カラスは童謡の歌詞にも出てきますが,昔からどうにも好きになれません。特に朝の徒歩出勤をしている際に,カラスが生ゴミの袋を突いて破り,集配車が来る前に道歩道いっぱいにゴミを散乱させたりしている光景を見るとなおさらです。しかも,人間を恐れることはなく,私が普通に歩いて近寄ってもほんの少しゴミ袋から離れるだけで再び集まって袋の中をあさっています。時には私を威嚇するかのように顔の近くを飛び過ぎたりもします。今後彼らが振る舞いを改めない限りは,どうにも好感が持てません(笑)。
それにひきかえ,すずめは可愛い。くどいようですが私はすずめが大好きなのです(笑)。
前にもこのブログで書いたことがありますが,漂泊そして行乞の俳人種田山頭火を物心両面で支えた木村緑平という人もすずめが大好きだったことで有名です。共に自由律俳句の荻原井泉水の門下であり,「層雲」の同人です。
木村緑平という人は,明治豊国鉱業所病院に勤務していた医師でした。種田山頭火が旅先で無銭飲食をしてしまった際に郵便小為替で送金してあげたり,身元引受人になってあげたりもしましたし,山頭火も当時筑豊(炭坑町)の糸田にあった緑平宅を15回も訪ね,互いに酒を酌み交わした仲です。山頭火は緑平のことを「心友」と表現していました。
その木村緑平,大のすずめ好きです(笑)。私もそう(笑)。だって,これは理屈抜きですし,可愛いんですもの。緑平はすずめの句を得意にしており,「すずめの緑平」と言われていました。緑平のすずめに関する代表的な句をご紹介しておきましょう。
「かくれん坊の雀の尻が草から出てゐる」
「今日はお留守というやうな顔の雀が日南に」
「香春へ日が出る雀の子みんな東に向く」
「雀生まれてゐる花の下を掃く」
「世と合わず行春の雀に米をまく」
2番目の句は,山頭火が亡くなった後にその住み処であった一草庵を訪れた際に詠んだ句です。本当に味わいのある句です。また,最後の句は緑平の境涯句とも言うべきもので,確かに緑平は医師でしたが世渡りは下手で貧乏でした。しかし心優しく老後は脳溢血で倒れた妻の介護をしていました。緑平は雀になりたかったのかもしれません。緑平の雀の句は何と3000句を超えます。
さて,雀ついでに申しますと,前にこのブログでも紹介した尾崎放哉の次の句も,私は大変好きなのです。
「雀のあたたかさを握る はなしてやる」
特に朝晩は冷えてきましたね。秋の深まり,しかも急速な深まりを体感しています。秋はこんなに足早だったでしょうか。くれぐれもお風邪を召されませんように。
産経新聞はいつも第1面に「朝の詩(うた)」というコーナーを設けています。読者から寄せられた詩が掲載されているのです。この「朝の詩(うた)」というコーナーでは,たまに私の心にとまる詩に出会います。昨日の産経新聞に掲載された次の詩は,「緑亀」という標題が付けられ,奈良県桜井市の中嶋隆男という83歳の男性の作品です。
「緑亀が庭の水槽から 消えて半年 ようとして行方不明 堅い甲羅をかじる猫や鼬(いたち)はいない と近くの川底を覗くが 真鯉やハヤばかり 孫と飼いはじめて八年 孫と同様に大人びて 餌を控えていたが・・・ 孫も来なくなり 緑亀も消えて 秋」
最後の「秋」で止められているのが効果的で,何か心に残ります。秋という季節は,上手く表現できませんが何かしらもの悲しい季節でもあります。
それにしてもこの詩は奈良県桜井市の男性の作品ですが,この辺りはまだ豊かな自然が残されているようですね。この詩の中に豊かな自然を感じます。この辺り(奈良県桜井市)は万葉集揺籃の地なのです。奈良県桜井町出身の保田與重郎の「わが萬葉集」(文春学藝ライブラリー)という本を読んだ時にはとてつもなく感動したものです。この本には奈良県桜井町が頻繁に出てきます。万葉集の時代に思いをはせながら一度はこの地方を旅したいものです。
金曜日の晩,いつものように晩酌をしておりましたら,BS放送で辻井伸行さんの演奏などを紹介する番組が放送されていました。これはもうシリーズ化されているようで,今回は音楽の都ウィーンでのコンサートなどでした。本来ならば我が栄光の読売巨人軍の日本シリーズが見たかったのですが・・・(笑)。
「ウィーンの聴衆の心を震わせる」というようなサブタイトルが付いておりましたが,正にそのとおりです。素晴らしい演奏でした。思わず涙が出てきてしまいます。そしてどうしても盲目という要素が私の感動を倍加させてしまうのです。
曲目はプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番でした。学生時代はマルタ・アルゲリッチのピアノ,クラウディオ・アバド指揮・ベルリンフィルハーモニー管弦楽団演奏の名盤でこの曲をよく聴いたものです(この盤はさらに贅沢に,ラヴェルのピアノ協奏曲とのカップリングでもありました)。それにしても辻井さんの演奏は,音楽的には耳の肥えた聴衆であるウィーンの人々にも大きな感動を与えたようです。聴衆はさすがに少し乙に澄ました面もあり,演奏終了後の熱狂的なスタンディングオベーションまではいきませんでしたが,それをしている人も少なからずいましたし,拍手も大きく,演奏後にインタビューを受けていた初老の女性などは涙を流していました。よほど感動したのでしょう。
感動と言えば,実はこの番組を見ながらの晩酌の前には,タイ古式マッサージに行ってきました。本当にいつも思うのですが,タイ古式マッサージは極楽にいるような気持ちの良さです。これまた感動ものです。世界で一番気持ちよいマッサージとも言われているほどです。その店は日本人スタッフばかりで,少しばかり値段の設定も高めですが,このマッサージを受けて後悔したことは一度もありません。元気になるし,リンパや血液の流れが改善するのを実感できます。
なお,やはりこれはどの店でもありがちなことではありましょうが,人によって施術,マッサージの巧拙や技術水準の違いは少なからずあります。私は以前は,「ご希望のスタッフはいらっしゃいますか?」と尋ねられても,「どなたでも。」と答えるようにしていたのですが,せっかく少し高い料金をお支払いしているのですから,最近では上手だなと思うスタッフを指名させていただいております。タイ古式マッサージ・・・,皆さんにも是非お薦めしたいです。
ご立腹ついでに申しますと,本当に読売巨人軍の打線の弱さには愛想が尽きましたわ(笑)。愛想尽かしたって,もう巨人にとって今シーズンは終わってしまっていますがね(笑)。
だって,日本シリーズ進出をかけたヤクルトとの4試合を振り返ってみても,巨人がこの4試合で得点したのは合計6点ですよ。1試合平均僅か1.5点しか取っていません。これじゃあ,いくら投手が頑張っても勝てませんでしょう。今シーズンを振り返ってみますと,村田,坂本,阿部,長野が酷かった。特に村田は高額な年俸に見合った仕事を全くしていないといって良いでしょう。あっ,チャンスだという時に限って彼に打順が回ってくるタイミングの悪さ・・・(笑)。もうよしましょう。個人攻撃は私の趣味ではありません。
来季はわが栄光の,そして栄光であるべき読売巨人軍も監督が代わります。でも,私が特に切望したいのは,賢いコーチ陣を構成して欲しいということです。V9時代の牧野茂ヘッドコーチのような人材を得たいものです。
さて,あの悪相の習近平が英国を訪問しますね。中国共産党なんか本当は歓迎されていないはずだと思うのですが・・・。英国の今のキャメロンという首相は何かこう,経済的にもうけになれば何でも良いといったような小ずるさを感じますし,中国に対してすり寄り,はっきりと物を言いません。そういう意味では私はあまり好きではない。
ところが,産経新聞の報道では,習近平の英国訪問に合わせてロンドンのバッキンガム宮殿でエリザベス英女王が20日に主催する公式晩さん会を,チャールズ皇太子が欠席しますね。チャールズ皇太子は中国の人権問題や対チベット政策に批判的で,チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世を支持しています。1999年に当時の中国の国家主席だった江沢民が英国を訪れた際も,江沢民主催の晩さん会を欠席しています。本来であれば,今回の欠席も外交的には非礼なのかもしれませんが,私としては実は内心,快哉を叫んだのです(笑)。
今回は相当にご立腹です。本当にご立腹です。ところで,相当にご立腹なのは,誰在ろう,この私です(笑)。何に対して立腹しているかというと,国連教育科学文化機関(ユネスコ)が,中国が申請していた「南京大虐殺」についても,あろうことか世界記憶遺産に登録してしまったことに対してです。
はっきり申し上げてバカ丸出しです。ユネスコなんて,そしてその要職にある人物なんて所詮はその程度なのですかね(笑)。あのプロパガンダ国家である中国の「南京大虐殺」の申請なんて明らかに政治利用です。
ロシアは,日本が申請して世界記憶遺産に登録された「シベリア抑留」について政治利用だとして批判していますが,日本は「シベリア抑留」の申請について政治利用をするような目的,動機はありません。それより何より,「シベリア抑留」といわゆる「南京大虐殺」との決定的な違いは,事実(ファクト)かどうかという点です。この点については全く異なるのです。すなわち,「シベリア抑留」についての事実関係は,日本とロシアで互いに認めている事実(ファクト)であるのに対して,いわゆる「南京大虐殺」については事実(ファクト)ではなく,プロパガンダなのです(識者によってその虚偽性や疑問点が次々と暴かれていますし,明らかな偽造・修正写真も資料中に存在しています)。この点が決定的に違うのです。それを今回ユネスコは一緒くたにする間違いを犯してしまったと言わざるを得ません。
まあ,この世界記憶遺産なるものは,国際条約に基づかず,個人や団体でも申請でき,その審査は割と恣意的で杜撰です。新聞報道によれば,申請案件を審査する国際諮問委員会(IAC)の委員は14人です。公文書保管の専門家というのが表向きの説明でありながら,実際には「ユネスコの事業職出身者のような門外漢もいる」そうですし,委員の出身国からの推薦もなく,イリナ・ボコバなる女性事務局長が任命したようですし,この「南京大虐殺」なる申請を登録してしまうことを最終的に決定したのもこの人物です。
ところでこのイリナ・ボコバなる人物は,ブルガリアの元外相ですが,ブルガリア人民共和国時代にはバリバリの共産党員でした。この人物が中国と良好な関係にあることは国連関係者の中では有名で,この9月には北京での抗日戦争勝利記念にも出席しており,9月の訪中の際には,習近平の夫人と会談しています。また,この人物は次期国連事務総長の候補の一人でもあり,このポストに就くには,国連安保理常任理事国である中国の支持が不可欠なのは言うまでもなく,中国に迎合しているのでしょうね。全く馬鹿げております。
さてさて,考えてみれば,日本がユネスコ向けに拠出している分担金の額は約43億円です。ユネスコ分担金の主要国の分担割合は,アメリカ22%,日本11%,ドイツ7%,フランス6%,イギリス5%などとなっていますが,現在アメリカは分担金の拠出を停止していますので,実質的には日本が最大の拠出国になっているというのが現状です。今回の中国の馬鹿げたプロパガンダ申請に迎合するような国際機関に成り下がっているのですから,抗議の意味でユネスコに対する分担金を停止してやれっ!それぐらい私はご立腹です。
私の場合,せめて週に2日くらいは休肝日にしており,特に月曜日はいつも休肝日です。今週もてっきりそのつもりでいたのですが,月曜日の10月5日,今年のノーベル医学・生理学賞の受賞者の一人に日本の大村智さんが見事輝きました。本当に素晴らしいことだと思います。大村智さんが医学・生理学賞を受賞されたことと,私がその祝杯を上げることとは何らの関係性も,そして必然性もありませんが(笑),急遽休肝日をやめて祝杯を上げました。
大村さんの業績は誠に素晴らしいものであり,それは何億もの人たちの命と,そして失明の危機から救う快挙でありました。心からの尊敬に値します。同じ日本人として誇らしい気持ちになります。大村さんの業績に関する報道ではガーナなどアフリカの人たちの命を救ったことが伝えられておりましたが,ガーナといえば千円札にもなっている野口英世博士です。本当に日本人の努力と世界に対する貢献は素晴らしい。自分も何とか人の役に立たなければと改めて思います。
さて,このような次第で月曜日を休肝日として確保できなかった私は,翌6日の火曜日こそは休肝日にしようと思っていたのですが,今度はノーベル物理学賞の受賞者の一人に日本の梶田隆章さんが見事輝きました。連夜の快挙です。これまた日本人として本当に誇らしい気持ちになりました。ニュートリノ及びその周辺の研究分野では日本が世界をリードしています。梶田隆章さんが物理学賞を受賞されたことと,私がその祝杯を上げることとは何らの関係性も,そして必然性もありませんが(笑),またまた急遽休肝日をやめて祝杯を上げた次第です。
思えば9月には日本が誇る物資補給機「こうのとり」5号機が国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送というミッションを見事完遂しました。アメリカの補給機打ち上げが6月に失敗したことを受け,アメリカ航空宇宙局(NASA)の要請で,日本がこれを成功させたのです。補給機の打ち上げ,完遂はアメリカ,ロシアで失敗が相次いでおり,日本の役割が増す中での打ち上げ,ドッキング,補給の成功と相成った訳です。日本の研究者の地道な努力と研究水準の高さが実を結んだのでしょう。これまた素晴らしい。
みなさん,見ました?すごく大きな月を。少し前になりますが,それはそれは見事で,一際明るい大きな月を見ました。このように見える月のことを,どうやら「スーパームーン」というのだそうですね。地球の唯一の衛星である月そのものは物理的な大きさ,質量はずっと変わっていないと思うのですが,日によってはすごく大きく見える時があります。なぜそういう現象が起こるのか,私にはよく分かりません。バッハの時代にもそういうことがあったのでしょうか。
さて,月で思い出したのですが,アルノルト・シェーンベルクの作品の中に「月に憑かれたピエロ」という曲があります。若い頃に怖い者見たさの心境で数回聴いたことがありましたが,どうも馴染めなくて・・・(笑)。また,同じシェーンベルクの作品に「浄められた夜」という弦楽六重奏曲もあり,これは月下の男女の語らいが題材となっている曲で,こちらの方はまだ少しは馴染めるのですが,やはりついて行けない感じもあります(笑)。すごく前衛的な感じの曲ですが,とても無機的であり,どうしてもバッハの曲に戻りたい衝動に駆られます。
シェーンベルクといえば,いわゆる十二音技法の創始者として著名です(断っておきますが,「月に憑かれたピエロ」や「浄められた夜」はシェーンベルクが十二音技法を編み出す以前の作品です)。十二音技法というのは,12平均律にあるオクターブ内の12の音を均等に使用することにより,調の束縛を離れようとする技法です。で,でもね,私はやはり調性が感じられる音楽を愛します。その方が喜怒哀楽が感じられ,何と言っても人間的な音楽だからです。
あのバッハの平均律クラヴィーア曲集(第1巻,第2巻)の各プレリュードと各フーガの群の素晴らしさよ!これだけでもバッハの作品に巡り会えた幸せを感じます。
調性のことについてはこのブログでも,例えばヨハン・マッテゾンの調性格論について少し触れたことがあります。よろしければ一度読んでみてください(2011年11月9日付けのブログです)。
女優の川島なお美さんが亡くなりました。享年54歳ですからそれはあまりにも早すぎます。ほんとうに心からご冥福をお祈りいたします。
今朝の産経新聞の記事にも川島なお美さんのことが触れられていました。夫の鎧塚俊彦さんの喪主のあいさつによれば,川島さんは体にできた胆管がんの腫瘍を「戒めくん」と命名。昨年1月に手術を受ける前日には「女優としてもっと可能性を広げ、もっともっと川島なお美を熟成させる。そのための今後の人生の糧になる試練を与えてくれた神様、戒めくん、ありがとう。私はまだ生きます」と書き残していたそうです。川島さんは自分の生業(なりわい)というものに対してほんとうに真摯に向き合っていたのだと思います。
私はもちろん川島なお美さんとは全く面識はありませんが,そのお父様の川島一夫さんとは11,2年ほど前にゴルフで1,2度ご一緒させていただいたことがありました。お父様の川島一夫さんは,私が裁判所に新規採用になった頃にはもう名古屋高等裁判所の事務局次長をされていたと思います。その後は簡易裁判所判事に任官されました。裁判所の職員としては大先輩です。
川島一夫さんは本当に気さくな人で,ゴルフで一緒に回る同伴者によく気配りもされる優しい人です。それに確か,あるホールで2打目をショットし終わった後,少し上りのフェアウェイを一緒に歩いていた時,晩秋のことでもあり川島さんは少し鼻水が出ていました。川島さんは「洟垂らしながらゴルフしとっちゃいかんわなァ」などと言って自虐的な笑いを誘っておられたのを今でも覚えております。飾り気のない方です。今年4月には90歳を迎えられたとのこと,ほんとうに何よりです。
さて,人の命と,たかだかジャイアンツの今シーズンとを同列に論じるのは誠に不謹慎ですが,ジャイアンツの今シーズンはもう終わりを迎えたと思います。CS(クライマックスシリーズ)など期待もできません。セ・リーグはヤクルトが14年ぶりにセ・リーグの覇者となりました。産経新聞のスポーツ欄もほんとうに気の利いた見出しを付けるもので,「ツバメ劇的 乱セ統一」ですと(笑)。それくらい今シーズンのセ・リーグはどこが優勝してもおかしくない混戦であり,正に「乱世」でした。
ただいずれにしても,今年の巨人は史上最弱の打線で,優勝に値しないほどの打線の弱さです。私は昨日もうつろな表情でテレビ中継を観ておりましたが,クリーンナップの打率の低さは目を覆うばかりです。あるイニングの表示では3番坂本0.268,4番阿部0.245,5番長野0.244ですもの・・・(笑)。優勝などは夢のまた夢です。それに,本塁打数を見てビックリ。優勝したヤクルトの山田が37本,畠山が26本であるのに対し,巨人の阿部が15本,長野が14本,坂本が12本なのです。これじゃ話になりません。クロマティか誰かもう一度呼んできたらいいのに(笑)。