逸話というのは,エピソードともいいますが,その言葉の意味は,その人に関してあまり知られていない興味深い話というほどの意味です。先日,夕食後にうちのカミさんと愚にも付かない,とりとめもない話をしていたのですが,ひょんなことから,娘のあかねちゃんの幼い頃の逸話の一つが話題に上りました。どうということもない全く下らない話ですが,当時の娘の状況を彷彿とさせる小さな内容です。
4歳頃のことです。娘は何がきっかけなのかは知りませんが,館内放送,車内放送というもので自分の名前を呼ばれたいという欲望に駆られていたようです(笑)。何かに憑かれたように(爆笑)。ある日,新幹線の車内で自ら車掌室かどこかに出向いて,本当は迷子でもないのに迷子である旨を述べて,「あかね」という自分の名前を車内スタッフに告げたのです。ほどなくして,娘の思惑どおり,車内放送で迷子の案内があり,自分の名前をみんなの前で呼ばれることに見事に成功し,うちのカミさんが慌てて車掌室に駆けつけるということがありました(笑)。なおこの時は,複数の家族で移動中であり,娘はあろうことか自分より年下の女の子を誘った上で二人で車掌室まで出向いたようで,「共犯者」まで作っているのです(笑)。
またある日は,名古屋の松坂屋において,娘はやはり同じように館内放送で自分の名前を呼ばれたいという一心で,本当は迷子でも何でもないのに,あたかも迷子であるかのように装って店員か客の男性の袖を引っ張り,迷子であることと自分の「あかね」という名を告げ,やはり館内放送で自分の名前を呼ばれる快感を得ようとしていたのです。しかしこの時は,うちのカミさんも事前に察知し,娘を尾行していましたから,「未遂」に終わりました(笑)。
何が娘をして車内放送や館内放送で自分の名前を呼ばれたいという欲望に走らせたのか,今でもナゾに包まれております。家庭教育に何か問題があったのでしょうか(笑)。確かに昔から何事にも興味を示すタイプで積極的な面はあったのですが,こういった行動は理解に苦しみます(笑)。逸話というほどの大した話ではありませんでしたね。失礼しました。