私は,ある会の春の家族会旅行(日帰り)の企画者の一人になっている関係で,先日私を含め3名で滋賀県彦根市などへ下見に行ってまいりました。
まずは国宝彦根城です。日本の城郭建築で国宝になっているのは5つで,松本城,犬山城,彦根城,姫路城,松江城です。さすがに国宝だけあって彦根城の天守閣は黒基調で大変美しいと思います。また,戦略的に敵軍が迫るのを遅らそう,そして困難にしようとの目的でしょうが,坂や石段が多く,また天守閣内も急な梯子段となっており,下見に行った我々も足腰に相当の疲労が残りました(笑)。その会に所属している方々は平均年齢が高いので,あの坂,石段,梯子段は不向きです。特に彦根に向かう貸し切りバスの中では,既にお酒も相当にすすんでいるでしょうから,こういった酔っぱらいに天守閣内のあの梯子段を上らせようとした日には,落伍者が出るのは必定だと思います。しかも「物理的」,「重力的」な意味の落伍者まで出てしまったらそれこそ責任問題です(笑)。
そういう訳で,天守閣内を観覧する人は覚悟を決めた有志だけにして,そうでない人は遠巻きにその彦根城の勇姿を楽しむということと相成りました。
郭内には玄宮園というそれはそれは誠に見事な庭園がございました。これは一見に値するものです。また彦根城博物館も素晴らしく,鎌倉時代や室町時代の古い宝物も展示されておりました。
彦根城のシンプルで美しい勇姿を見て,玄宮園の情趣豊かで素晴らしい庭園を堪能し,博物館で宝物を鑑賞する・・・・・。これで美味しいお昼ご飯をいただけたら旅行参加者はきっと満足でしょう。足腰に相当の疲労を感じつつも,下見に訪れた三名の幹事はそのように自分に言い聞かせたのであります(笑)。
さて,当日に昼食会場となる予定の彦根市内にある老舗の名店を訪れました。創業明治2年といいますから歴史は古く,現在の建物は東京オリンピックが開催された昭和39年に竣工したとのことです。会場の下見を終え,あとは当日振る舞われるであろう料理の品々に舌鼓を打ったのであります。しかもビールだけでなく,地元の名酒も堪能いたしました。恐らくこの名店ならば旅行参加者も満足してくれるであろう・・・。しこたま飲んだ三名の幹事はそのように自分に言い聞かせたのでありました(笑)。
その後は,電車で長浜市の黒壁スクエアに移動しました。この場所が当日の旅行の最終的な寄り先になるのです。なかなかに風情があり,ガラス工芸品の名店などが軒を連ねておりました。この黒壁スクエアの中にはフィギュアなどが無数に販売されている店もありましたので,立ち寄って見ておりましたら,「くまモン」の可愛らしいフィギュアがございました。衝動買いしたのは勿論です(笑)。
ただ,この「くまモン」の足の裏を見てみますと,あろうことか「MADE IN CHINA」と書いてあるではありませんか!国民的英雄である「くまモン」くらいは日本製であって欲しかった(笑)。偽物が氾濫し,知的財産権をこれっぽっちも保護するつもりもない中国で作られたとは・・・。画竜点睛を欠くとはこのことです。
でもね,「くまモン」は「くまモン」です。可愛い。このブログをアップしている今でも事務所の机上にはこの「くまモン」が飾られており,仕事に疲れた私を優しく癒やしてくれています。
いや,本当に難儀でござった。この難儀さは誠に骨身にしみたでござる。
その執行がなされたのは昨日(3月2日)。さる大病院の歯科口腔外科でした。その「執行」というのは,私の大きな親知らずの抜去術・・・(笑)。
その執行日が近づくにつれ,だんだん憂鬱になっていきました。私の行きつけの歯医者さんが紹介状を書いてくれたほどの先生(歯科医師)ですから,腕前は折り紙付きですが,歯科治療を受ける身としてはそれはそれは嫌なものです。
いわゆるインフォームド・コンセントの一環ですから仕方がないとしても,その先生からはリスク面で色々と不安なことも告知されました。それまではたかが親知らずだと思っていたのですが,親知らずを抜去するということは結構大変なことなのですね。
憂鬱でしたが,敵前逃亡する訳にもいかず,私は特に指示された訳ではありませんが昼食を抜き,午後2時に歯科口腔外科の外来を訪れました。診療椅子を「じゃ,倒しますよ。」と言われて,あとはまな板の鯉です(笑)。歯科医師の先生から,「先生(これは私のことです。),今日はもうお仕事の予定は入っていませんよね。」と確認され,「ええ,今日はもう入れていません。」と答えたら,「じゃあ,何があっても大丈夫ですね。」(笑)と脅されてしまい,私は思わず「命だけは取らないでください。」と念を押しておきました。ユーモアに富んだ先生ではありますが,親知らずの抜去とはいえ,一世一代の手術を受けるのですから,もう少し物の言い方というものがあるような・・・(笑)。
私を待ち受けていた試練は,親知らずの抜去だけではなく,まずはその前にむし歯部分の歯の神経の抜髄治療が待ち構えておりました。勿論麻酔はしていただけましたが,親知らずの前にとんだ困難が待ち構えていたのです(笑)。親知らずの抜去だけでも相当の覚悟で来たのに,その前にあの嫌な神経の抜髄治療が待ち構えていたとは・・・。そういえば,紹介状の中に,可能であれば親知らずを抜くだけでなく,神経の抜髄治療の依頼もあったような。
恐らくは,泣きそうな顔をしていたと思いますし,冬だというのに痛みに対する恐怖と緊張で汗ばんでおりました(笑)。長いこと生きていると,いろいろな辛いこともあります(爆笑)。ストレスの極致・・・。どうでしょうか,これで20~30分を要したでしょうか。
さてその後に待ち構えていたのは,メインイベントの親知らずの抜去術でした。その親知らずは,素人がレントゲン写真を見ても分かるように,割と大きく,しかも横になっていました。先生からは,事前にこの親知らず抜去は割と難儀すると告知されていました。「難儀する」・・・。歯科医師が難儀すると言う事は,恐らく論理必然的に患者も難儀するということか・・・(笑)。もうその後のことはこのブログで再現,表現するのも憚られることですので,割愛します。ただ一つ言っておきますと,電動のこぎりみたいな器具で親知らずを切断していたようです。口の中が何やら焦げ臭いような感じがいたしておりました(笑)。いやー,長いこと生きているといろんなことがあります。
結局,前座の歯の神経の抜髄治療を含め,1時間10分にわたる辛い,それはとても辛い体験でした。幸いに私の場合は,血の止まり具合は良好でしたし,痛みはありましたが昨晩は割と熟睡できました(痛み止めを飲んでいたせいもありますが)。
多忙の私は,親知らずを抜いた翌日である今日も,3つほどの仕事(いずれも裁判所へ)がありましたが,何とかこれをこなして,ようやくこのブログを更新しております。
いや,本当に難儀でござった。歯科医師からは,酒は控えるように言われましたが,それはあくまでも抜去した当日のことだと「善解」し,今日はカミさんが作った美味しいポテトサラダをつまみに,試しに飲んでみます(笑)。
最近は本当にテレビというものを見なくなりました。シーズンが始まったら我が栄光の読売巨人軍の試合中継は観ると思うのですが,その他はねえ・・・。見たいという番組が見当たらないのですよ。先日,たまたまNHKで「音楽白熱教室 第1回 神と王に仕える音楽~バッハ~」という番組を見つけて観ましたが,これは大変良かった。こういう観たい番組というのは最近ではとても少なく,特に民放などくだらない企画ばかりです。
特に私が嫌いなのは,いわゆるひな壇芸人などによるトーク番組です。楽屋裏や内輪の話で自分達が大声で盛り上がっているだけで,こんな番組はたとえお金をもらっても全く観る気はしません(笑)。
ただ,何となくいいなと思って割とよく観ている番組が2つありまして,1つ目はNHKで毎週土曜日の午後7時30分から放送されている「ブラタモリ」,2つ目は,テレビ東京で毎週日曜日の午後6時30分から放送されている「モヤモヤさまぁ~ず2」です。これらはいずれも町中をブラブラ歩いて回り,史跡,珍しい店などを紹介し,地域の人たちとの微笑ましい交流もあります。特に前者は学問的にも為になる内容でもありますし(歴史や文化),タモリと一緒に町中を歩き回っているNHKアナウンサーの桑子真帆さんもなかなか良い。とびきりという訳ではないけど割と美人で,控え目で上品,決して出しゃばらず,声の質も抑制が利いていて耳に心地よいのです。ワーとかキャーとか甲高い声でしゃべりまくる女子アナとは全然違います。
何で私はこの2つの番組を割と良く観るのでしょうか。他に観るべきものがないという消去法的な面もありますが(笑),この2つの番組に共通しているのは出演者の肩の力が抜けており,適当な脱力感もあり,視聴者としても気楽に見ることができ,不愉快な要素が少ないというのが共通している点でしょうね。
さて先日,自宅の居間のテーブルに「タモリ学」(戸部田誠著,イースト・プレス)という本が何気なく置かれていました。どうやら娘が知人から読むのを薦められて借りてきたようです(笑)。
その本を斜め読みしましたが,これが結構面白い。タモリの物の考え方,感じ方が手に取るように分かるのです。やはりタモリは肩の力が抜けています。テレビで目にし,視聴者(少なくとも私)が感じるとおりです。
タモリは「俺から言わせてもらえば、皆が力入れすぎなの。」と述べ,画面から飛び出さんばかりに大声を張り上げる芸人たちを見てもうるさく感じるだけだという趣旨のことも述べています(笑)。そして「感情を入れれば入れるほど客は引く」とも・・・。さらには「俺、熱い人ダメなんだよ、熱く語る人いるじゃん。『やんなきゃ!』『やっていかなきゃ人間はダメなんです!』って。そういう人いるとすごい俺テンション下がるの」とも言っています(同著204頁~206頁)。
そしてタモリが常々言っていることは,「やる気のある奴は、去れ」だそうです(爆笑)。