またやらかしましたね。新聞報道によりますと,西アフリカのガーナで金を違法に採掘していたとして,中国人124人が逮捕されました。ガーナという国は金の生産量では南アフリカに次ぐアフリカ第2位で,かつては「黄金海岸」と呼ばれてもいました。私も子どもの頃はお小遣いをもらったら,すぐに近所のお菓子屋さんに走って行き,「ガーナ」というチョコレートを食べたことを覚えております(笑)。あの赤いやつ。
ガーナでは違法に金を採掘する中国人が増えており,地元当局が厳しく取り締まってきたということです。ところが,中国外交部の報道官は例によって臆面もなく「ガーナ側には逮捕された中国人への人道的対応と安全,合法な権利の保護を求める。」と強面で述べております。あのねぇ,まずは自国民が他国に迷惑を掛けてすみませんでしたと謝るのが先でしょう(笑)。犯罪者を輸出してはいけないし,何でも輸出すればよいというものでもありません。日本国内の刑務所で服役している中国人の数も相当です。正論を言うのは,まずは謝ってからでしょう。それに正論と言っても,中国共産党が「人権」と口にするとは・・・(笑)。
アフリカといえば,先の横浜で開催されたアフリカ開発会議(51か国参加)において,安倍首相はアフリカ諸国に経済援助や技術援助を約束しました。産経新聞の先日の「産経抄」というコラムでは,ODAなど日本式の援助について,相手国の底力を引き出すという伝統の支援策で応えるべきだと述べております。おっしゃるとおり!以下の記述はその「産経抄」からの引用ですが,日本式の援助の対極にあるのが中国式の「援助」だそうです。
というのも,中国のアフリカ諸国への「経済援助」は凄まじく,今アフリカで最も目に付くのが中国人の姿だということです。中国としても,援助をつぎ込むことによってアフリカ諸国を見方につけ,欧米や日本に対して優位に立とうとしているけど,アフリカ側の受け止め方はすこし違うそうです。確かに中国はアフリカで道路や空港を造り,学校や病院を建ててきたものの,そこで働いているのはほとんどが中国人で,技術も落とさない。その上,中国製の安い衣料や薬を売りつける。だから現地では,「援助ではなくビジネスだ。」,「新しい植民地主義」といった批判が芽生えている・・・。
まあいずれにしても,日本の援助のあり方としては,従来からの日本式の誠実な技術移転とインフラ整備,現地人雇用,そして何よりも将来にわたって相手が自立できるような援助に力を入れていただきたいと思います。