娘が部活で夕食を一緒に食べられないというので,昨晩は久しぶりにうちのカミさんと寿司屋に行きました。割と店内の広い寿司屋さんで,私達はカウンターに座りました。カミさんには普段苦労をかけているので,たまには罪滅ぼしをしなければなりません(笑)。食べ物が一番効果的なんです(爆笑)。
そのお店はその日の「お勧め」メニューを6,7品目掲げており,お酒のつまみにはどれも最適で,美味しそうなものばかりです。でも,この「お勧め」メニューの注文もほどほどにしないと本来のお寿司が食べられなくなりますので,そのバランスが難しいのです。ビールも飲んでしまいますのでね。
さて,カウンター内では数人の寿司職人が頑張っておりましたが,そのうちの一人はいかにも修行を始めてそれほど年数が経っていないような感じの若い職人でした。その職人の前には三名の男女が客として座っており,そのうちの男性一人がその若い職人に話しかけたのか,それとも何か握りを注文したのだと思います。でも,その職人の耳には,そのお客さんの話が全く入っていなかったようなのです。少し離れて立って私達の前で仕事をしていた感じの良い兄貴格の職人は,たまりかねて「○○,お客様の話聞いているのか?」と言って窘めておりました。
確かに,寿司職人というのはカウンター内で握りなど仕事をしつつ,お客さんの話にも耳を傾け,時には気の利いた受け答えを要求される職業です。まだその若い職人は包丁仕事に精一杯でそんな余裕もなかったのかもしれません。他のお客さんが店を出るときも,その兄貴格の職人の威勢の良い挨拶につられる形でその若い職人さんも慌てて挨拶するといった感じです。店内全体に気を配る余裕はありません。経験の浅いうちは無理もないでしょう。大変な仕事ではあります。でもその日のお寿司とおつまみは本当に美味しかった。カミさんも満足のようでした。
それにしても聞く耳を持たないのは鳩山由紀夫という変な議員です。いらんことをするな,と言われながらもイランを訪問して物議をかもしたり,米軍海兵隊普天間基地移設問題では当時の首相として何らの裏付けも,成算もなく場当たり的な発言を繰り返して,ちゃぶ台をひっくり返しておりますし,にもかかわらず,今般,またその沖縄で臆面もなくいい加減な発言を繰り返しております(笑)。ただこの人の場合は,聞く耳を持たないというよりも,もう天然のものでしょう。かつて「バカの壁」という本がありましたが,この人との間には明確にそういう壁を感じてしまいます(笑)。また,この人の行動原理は,マックス・ウェーバーのいう心情倫理というやつなのではないかとも思ってしまいます。