平昌の冬季オリンピックは盛り上がってきましたね。メダルの色は何色でも良い,日本人選手の健闘を讃えたいと思います。ただ,それでもやはり金メダル獲得というのは誠に天晴れです。素晴らしい。
私はこの平昌の冬季オリンピックが始まった頃は,いったいどうなることかと思っていました。ノロウイルス感染者が200人を超えたり,男子ジャンプのノーマルヒルでは強風でたびたび中断し,あろうことか全競技が終了したのは日付が変わった真夜中だったり・・・。スキージャンプというのは真夜中に飛ぶスポーツでしたっけ(笑)。
このジャンプ台については,約1年前のプレ競技の段階で既に強風で危険だということが指摘されていたはずですが,ほとんど修正,考慮がされず,案の定,各選手は強風による中断中,極寒の中で待たされていました。それにいくら熟練し,経験値の高い選手だって,中断しなければならないような強風下では,恐怖感を抱きながらのジャンプでしょう。選手が可哀想です。
また,スノーボードの女子スロープスタイルの決勝では,やはり強風に煽られ,完走できた選手は僅か数人だったというのですから,これもやはり選手が可哀想というものです。なにしろこの平昌という場所は,近くに風力発電施設が存在するくらいですから,強風で有名なのです(笑)。いや,笑いごとではありませんね。
さらに,昔からオリンピックの成功,不成功を決定づける要素は,運営だけでなく,いわゆる輸送の問題だと言われております。交通アクセス,輸送手段の充実などが重要です。男子ジャンプのノーマルヒル終了後は深夜で,バスには乗客が殺到し,それでもバスが足らず,おまけにタクシーは30分に1台程度だったという情報もあり,極寒の中で路頭に迷う観客らも少なくなかったといいます。輸送は大変重要なのですよ。
さてそれにしても,男子フィギュアの羽生結弦選手の金メダルは本当に素晴らしかった。逆境にめげない精神力の強さを感じます。素晴らしい。それにショートプログラムの音楽,ショパンのバラード第1番(ト短調)がいいですねぇー。あの演技にピッタリでした。
また,女子スピードスケートの小平奈緒選手の金メダル,私は思わず感動で涙腺が緩んでしまいました。これも本当に素晴らしい。あの重圧と緊張の中で,ちゃんと下馬評どおり金メダルを獲得,しかも圧倒的なタイム(記録)で・・。彼女も並大抵の精神力ではありません。私も見習いたい(笑)。それに,小平選手は,自分の快走によって日本人応援団が大歓声を上げているなか,次の走者であった韓国人選手のパフォーマンスに悪い影響が出ないように(静かな環境で走れるように),唇の前に指を立てて静粛にしてあげるようにといった仕草をしていました。彼女は武士道精神,そしてライバル選手へのリスペクトもあります。心技体,そして人間的な総合力が備わっていると感じました。だからこそ,地元長野県の相澤病院も彼女に対して無償の経済的サポートを続けてきたのでしょう。この金メダルも天晴れです。感動しました。