みなさま,新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
月並みなご挨拶で本年も幕を開けましたが,この拙ブログと当法律事務所,本年もご愛顧いただきますよう,重ねてお願い申し上げます。
さて,年末の予告どおり,私はカミさんと娘の3人(くどいようですが合計3人という意味です。私には娘は1人しかおりません。),長野の山奥の温泉旅館で年末年始を過ごさせていただきました。大晦日の夜と元旦の夜の2泊3日の行程です。
なかなかに良かったと思います。老舗の旅館で,建物は相当に古くはありましたが,宮家がご視察になったり,島崎藤村や徳富蘇峰などの多くの文人・墨客も宿泊した由緒ある宿でした。私たちが泊まった部屋には,何と,昭和36年に美智子妃殿下(今の皇后陛下)がご使用になった三面鏡と椅子が置いてありました。恐れながら,私も使用させていただきました(笑)。
温泉を楽しむこと,読書すること,雪中散策をすることを目的としていましたが,雪は全然降っておりませんで,地元の人たちも本当に珍しいことだと驚いておられました。でも,部屋の窓からは何と,木曽川の清流を見ることができましたし,河原まで下りてみますと,それはそれは綺麗な水の流れでした。これがあの木曽川という大河の中流かと思うと,何か不思議な気分になりました。
近くには木曾義仲の墓がありましたし,興禅寺という立派なお寺がありました。そしてその敷地内には,このブログでもたびたび登場する漂泊の自由律の俳人種田山頭火の次のような句碑もあったのです。
「たまたま詣でて 木曽は花まつり」
山頭火は心から尊敬していた井上井月が活躍した伊那谷を訪ねていますが,そのついでにこの温泉宿付近にも訪れ,その際に残した句なのでしょうか(昭和14年)。
あとは,権現滝という滝があったのですが,断念しました。最初は絶対に観るぞと思っていたのですが,登り口に「熊出没!ご注意ください!」という立て看板があったので,すごすごと引き返しました。いくらご注意くださいと言ったって,熊が眼前に現れてからでは「ご注意」のしようがありませんから(笑)。
いやあ,温泉につかるなど,本当にゆっくりと過ごした年末年始でした。ありがたいことです。人間,何か旅行の予定があると仕事にも頑張れる気がします。次の旅行を目指し,今年も仕事に精を出したいと存じます。