ほんとに,あの沖縄県知事の翁長という人間は一体全体どういう料簡なんでしょうか。何か頭にかぶっているかのようなヘアースタイルはともかくとして,とても好きにはなれません。
5月27日から6月5日まで,この人は米軍普天間飛行場の辺野古移設を断念させる目的で,県外・国外移設に切り替えることをアメリカ政府関係者に直接求めるために訪米しております。しかしながら,よく考えてみてほしい。安全保障,軍事の問題は国の根幹にかかわる国の政策の問題なのです。一県知事が何の権限でこんなことをするのか・・・。
しかもこの人は,あろうことか9月21日,スイス・ジュネーブの国連人権理事会で演説し,米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設で「人権侵害が行われている」などと発言しています。とんだ恥さらしです。
そもそも仲井眞前県知事の辺野古沖の埋め立て承認は行政的手続としては何らの瑕疵もありません。それに翁長という人はあたかも沖縄県民の全意志を代表しているかのような振る舞いをしていますが,前回の県知事選挙の得票率には選挙で敗れた仲井眞氏のそれとはそれほど違いはありません。
本当にこの翁長という人は,日本にとっては獅子身中の虫のような存在ですし,あたかも沖縄独立を考えているような,そして結果として中国共産党に迎合するかのような存在としか見えません。
今年の夏頃でしたかね,東京出張の際に新幹線の中で読んだ「Wedge(ウエッジ)」という雑誌の中に,拓殖大学海外事情研究所長の川上高司さんという方の論考が掲載されていました。大変に説得力のある意見でした。それによると,やはり現実問題として,今,南シナ海は中国の海になりつつあります。近い将来,日本へ物資や資源を運ぶシーレーンの確保が危ぶまれているのです。新聞でも報道されているように,中国の主張は国際海洋法に合致せず,これに反した「九段線」なるものを勝手に引き,その大部分が自国の領海であると傍若無人の主張をしています。主張だけではありません。島嶼の浅瀬を埋め立てて人工島を建設し,軍事施設を着々と整備しているのです。そもそも中国のこのような勝手な振る舞いは,米軍が南シナ海から撤退し「力の真空」ができたことに原因があります。
米軍が1992年にフィリピンから撤退した後,中国はまず米軍がいなくなったフィリピンのミスチーフ礁を占拠して風力発電やヘリポートを作りました。その後中国は,「力の真空」ができたことをいいことに,南シナ海のヒューズ(東門)礁,ジョンソン南(赤瓜)礁,ガベン(南薫)礁,ファイアリークロス(永暑)礁,クアテロン(華陽)礁などに次々と軍事施設の建設を開始したのです。このようなことから,将来,ここにレーダー網が構築され,中国の艦船や軍用機が駐留し,さらには防空識別圏(ADIZ))が「九段線」なるものに沿って設定されるのは時間の問題なのです。
何が「九段線」だ?中国政府は現在に至るも,この「九段線」なるものの法的根拠を明確には示しておりません。この「九段線」,「赤い舌」なるものは極めていい加減な主張と言わざるを得ませんね(続く)。