皆様,新年明けまして誠におめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。遅ればせながらの年頭のご挨拶になってしまいました。やはり本年も新春早々,バタバタしておりました(笑)。
さて,昨年もマスコミを賑わしておりましたが,愛知県瀬戸市在住の将棋の藤井聡太四段という中学生棋士は本当にすごいですね。天才の名をほしいままにしています。プロデビュー以来の29連勝もこれまでの最多連勝記録ですし,昨日も名古屋市で対局のあった第11回朝日杯将棋オープン戦本選トーナメントでは佐藤天彦名人まで破り,何と準決勝進出を決めました。準決勝ではあの国民栄誉賞の羽生善治竜王と対戦することが決まっております。本当に大したものです。
さて,将棋といえば,もう一人マスコミを賑わしている人がおります。そう,「ひふみん」こと,加藤一二三九段です。昨年はテレビ番組出演番組が何と147本だったそうで,CMも4本・・・,そして紅白歌合戦の審査員。正に引っ張りだこです。
私も将棋が好きです。本当によくできたゲームだと思いますし,プロの世界でも完全に同じ棋譜は一つとして存在せず,誠に奥の深い世界です。私も中学生のころから友人らとへぼ将棋を指しておりましたが,加藤一二三さんの「振り飛車破り」という本などを買って,定跡を覚えたりしていました。加藤一二三さんは「神武以来(このかた)の天才」と称され,彼も中学生棋士でスタートし,18歳でA級八段,20歳で名人位挑戦を果たしています。これも本当にすごい記録でしょうね。
その意味では,私は昔から加藤一二三さんの「奇行」や天然の茶目っ気を含め,好きな棋士の一人でしたし,リスペクトしておりました。でも,最近マスコミでもてはやされている加藤さんのお姿を見ていると,正直申しまして痛々しい感じがいたします。要するに,マスコミでは物珍しさが先に立っており,変な格好をさせたり,独特のしゃべり方を茶化したり,むしろ「いじられて」しまっている感じを払拭できないのです。起用するマスコミも,そして他の出演者も,必ずしも加藤さんをリスペクトしているようには見えないのです。加藤さんには,引退したとはいえ,普及などやはり将棋の世界で残りの人生を全うしていただきたいなと思っております。失礼な言い方ですが,決して晩節を汚すことなく・・・。