新元号が発表されましたね。「令和」です。出典が万葉集というのも素晴らしいですし,このたびの世論調査でも73.7%の人がこの新元号について「好感が持てる」と回答したようです。今年の5月1日以降,新元号に慣れるのには少し時間はかかるかもしれませんが,新たに即位される新天皇の下,良い時代になればと切に願っております。
先日の産経新聞の「産経抄」によれば,実は元号というものは,存亡の危機に立たされた時期があったのです。大正,昭和という元号は旧皇室典範の規定によって定められた訳ですが,敗戦で旧皇室典範が廃止され,それ以降,昭和54年に元号法が成立するまで元号は法律的根拠がなかったのです。
この法的な不備をつく形で昭和40年代ごろから,左翼陣営を中心として「元号不要論」が湧き上がりました。現在の自由民主党の議員の中には,およそ保守とは言えないような変な人たちがいっぱい存在しもしますが,昭和54年に元号法が成立した時も自民党政権でしたし,平成11年に国旗国歌法(「国旗及び国歌に関する法律」)が成立した時も自民党政権でした。この愛すべき日本国の文化,伝統,そして国のかたちを保守していくには,私に言わせれば不完全ではあってもやはり自由民主党のような保守政党が必要なのです。
その「産経抄」の記載によれば,かつてほとんどの新聞は戦後も長く元号を主に使っていたものの,新聞の世界も左翼陣営からの波に揺さぶられ,昭和51年の元旦を期して,例の朝日新聞が何の説明もなく突如として西暦を主,元号を従として扱うようになりました。そして昭和の終わりにはほとんどの新聞が右へ(いや左へ(笑))ならえの状況になり,今も元号を主,西暦を従として表記しているのは,私も毎朝愛読している産経新聞くらいのものです(笑)。
そして,産経新聞は「ちなみに新元号になっても小紙の方針は変わらない。これは本当である。念のため。」と述べています。いいぞ!産経新聞!頑張れーっ!その調子だ。