もうすぐ今年も終わりですね。年の瀬を迎えてはおりますが,今,私は大変辛い歯科治療を受けております。元はと言えば,全ては私が悪いんですが・・・。自業自得というやつです(苦笑)。
思い起こせば,今から約2年前,右上の奥歯のかぶせ物が取れてしまいました。すぐに歯医者さんへ行けば良かったのですが,食事の時に左側で噛めますし,もともと歯科治療に漠然とした恐怖感があり(キーンと歯を削られるあの嫌な感じ),億劫にもなっておりました。そうこうしているうちに,取れてしまったそのかぶせ物もいつの間にか紛失してしまい,いつもの歯医者さんに会わせる顔もなくなり,そのまま何と2年もの間,左側ばかりで噛んでいました。
そうしたらその左側の下の奥歯の部分が痛みだしたのです。そりゃそうですよね。左側ばかりで噛んでいたら,左側の奥歯も疲弊してしまいますよね(笑)。そんな訳で,右でも左でも噛むのに不自由となり,進退窮まり,織田信長みたく「是非に及ばず」という感じで,あの右上の奥歯のかぶせ物が取れて約2年後にようやくいつもの歯医者さんを訪れたのです。
視診とレントゲン検査の結果,左側の下の奥歯の痛みの原因は,むし歯であることが分かりました。とても非情な宣告でした(笑)。子供の時,そして最高裁判所勤務の時に味わった,あの恐怖のむし歯の治療(神経処置など)を受けなければならないのです。
年内にこれまで3回歯医者さんに通い,現在は右上の奥歯のかぶせ物は新しいものを作ってもらい,食事の時に右側で噛めるようになりました。約2年ぶりに右側で噛む感触,幸せを味わいました(笑)。問題は,これと並行して行って来た恐怖のむし歯治療(神経処置)です。私はその歯医者さんを全面的に信頼しており,平成7年の初診以来,歯医者で「浮気」をしたことはありません。それに現在では麻酔もしてくれます。でも,歯の神経処置を受ける際には,恐怖のあまり体が硬直してしまいます。そうです,私は痛みというものに弱いのです(笑)。「ああ,今日は歯の神経処置だ。」などと思うと,朝から憂鬱で,まるで断頭台に引きずられていくような気分なのです。ですから,仕事を終えて夕方歯医者に向かうときには,自ら気合いを入れるためベルリオーズの幻想交響曲の第4楽章(断頭台への行進)の有名なさわりのテーマを口ずさみながら歩くのです。
ああ,この一連の歯の治療も越年となりました。新年早々の第4回目の治療では終わりそうもなく,全部で5,6回の治療で全て終了ということになるでしょう。やはり,これも元はと言えば,全て私が悪いのです。2年もの長い間,片方(左側)だけでかみ続ければ,その部分がダメージを受けてしまうのは当たり前ですし,何しろバランスが悪く,体のその他の部分にも悪影響があるはずなのです。それを2年間も続けるとは・・・。
でも,一連のこの治療が終われば,約2年ぶりに両側の歯で咀嚼,噛むことのできる幸せを感じることができます。あと少しの辛抱。