前回のブログ記事,「まちぶせ」のお話は読者から結構評判でした(笑)。日本全国6197万5000人も読者がいるということは,心強い限りです(爆笑)。ところで,ユーチューブでアップされている「まちぶせ」(石川ひとみさん歌)の動画中のコメントに,「どうせ『まちぶせ』されるなら,ユーミンより石川ひとみさんの方がいい。」という趣旨のものがありました(笑)。確かに,石川ひとみさんにまちぶせされた場合は胸キュンとなるでしょうが,ユーミンに電柱のかげでまちぶせされた日には,かなり引いてしまいます(爆笑)。でも荒井由実さん(現.松任谷由実さん)は何と言ってもこの「まちぶせ」という名曲の作詞・作曲者です。私はリスペクトしております。
さて,新聞で見たのですが,「将棋電王戦」というプロ棋士とコンピュータソフトとの棋戦があり,5戦してプロ棋士側が1勝3敗1引分け(持将棋)だったようです。5戦目はA級在籍も長い三浦弘行八段対「GPS将棋」(ソフト)で,102手で三浦八段が負かされたのです。
聞けば,この「GPS将棋」というソフトは,東大・駒場キャンパスの約680台のパソコンと接続し,1秒間に約2億7000万局面を読むことができるそうです。でもね・・・,そうまでしてプロ棋士と対局させて何が面白いんでしょうか。それに三浦八段も,ソフト側の対策が遅れているとされている,敵陣3段目以内に玉を進める「入玉」策を狙いながら指し進めたようですが,そうまでして対局すべきではありません。私も中学生から大学生までの間,将棋に夢中になっていた時期がありましたが,非常に面白いゲームである一方で,非常に厳しいゲームです。そんなプロの世界で活躍している棋士に対しては尊敬の念を抱いております。人知の世界での勝負で良いではありませんか。伝統や権威というものを守りたいと思うのです。
主催者の株式会社ドワンゴは,日本将棋連盟に対し,第3回電王戦開催の申し込みをしているとのことですが,おもしろ半分の興業で,そんなの反対です。第1回は当時の日本将棋連盟の会長であった故米長邦雄氏がコンピュータソフト(ボンクラーズ)と戦って敗北しております。亡くなった方のことを悪く言いたくはありませんが,この方は「興行師」であり,俗っぽいところもあったと感じています。「電王戦」なるものはもうこれくらいでいいでしょう。
現役最強棋士の一人である羽生善治さんは慎重姿勢ですし,森内俊之名人も「自分が出ると影響が大き過ぎる」と述べ,現時点では出場に否定的です。そうなんです。そういう配慮が必要なんです。森内さんは第18世永世名人(予定),羽生さんは第19世永世名人(予定)です。約680台のパソコンと接続し,1秒間に約2億7000万局面を読むことができるソフトなんかと対戦する必要などありません。権威というものを守って欲しいと思います。