いよいよ安全保障関連法案は,17日の参議院の平和安全法制特別委員会で採決,可決されました。あとは参議院本会議での可決を待つのみです。安全保障上,とても大切な法案ですから粛々とやって欲しいと思います。
それにしても民主党の福山哲郎という議員は,与党の採決方法について「あんな暴力的な採決が可決になったら、わが国の民主主義は死ぬ。全くこんな暴力的なものはあり得ない」などと,寝とぼけたコメントを記者団に発していますが正に噴飯もののコメントです。虚心坦懐に映像等を見てご覧なさい,どう見たって暴力的なのはあなた方でしょうに(笑)。
民主党や共産党などといった議員は「審議が十分ではない」などと一応もっともらしいことを言っておりますが,彼らの頭の中には「否決」,「廃案」という結論が既にあるのです。いくら審議時間を確保してもムダなのですよ。今回の安全保障関連法案については,衆議院では約116時間,参議院でも約100時間,合計約216時間という異例とも言えるくらいの審議時間が確保されたのです。野党議員が正に「平和ボケ」というべき頓珍漢な質問ばかりして時間を費やしてしまったのだと思いますよ。
今朝の産経新聞の記事の中では,今回の一連の流れの中で,「野党が法案反対のために利用し続けたのが『憲法学者』,『デモ』,『印象操作』の3つだった。」との指摘がなされていましたが,私も正にそのとおりだと思います。産経新聞はとても良い仕事をしていますよ。実際,昨日(17日)の朝刊では,平和安全法制整備法案(現行の法律10本の改正案)の要旨を一括して掲載しています。新聞各社は,消費増税の際には新聞社発行の新聞購読にも「軽減税率を!」と要請していますが,朝日新聞をはじめとする反日・左翼新聞は論外として,産経新聞だけは認めたい(笑)。
さて,野党が利用した「憲法学者」について・・・。本当に困ったものです。京都大学名誉教授の佐伯啓思さん(この方は憲法学者ではありません。)が産経新聞の「正論」欄で正鵠を射た指摘をしておられましたが,多くの「憲法学者」の平和ボケは度し難いほどになっております。例の朝日新聞が憲法学者209人にアンケートを行ったそうですが,回答した122人のうち,安保関連法案が憲法違反だとする者は104人,違反にはあたらないとする者はわずかに2人だというのです。これに加えてビックリしたのは,同じアンケートでは自衛隊の合憲性も問われ,違憲とする者は50人,違憲にはあたらないとする者は28人だというのです。自衛隊を違憲だという者が倍近くに上るのです。また憲法改正に関しては賛成が6人,反対が99人だそうです(笑)。この方々は,一体全体,わが国が他国から侵略された時,どのようにして国を守ろうとしているのでしょうか。
まあ現在の日本国憲法自体が日本という国の防衛をがんじがらめにしているのですから,その意味では学者としての良心を示しているのでしょう。でも,学者である前に日本人であり,人間でしょうに。憲法学界がこんな体たらくになった理由について,その淵源をたどれば,GHQの公職追放によっていわゆる「敗戦利得者」が学界においても要職についてしまったことに行き着きます。昭和21年,GHQの公職追放令によって約20万人が公職から追放され,その空きポストには左翼的な官僚,大学教授,社会活動家が入り込みました。憲法学界においても,東京大学をはじめとする旧帝国大学などにもこういった「敗戦利得者」が入り込みました。特にこういった大学教授の場合,その教え子たちにはいわゆる自虐史観を刷り込み,中央や地方の公務員,メディア,学界,法曹界(裁判官,弁護士など)に次々に送り込みました。それで現在のような広汎かつ慢性的な「平和ボケ」があるのです。私も司法試験受験生でしたから,当然憲法も受験科目で,戦前,戦中,戦後と言っていることがコロコロ変わる宮沢俊義東大名誉教授の憲法教科書で勉強しました(笑)。
私の思想遍歴にも紆余曲折ありましたが,幸い今では,反日・左翼ではない真っ当な思想と,歴史観をもつことができました(笑)。