「猛暑のみぎり」とか「炎暑の候」などといった時候の挨拶がありますが,今は正にこういった状況ですね。行き交う人々,そしてすれ違う人々の顔を見ますと,皆さん表情が歪んでおります(笑)。この猛暑のせい,照りつける日差しのせいでしょうね。美女の表情まで歪んでいるのですから・・・。
さて,東日本大震災発生時に東京電力福島第一原子力発電所の所長を務め,原発事故対応の現場指揮に当たった吉田昌郎さんが亡くなられました。この方の強靱な精神力と決断力,リーダーシップの凄さについては言うまでもありません。首相の了解がないからとの理由で東京本社から原子炉冷却のための海水の注入を中止するよう指示されても,自己の経験と判断で海水注入を継続したのです(「これから海水注入中断を指示するが、絶対に注水を止めるな!」)。あの状況下では,この海水注入の継続こそが被害発生を最小限に止めた訳です。こういう極限状況になれば,人間誰しも責任回避や自己保身のために「上の指示に従っていればいい」と考え勝ちですが,彼の場合はそうではなかったのです。正に覚悟を決めた上で,決然たる判断でした。「死の淵を見た男-吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」(門田隆将著,PHP)というノンフィクションの本を読んでいたく感動したお話は,今年の1月18日のこのブログでも書きました。吉田さんは「般若心経」を既に高校生の時から諳んじていたそうです。人間の内面にも目を向け,内省的な方でもあったのでしょう。
心からご冥福をお祈りいたします。
それにしても東京電力本店からの,原子炉冷却のための海水注入の中止指示の理由が「首相の了解が得られていないから」というのは・・・。その当時の首相,そして大将は,こともあろうにあの市民運動家でかねてから原発を目の敵にしていた菅直人ですよ。「バカな大将 敵より怖い」という言葉がありますが,本当にそのとおりです。
平成25年度の防衛白書が発表されましたね。新聞報道を読む限りでは,最近では内容的に最も優れており,真実を語り,建設的なのではないでしょうか。経済政策はもちろんのこと,外交・安全保障面でも近来にないまともな政権です。案の定,中国や韓国がイチャモンをつけ,抗議をしておりますが,こういった国々から不当な抗議を受ける内容だからこそ真実を語っているのです。
思い起こせば,平成22年7月29日の新聞報道のとおり,この年の防衛白書の閣議決定と公表を,当時の首相であった菅直人が延期させたとあります。その主たる理由は竹島の記述が韓国を刺激してはまずいということだったようです。民主党政権は中国や韓国に阿るだけの本当にろくでもない政権でした。この菅直人という人だけでなく,「素人」で開き直った一川保夫,PAC3(地上配備型迎撃ミサイル【地対空誘導弾】)とP-3C(哨戒機)の区別もつかず,国会答弁中に退室して喫茶店でコーヒーを飲んでいた田中直紀が防衛大臣だったのですからね(笑)。
本当に,「バカな大将 敵より怖い」です。