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弁護士ブログ

2020/12/17

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今朝の産経新聞の記事を読んでいて,思わず笑ってしまいました。前々から確信に近い印象を持っていましたが,中国という国は「でたらめ」が多い国だと痛感しました(笑)。記事といっても,これは評論家石平さんの「China Watch」という題名のコラムなんですが,この日の見出しは「贈賄文化が生み出す司法腐敗」というもので,要するに中国という国は何でもかんでも賄賂は当たり前の伝統文化であり,司法の世界でも同様だということです。

 

12月4日,中国海南省で,同省高級人民法院(裁判所)の副院長を務めた高位にあった女性裁判官が,収賄などの罪で何と懲役18年の有罪判決を受けたのです。報道によれば,この女性裁判官は逮捕されるまでに37人から賄賂を受け取り,収賄額は4375万元(約6億9800万円)に上ったというから呆れかえります。

 

そして,この女性裁判官に賄賂を贈った37人のうちの18人が現役の弁護士だったそうです(苦笑)。評論家の石平さんはこのコラムで複数の例を挙げておりますが,その一例はこういうものでした。すなわち,Aという弁護士が持ち株の譲渡契約にまつわる裁判で民間人2名から代理を頼まれて訴訟活動をしたものの,第1審では敗訴したため,海南省高級人民法院に上訴し,A弁護士が同法院の副院長であったその女性裁判官に300万元もの賄賂を贈ったのです。賄賂を懐に入れたその女性裁判官は,高級人民法院でこの案件を担当する部下の裁判官に「何とかしろ」と指示した結果(爆笑),第2審は第1審の判決をひっくり返してこの当事者(民間人2名)に有利な判決をし,結果としてその2名は2000万元相当の経済的利益を得たというのです。もう,むちゃくちゃですし,でたらめなのです。

 

こんなものは氷山の一角にすぎず,このような構造的な「司法腐敗」は,中国では一般的な現象になっているようであり,「贈賄文化」に慣れている中国企業や中国人は裁判に負ける心配をしなくて済む一方で,賄賂を贈る発想もなく贈る方法も知らない日系企業などは常に不利を強いられているのです(笑)。

 

してみると,日本の司法は健全な方です。何と言ったって,7億円近くも賄賂をもらったという裁判官はおりませんし,収賄で訴追を受けるような裁判官は皆無でしょう。弁護士の私から見ても,みんな普通で健全な感覚を有した裁判官ばかりです。たまに判決内容や態度などで変てこりんな裁判官に接することはありますが(笑)。

 

中国のでたらめといえば,領土拡張意欲と領土に関する主張のでたらめを指摘しなければなりません。わが日本国政府のスタンスは尖閣諸島に領土問題などはないというものであり,尖閣諸島は日本固有の領土です。しかし,中国が連日武装した公船を尖閣沖に繰り出させ,領海侵犯はするわ,日本の漁船を追い回したりするわ,乱暴狼藉をはたらいていることは皆さん既にご承知のとおりです。そもそも中国が尖閣諸島は自国領だと言い出したのは,国連の調査でこのあたりに巨大な油田が存在するという結果が出た昭和40年代後半からです。その動機たるや,あさましい。

 

もともと中国は,尖閣諸島が日本領であることを認めていたのであり,1966年文化大革命が始まった当時,紅衛兵向けに刊行された地図では,尖閣諸島は中国の国境外に位置していることも示されています。昨日の産経新聞の1面では,尖閣諸島(沖縄県石垣市)を日本領と記した19世紀後半の英国製とドイツ製の地図が新たに確認されたことが報道されていました。

 

その地図というのは,「スタンフォード地図店」(英国)が1887年に発行した「ロンドン・アトラス」と,ドイツ地図発行人のシュティーラー氏による1875年版の「ハンド・アトラス」の2つです。いずれも尖閣諸島と台湾の間に国境線が引かれているのです。

 

中国側は,尖閣諸島は明治28年4月に締結された日清戦争の講和条約「下関条約」で台湾とともに日本に割譲され,先の大戦の終戦に伴い,台湾とともに返還されたと主張しています。しかし,英国やドイツの地図は,尖閣諸島が台湾の付属島だとする中国のでたらめな主張を覆すものだとも言えます。

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