サンフレッチェ広島のJリーグ連覇は見事でしたね。集中力があるし,森保一監督はチームを作ることができています。それにひきかえ,名古屋グランパスは・・・(笑)。サンフレッチェ広島は,名古屋グランパスと同じくJリーグ元年からのJ1チームですが,実は2度にわたってJ2に降格したことがあり,広島は2003年と2008年はJ2で戦っております。修羅場をくぐったわけですね。そして再びよみがえり,2012年と2013年,連覇を果たしたのです。立派なものです。
さてさて,名古屋グランパスもようやく私の再三の建言を受け入れ(笑),監督交代を決断しました。公式にはまだ発表されておりませんが,元ガンバ大阪の監督であった西野朗氏が名古屋グランパスの新監督に就任するようです。監督というのは,何よりもチームというものを作り上げ,戦術を確立し,これを選手間に浸透させ,合目的的かつ有効な練習をさせなければなりませんし,課題や問題点の修正など学習能力も高くなければなりません。また,確立した戦術に基本的には依拠しつつも,次の対戦相手をビデオで十分に研究し,その特徴をつかみ,対戦相手ごとに勝つための綿密な作戦を立てるなどマメな努力をしなければなりません。アーセナルのアーセン・ベンゲル監督のように。
西野朗氏は,監督としてある程度実績はありますし,今述べたような監督が本来なすべき仕事を,ストイコビッチ監督よりはしてくれると期待しております(笑)。ただ気になるのは,コストカットもいいのですが,名古屋グランパスはディフェンダー陣をかなり放出するようですね。今シーズンの総失点数でいうと,広島の29点に比して,名古屋は48点であり,守備の破綻が顕著です。攻撃もいまいちでしたが,守備にも大きな問題がありました。ディフェンダー陣の補強をしなくても良いのでしょうか。もう一つ不安なのは,闘莉王の発言力が強すぎることです。つい先ごろも,彼はザッケローニ監督の日本代表選出にも異議を唱えております(笑)。闘莉王さん,西野新監督の言うことはちゃんと聞きなさいよ(笑)。
いずれにしても,名古屋グランパスの最近の試合内容は不甲斐なく,情けなく,面白くもありませんでした。組織的で,意図がよく分かる,そしてスペクタクルなサッカーを来シーズンは是非見せて欲しいものです。