昼食に限ってはメロンパンが主食になってしまっている状況は,現在でも続いております(笑)。乳酸菌が入ってそうな飲むヨーグルトと一緒に,美味しいメロンパンを昼食にいただくのです。私はこの状況に,現在でも飽きておりませんし,倦んでもおりません(笑)。
「革新幻想の戦後史」(竹内洋著,中央公論新社)という本を読みました。労作だと思います。いずれもう一度読み返したい本です。丸山眞男,清水幾太郎,宗像誠也,小田実などの,いわゆる知識人や進歩的文化人と言われている人達が戦後日本の思想界や諸運動にどのような役割を果たしてきたのかについては,自分でもよく分からないまま推移してきたのですが,この本を読んで少し整理ができたような気がします。この本のタイトルにもなっているように,共産主義とか革新とか平和主義とかといっても,彼らの知的営為も所詮は「幻想」の世界でのことでした。知の巨人と言われていた丸山眞男の「大日本帝国の『実在』よりも戦後民主主義の『虚妄』の方に賭ける」という言葉がそのことを如実に示しています。
それにしても,戦後の左翼的な思想潮流の中で,福田恆存,三島由紀夫,江藤淳などといった方々は批判を恐れずに堂々と自分の思うところに従って論陣をはり,本当に勇気のある,国を憂う人だったと痛感します。
最近本当にイヤだなと思うのは,最近のマスゴミ,いやマスコミが頻繁に登用するコメンテーターや知識人,文化人といわれる人々とそのコメントです。辟易としております。日曜日の朝の,さる局の番組やその他の軽薄なワイドショーなどに出てくる人々のコメントに接するにつけ,いかにも俗耳に入りやすい,世間受けするような無責任なコメントばかりに終始しております。福田恆存は,「文化人」を次のように定義しておりました(前掲文献305頁)。
「意見をきかれる資格ありと見なされてゐる人種であり、また当の本人もいつのまにか何事につけてもつねに意見を用意してゐて、問はれるままに、ときには問はれぬうちに、うかうかといい気になつてそれを口にする人種」
言い得て妙であります(笑)。