久しぶりの雨です。私は梅雨時に生まれたせいなのかは知りませんが,雨はそんなに嫌いではありません。たまにはお湿りも必要ですし,草木の緑がますます深まり,花も色鮮やかにもなります。紫陽花などの美しさも格別です。
また,徒歩通勤の私が雨の日の良さとして最近感じているのは,さすがに雨の日には高速度でビュンビュン走り去る傍若無人で悪質な自転車乗りがあまり見られないという点です(笑)。私が普段から恐怖を感じ,不快に思っているのは,人に恐怖感すら与える高速度で走行する自転車運転者の存在です。特に信号の変わり目に何とか交差点を渡りきろうと最大速度で疾駆する際の彼らの目を見ておりますと,もはや交差する道路からの交通の有無や歩行者の状況など全く見ておらず,危険予知能力が全く機能しておりません(笑)。
こんな悪質な自転車運転者対策のため,道路交通法が改正され,今年6月1日から施行されました。それによると,一定の危険な違反行為をして2回以上摘発された自転車運転者(悪質運転者)は,公安委員会の命令を受けてから3か月以内の指定された期間内に講習を受けなければならないことになり,公安委員会による受講命令に従わなかった者には5万円以下の罰金が科せられることになったのです。
私が思うに,法令が有効に機能するには,法令の存在だけではなく,これを実効あらしめるための運用こそが重要です。悪質運転者を見逃しまくっていては画餅に等しいのです。
さてさて,滋賀県が住民に県名変更の是非を問う県政世論調査を実施するということを小耳に挟みました。その動機が全国的知名度の低さに悩んでいるとのこと。県名の候補として「近江県」や「琵琶湖県」などが挙がっており,調査結果次第では県名変更を検討するそうです。
私としては,そういうのは違和感を覚えますね。これまでずっと通用してきた由緒ある県名ではありませんか。全国的知名度が低いからって,それでいとも簡単に名前を変えてしまうのですかね。普通の教育を受けた人ならば,我が国の都道府県名くらいちゃんと知っていますよ。滋賀県としては,「滋賀県を知らない人こそ勉強すべきだ!」と胸を張るべきです。
滋賀県の県名の由来は,「シカ(石処)」の意味で「石の多い所」を言ったという説が有力ですが,そういえば石山寺は巨大な岩盤の上に建っているため「石山」と名付けられていますね。ちゃんと由来と由緒があるのです。全国的知名度などといった水平的思考だけでなく,これまでの歴史を踏まえた垂直的思考も必要なのですよ。
琵琶湖がある県なのです。胸を張りましょう。上田秋成の「雨月物語」の中の「夢応の鯉魚」で展開された近江八景など琵琶湖の名所を巡る道行き文は誠に素晴らしく,直ぐにでも琵琶湖に旅したくなりますよ。ただ,だからといってすぐに「琵琶湖県」に名前を変える必要はないでしょう(笑)。