になると急に興ざめしてしまいますが,自由民主党という政党はもうダメなのでしょうか。とにかく民主党というろくでもない集まり(この政党は綱領すら持っておりません)が,このまま政権の座にいると間違いなく日本国が壊れてしまいます。これは間違いない。では,それに代わる受け皿としての政権の担い手はというと,基本的には自由民主党とたちあがれ日本しかないと思ってはいるのですが,自由民主党は政権奪取のために一体全体どんな努力をし,どんな内部改革を加えているのでしょうか。

 

 これほどまでにろくでもない民主党であるにもかかわらず,政党支持率は両党で拮抗し,自由民主党が伸びません。どこかの会社員然とした谷垣などという人物ではどだい無理なのです。11月30日には党首討論が開かれたようですが,産経新聞の報道によれば,谷垣という人の野田首相に対する追及が極めて甘く,自民党内部からもため息が漏れるほどだったようです。米軍普天間飛行場移設問題に関してもロクな追及もせず,「・・・そのことを申し上げ、次の問題に移ります・・」などと話題を他に転じる始末。その挙げ句,この谷垣という人は,TPP交渉参加問題で,参加への積極論から短時間のうちに消極論に転じた理由を野田首相に問われ,慌てて目を白黒させたとか(笑)。だめですこの人は。自由民主党には,安倍晋三,西田昌司,稲田朋美,古屋圭司,古川禎久,衛藤晟一,下村博文,山谷えり子などといった立派な政治家がいるのですから,彼らがもっともっと頑張ってくれないと・・・。あと,自由民主党には,案外頑張っている女性議員もおります。参議院議員の森雅子さんなどは,実は私の司法修習生時代の同期で,アイウエオ順から机も近かったのです(笑)。それに高市早苗さんなんかも外国資本から日本の森林等を守るために良い仕事をしております。

 

 民主党がこれまでの約2年数か月であれほどの失態,醜態をさらして続けてきたのですから,本来であれば相対的にではあれ自民党などの評価が上がってしかるべきなのに,そうなっていないのが残念です。次の総選挙では自由民主党とたちあがれ日本が何としても議席を伸ばさなければ日本はダメになってしまいます。ですから,頼むから谷垣さんはもうお引き取り下さい(笑)。

 

 そうでなければ,時雨の中で自民党の後ろ姿も徐々に遠ざかっていくことになりますよ。

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