「さらばミスタージャイアンツ 長嶋茂雄全記録 1958~2001」というDVDを通販で注文しましたら,何と,翌日届いてしまいました(笑)。まずは早速,自分の部屋で人知れずこっそりと観ました。懐かしさもあるでしょうが,理屈抜きに自然に泣けてきました。特に,昭和49年の後楽園球場での引退試合とセレモニーの場面は,人目を憚らず(一人ですから憚る必要はありませんね),泣いてしまいました。
本当に,本当に,長嶋茂雄という野球選手は国民的英雄だなと思います。私の少年時代の憧れでしたよ。DVDの前半では長嶋選手の現役時代のシーンがありました。立教大学から鳴り物入りで巨人軍に入団した際の記者会見での詰め襟姿。プロとして初めての試合では,国鉄スワローズの金田投手の前に4打席連続三振という,これまた華々しいデビューでしたが,すぐに頭角を現します。何と,新人選手でありながらいきなり本塁打王と打点王の二冠に輝いたのです。
そのプレースタイル,勝負強さ,明るさはやはり天性のものとしかいいようがなく,カリスマ性があります。昭和34年の天覧試合における2本のホームランのシーン(2本目はサヨナラホームラン)は鮮烈です。私の少年時代の強烈な記憶ですが,長嶋選手はとにかくチャンスに打って期待に応えてくれたのです。満塁が大好きで,チャンスであればあるほど燃えるという男でした。「3番 ファースト 王」,「4番 サード 長嶋」という場内アナウンスに何度興奮したか。そして,ONのアベックホームランは,106試合に及んだといいます。野球少年が熱狂しない訳がありません。このDVDでは,長嶋選手が試合後にインタビューに答えているシーンがあるのですが,全然偉ぶったところなどはなく,むしろマイクを向ける人が友達であるかのように人なつっこくしゃべってくれるのです。
私のような一ファンと長嶋茂雄選手との接点はあろうはずはありません。あくまでも遠い昔の私の少年時代に,夢と希望と興奮を与えてくれた名選手として永遠に心の中に残っている存在です。ただ,今から13年前,私とカミさんと娘のあかねちゃんの3人で,伊豆方面に3,4泊の家族旅行に行ったことがありました。「大仁ホテル」だったと思いますが,連泊だった私達はホテルの離れに泊まらせてくれました。本当に雰囲気のある佳い部屋でした。何も知らない私達は,旅に疲れてくつろいでいたのですが,仲居さんから「この離れは昔,長嶋さんがお泊まりになった部屋ですよ。」と聞かされました。ビックリすると同時に,思いがけないその幸運に感謝したのです。確かに,すごく景色が綺麗で,庭も広く,バットの素振りには最適です(笑)。相当な時間を隔ててではありますが,あの長嶋茂雄と同じ空間で過ごすことができたというのが,唯一の接点といえば接点です。もう一度行ってみたいホテル,離れです。
このDVDは,私が一人こっそりと観た後に,夕食の際に家族三人で観ました。みんな大喜びで,カミさんなどは,「このDVDを観ていると元気が出る。」と言っていました。たまにはいいことを言います(笑)。
さて,わが栄光の読売巨人軍も,今年のセ・リーグのペナントを制しました。34度目のようです。嬉しい・・・。セ・リーグ優勝が決まった金曜日の晩は,ついお酒を飲み過ぎました。