3月16日の産経新聞には「日曜講座 少子高齢時代」という標題で,論説委員の河合雅司さんの論考記事が掲載されていました。歴史捏造や誤報,中韓への「ご注進」を繰り返すどこぞの新聞社とは大違いで(笑),さすがは産経新聞,素晴らしい記事です。日本の伝統や文化の維持という観点を捨象して官僚が頭だけで考えた安易な移民受け入れ政策に警鐘を鳴らすものでした。
確かに,国立社会保障・人口問題研究所(社人研)は,日本の現在約1億2750万人の総人口が,2060年に8674万人,2110年には4286万人まで減ると推計しています。日本の合計特殊出生率(人口統計上の指標で,一人の女性が一生に生む子どもの平均数を指します)の状況からするならば,そうなるのかもしれません。
じゃあ,ということで2月には内閣府が「移民の大量受け入れ」という選択肢を示しました。それによると2015年から毎年20万人の受け入れを開始していき(毎年ですよ,毎年!),後に述べる条件(合計特殊出生率の回復)が満たされれば,2110年にはほぼ1億1000万人の日本の人口が維持されるというものです。2110年までには約2000万人の移民が日本に存在するのです(驚)。どうですか,皆さん・・・,5人に1人が移民です。しかも,この試算は2030年以降の合計特殊出生率が「2.07」に回復することが条件になっており(希望的観測としか言いようがありません!),仮にこの希望的観測による条件がクリアされないとしたら,2110年における日本人の数は社人研が予測するとおり4286万人で,その一方で移民の数は2000万人となっています。このような大量の移民の存在は,この日本社会においてインパクトがむちゃくちゃ強すぎませんか(笑)。
「移民の大量受け入れとなれば言葉の壁や文化の摩擦も生じる。天皇への尊敬の念や古来の文化や伝統が変質する可能性がある。住宅や社会保障、子供の教育などにも膨大なコストを要するが、税負担増でまかなうしかない。とりわけ問題は長期の加入を要する年金だ。移民の年齢によっては支給期間が不足するだろう。将来的な低年金や無年金者の対策コストが増えることにもなる。さらに、年老いた両親を母国から呼び寄せようとする人が増えれば,移民政策とは異なる問題を迫られる。ゴミ出しや騒音トラブルが話題になってきたが、大量の移民受け入れには、治安悪化や社会モラルの崩壊を不安視する人も少なくない。多くの国で移民排斥事件が起こっている。治安コストを過小評価することはできない。」(河合雅司論説委員)
さすが産経新聞,本当にその通りです。「隣人が外国出身の人、それが当たり前になって日本はやっと普通の国になる」などと世迷い言を繰り返しているどこぞの新聞とは大違いです(笑)。
ちょっと断っておきますが,今問題になっている外国人労働者の受け入れの問題と移民受け入れの問題は全く違っております。移民は日本国籍を付与し,永住が前提です。でも外国人労働者は企業が一時的な戦力として雇用する人たちで,景気動向によって帰国したり,条件によっては他国に移る場合もあるのです。混同してはいけません。
それにしても内閣府が示した毎年20万人の移民の大量受け入れという選択肢・・・。こういった官僚の人たちは東大卒など,確かに勉強がよくできた人たちなのでしょうが,はたして想像力は確かなのでしょうか(笑)。あるいは,日本の伝統や文化,日本という国柄についてはあまり愛着はないのでしょうか。人に人柄があるように,国にも国柄というものがあるのです。移民政策をどんどん推進してきたスウェーデンやオランダでは治安悪化など,本当に大変なことになっております。それに,日本は極東の国です。そして,極東にはジャパン・ディスカウント活動を一生懸命行い,反日教育を行ういくつかの国があり,大量の移民受け入れ政策を実施に移した日には,地の利ということで,こういった国々からの大量移民のあることも当然にそして高い蓋然性をもって予想しなければなりません。今だって新聞紙上を賑わす事件があるというのに,正に恐るべき未来予想図です。安易な大量移民受け入れ政策などではなく,少子化対策をもっともっと充実させるべきです。ひょっとして,官僚の中にはまだ日本を壊そうとの魂胆をもった「コミンテルン」が浸透しているのでしょうか(笑)。政治家の中にもそいういう方々が多く存在していると思われます。悲しい事です。そういえば,みんなの党がガタガタしておりますが,今度その代表になることが有力視されている浅尾慶一郎という人は,民主党に籍を置いていた当時,「1000万人移民受け入れ構想」の提唱者に名を連ね,移民受け入れを積極的に主張しております。
「くわばら、くわばら」(笑)