前にもこのブログでお話しましたが,私は気が置けない連中と一緒に,よく行きつけのスナックで飲みます。3月12日のブログでもご紹介した,あの昭和の香りのするスナックです。油断すると,たまにゴキブリが「こんにちわ」と挨拶に来る店です(笑)。でも,気の良いママで,お元気でいつまでも私たちのたまり場を維持してもらいたいものです。
さて,最近何かの拍子に知ったのですが,たけし軍団の玉袋筋太郎というお笑い芸人さんは,とにかくスナックという存在そのものそしてその雰囲気,文化が好きで,一般社団法人全日本スナック連盟を設立し,同連盟の会長さんとしてスナック文化の啓蒙活動を行っているそうです(笑)。彼は「浅草キッド」というコンビを水道橋博士さんと一緒に組んでおります。正直,水道橋博士さんについてはあまり良い印象はありませんが,この玉袋筋太郎さんはさわやかな江戸弁でしゃべり,明るくてそれでいて折り目筋目はしっかりしていそうだし,何となく良い人っぽくて好印象でした。
そうですか,全日本スナック連盟の会長さんですか(笑)。スナックをこよなく愛好するその気持ち,分かるような気がします。スナックへ行く時にはすでに腹ごしらえも終わり,酒もそこそこ入り,みんな気分良く入店しますからね。そこでは談論風発,冗談ばっかり,そして歌唱の巧拙は抜きにして楽しくカラオケで歌いますからね。私の行きつけのそのスナックでは,何と将棋も楽しめます(なお私は,仲間内では「名人」と呼ばれております)。
ところで,玉袋筋太郎さんの芸名の由来を知って思わず笑っちゃいました。もう大分昔のことですが,たけし軍団の中で弟子の芸名を付けるための宴会が催され,彼は最後の方になってしまい,売れ残りの芸名の中から選択せざるを得ない状況に追い込まれたようです(その芸名候補はいずれも北野武師匠考案にかかるものだったようです)。その時に残った芸名というのは僅かに3つだけで,「シロマティ」,「蟻の門渡哲也」,「玉袋筋太郎」でした。
こ,これは究極の選択です(爆笑)。
私なんかは熱烈な読売巨人軍のファンですから,かつて4番を打っていたウォーレン・クロマティのことはよく知っていますし,ホームランを打って1塁ベースを踏んだ後のあのガッツポーズは忘れもしません。でも,クロマティをもじった「シロマティ」では,巨人ファン以外にはそれほどのインパクトはなく,一生名乗る芸名としてはどうかと思います(その意味では,日本国の内閣総理大臣を長期にわたって務めた佐藤栄作氏の氏名をもじった,俳優の佐藤B作さんは特に高齢者にはインパクトがあるでしょうね)。
次に,「蟻の門渡哲也」というのはやはり論外でしょう。部位が部位だけに,あの名優渡哲也さんに対して失礼です。
こういった消去法で,彼は究極の選択の結果として「玉袋筋太郎」を選んだのです。しかしこれも相当に勇気がいる行為であり,今となっては英断でした(笑)。ご本人の当時の心境が知りたいものです(笑)。さて,一説によると,名付け親の北野武さんも,そしてご本人の玉袋筋太郎さんも,あの公共放送局であるNHKの放送において,ちゃんと正式な芸名である「玉袋筋太郎さん」と呼び上げられたり,表示されるのを悲願としていたようです。NHKと言えば,英国でいえばBBC放送に相当しますものね(笑)。
でもさすがに格調高いNHKとしても躊躇,逡巡があったのか,その後はなかなか正式な芸名を表示せず,「玉ちゃん」などとお茶を濁して表示していました(笑)。
しかしながら,その悲願はとうとう平成24年2月5日に放送されたNHK佐賀放送局のローカルニュースで達成されました!(笑)嬉野温泉で開催された「全国スナックサミット」のニュースを読み上げるアナウンサーが「玉袋筋太郎さん」と画面上のテロップとともに,この名前をちゃんと読み上げてくれたのです(笑)。ご本人も後日この悲願の達成を誇らしげに語っております。
何だか,今夜もまたスナックで飲みたくなっちゃいましたね(笑)。