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弁護士ブログ

2016/06/26

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先日,仕事の関係で山口県岩国市まで行って参りました。名古屋から広島までは新幹線ののぞみ,そして広島から新岩国までは新幹線のこだまです。私が幼い頃に両親の生まれ故郷の熊本まで旅行した時には,岩国までだって相当に遠いなあと思っていたものですが(それこそ大旅行です),今では広島まで2時間15分,そしてその先の新岩国まではせいぜい20分弱,乗り換えの時間などを考えましても,名古屋駅から3時間ほどで新岩国まで到着するのです。本当に便利になったものです。

 

その山口県が生んだ日本国の首相は複数おりますが,私はとりわけ岸信介という政治家を尊敬しております。頭脳明晰であることもさることながら,何よりもしっかりとした国家観と政治家としての高い見識を備えていたと思います。いわゆる保守合同の立役者の一人として活躍し,東南アジアを歴訪した上で,アメリカとの間で建設的,実効的な外交交渉を行い(当時はアイゼンハワー大統領),それまでの片面的でそして条約の一方当事者としてはとても独立国家とは言えないような日米安全保障条約を命を賭す覚悟で改定しました(60年安保)。

 

ちょうど「悪と徳と 岸信介と未完の日本」(福田和也著,扶桑社文庫)という本を読み終えた直後でもあり,山口県の緑深い山々を車窓から眺めながら,岸信介という政治家のことをしみじみ思いました。この本の著者である福田和也が「あとがき」で,岸信介という政治家を評して次のように述べておりますが,誠に同感であります。

 

「彼は、憂国の士であると同時に、きわめてしたたかな政治手腕を備えている、老練かつ周到な政治家であった。今日の、日本の政治家を眺めてみれば、岸の足もとどころか、その影さえも踏めないような人物ばかりだ。情けない限りである。岸のような政治家は、いまや払底している。悪に強く、徳にも強い。ある種の、東洋的な融通無碍な境地こそが、岸信介の真骨頂ではないのだろうか。いずれにせよ、岸は、自らの、為すべき事をなし、国家の石柱たる人物として、自らを任じていたに違いない。」

 

さて現在,その政策の全部が良いとは必ずしも言えませんが,幸いにして岸信介の孫である安倍晋三首相がちゃんとした政治を行っております。外交,安全保障は勿論のこと,デフレ脱却という経済政策は基本的には正しい方向です。

 

さてさて,参議院議員選挙も告示となりました。このたびの選挙は18歳以上の有権者も新たに240万人ほどが加わります。よく勉強をして,日本国民ならば日本国の国益のために,最良の選択をしてもらいたいものです。投票というものができるのだ,自分の政治的意思を表明できる機会が与えられているのだという意義をお互いに噛みしめたいものです。「無害通行権」を盾にとって傍若無人に我が国の領海侵犯を繰り返しているどこぞの国には,ちゃんとした選挙すら保障されてもいないのですから(笑)。

2016/06/15

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音楽評論家であり指揮者でもあった宇野功芳さんが,6月10日に惜しまれつつ亡くなられました。

 

宇野功芳さんと言えば,やはり私の記憶の中にあるのは,往年の名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュを一貫して評価する評論を書いておられたことです。ヴィルヘルム・フルトヴェングラーびいきだった私ですが,例えばブルックナーの交響曲の指揮について,宇野さんはクナッパーツブッシュの指揮による方がスケールが大きく壮大だという趣旨のことをある書物で書かれていました。ホントかなと思って実際に聴きくらべてみたのですが,なるほどと合点もいきました。もちろんフルトヴェングラーの盤によるブルックナーも大好きですが・・・。でも少なくともブルックナーの交響曲第8番を聴く限りは宇野さんの言うとおりだと確かに思いました。

 

何となくですが,宇野さんはクナッパーツブッシュの生き様にも少なからず共感をもたれていたのではないかという気もしています。例えば,指揮者の世界では王道を歩んで来たフルトヴェングラーはその生真面目さゆえに演奏旅行中の汽車内でも絶えずその日の夜のコンサートでの演奏のことしか頭になかったとする一方で,クナッパーツブッシュはというと汽車内で仲間とポーカーゲームに興じていたなどといった面白い比較をしています。なお,宇野さんは,クナッパーツブッシュは「最も才能のない生徒」としてケルン音楽院を放逐されたりしたという逸話も紹介されておりますが,どうやらこれは誤りのようで(笑),彼は1910年にちゃんとケルン音楽院を修了しているようです。クナッパーツブッシュも後年,あれだけ高い評価を得る指揮者になるわけですから,大したものです。特にワーグナーとブルックナーの演奏,指揮には定評がありますね。ただ,練習嫌いで有名で,練習前に楽団員に「こんなことやめて,メシでも食いに行こう。」と語ったという逸話もありますが(笑)。

 

さて,宇野功芳さんは音楽評論だけでなく,実は立派な保守の論客です。思想的には私と同じ(笑)。確か2010年の9月の私のブログでもそのことを書きました。宇野さんは月刊誌「正論」の中で,「戦争直前の世界地図」というタイトルの立派な論稿を書いておられ,今の日本の現状を憂えていたのです。全く同感できる内容です。今晩はブルックナーの8番をクナッパーツブッシュの盤で聴きます。ご冥福をお祈りいたします。合掌。

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