中学生から大学生時代にかけて,私は将棋に熱中していた時期があります。将棋の月刊誌を購入して自宅の将棋盤で棋譜を並べたり,新聞棋戦の棋譜を切り抜いて保存したり,テレビのNHK杯トーナメント戦を見たり,友人と戦ったりしたものです。日本の将棋は本当に面白いと思います。
この歳になって再び将棋に興味を示すようになりました。今の将棋界というのは結構面白く,戦法,定跡も進歩し続けています。私は新聞は産経新聞と読売新聞を購読しているのですが,産経新聞は棋聖戦,読売新聞は竜王戦をそれぞれ主催し,私も毎朝掲載されている棋譜と観戦記を読んで楽しんでおります。
それにしても現在の将棋界,いわゆる羽生世代と言われている棋士達,そしてそれより少し若い世代の活躍ぶりは凄いですね。人間,何をするにしても年齢と共に能力が低下していく傾向にあるのは避けられず,私もいい歳なのでそれを痛感しています。でも,羽生善治,森内俊之といった一流棋士は,40歳代に入っても大活躍しており,敬服します。もっと上の世代の谷川浩司という棋士の棋風も好きなのですが(「光速の寄せ」),日本将棋連盟の会長に就任されたので,対局に集中できないであろう状況に同情いたします。
さてさて,第26期竜王戦は森内俊之名人が渡辺明竜王の10連覇を阻み,見事竜王に返り咲き,名人と竜王という将棋界の二大タイトルを占めることになりました。実は私は密かに森内名人の竜王奪取を応援していたのです(笑)。この第26期竜王戦は4勝1敗で森内名人が勝利したのですが,どの局も内容が素晴らしかった。森内名人の受けの的確性と重厚さ,それでいて攻めの鋭さもあって,攻守のバランスの良さと充実ぶりは現在のところ棋界随一ではないでしょうか。羽生善治さんが脚光を浴びることが多いのですが,実は第18世永世名人を襲位できる資格を有するのは森内俊之で,羽生善治は第19世永世名人襲位予定者なのです。それに,この第26期竜王戦に臨む前の時点で,森内名人は第71期名人戦において羽生さんの挑戦を4勝1敗で退けております。その充実ぶりは半端ではありません。
それに森内名人はとても謙虚な人柄と言われており,髪の毛がフサフサな点についてはすごく嫉妬心を感じますが(笑),とても好感が持てます。
名人と竜王の二大タイトル取得ですか。誠に素晴らしい。なお,賞金額の高さからか,竜王は棋界最高のタイトルとも言われますが,私としては名人というタイトルの方に憧れを感じます。お前にどっちかやると言われれば,私は迷わず名人位の方をもらうでしょう(笑)。
いずれにしても,現在の将棋界は,森内俊之名人・竜王,羽生善治王位・王座・棋聖,渡辺明王将・棋王というタイトル保持状況です。目が離せません。それにしても,この日曜日に必死で将棋盤と駒を探したのですが,全然見つかりません。どこに隠したのかカミさんに聞いてみなければなりません。