土曜日(10月16日)には,巨人と広島のゲームがありました。3位巨人と4位広島とのゲーム差は4・・・。CS(クライマックス・シリーズ)進出をかけた重要な試合で,9連敗中の巨人がこの試合に負ければゲーム差は3に縮まりますし,引き分けをはさんで10連敗となります。
私はテレビでこのゲームを見ていました。私は長嶋茂雄さんが現役時代からずっと熱烈な巨人ファンであり,当然のことながらどの試合も巨人の勝利を願ってきましたが,正直に告白しますとこの時は巨人の敗北を願っておりました。こんなことは初めてのことです。
その理由は,新聞報道では今年で3年契約の最終年である原監督が来年度も巨人の指揮を執るということであり,1ファンとして失望したからです。つまり,この監督では来年度も期待できないので,いっそのことCS進出を逃すなどして球団が覚醒し,人事面での刷新を望んだからです。
読売ジャイアンツにあって,現状では原監督は全権を任され,好き放題の独裁者であるとの噂が絶えません。中4日(実質的には中3.5日の時もある),中5日のローテーションで投手を酷使して疲弊させ,「マシンガン継投」などと揶揄されているような中継ぎ投手の酷使,好悪の感情つまり好き嫌いによる選手起用,特に原監督が所望した中田翔選手の獲得と重用などなど・・・。選手の士気が低下しているのは明らかであり,結局私がひそかに望んだとおり,土曜日の広島戦にも負けて10連敗と相成りました。
実は8月のある時期まで,コーチとして極めて評価の高かった石井琢朗1軍野手総合コーチが突如としてベンチから外され,3軍コーチに追いやられました。石井琢朗コーチは広島やヤクルトでもその的確なコーチとしての仕事振りで実績を重ね,とても評価が高かったのであり,巨人の中にあっては唯一まともなコーチだったと思うのですが(笑),原監督がフロントの了解も取らずにこのような独断の不当人事を実行してしまったという報道もあります。
石井コーチは選手からの信頼も厚いため,このような「左遷」が選手の士気にも大いに影響したことは否定できないのではないでしょうか。そうすると,原監督の周りにいるのはイエスマンのコーチばかり。ヘッドコーチの元木さんなどは,以前バラエティー番組ではお馬鹿キャラで売っていましたし,投手総合コーチの宮本さんなどは,BSの通販番組に出ていますので,いわば両者ともタレントに毛が生えた程度です。V9時代の牧野茂ヘッドコーチのような実力ある知恵者でなければ,ヘッドコーチは務まりませんし,本来であれば投手出身の宮本コーチなどは,中4日,中5日のローテーションで投手を酷使して疲弊させている現状にはちゃんと異議を唱え,監督に諫言してしかるべきでしょう。
ある報道によりますと,コーチとしての良心に基づき,そしてチームのために敢えて監督に意見を述べた石井琢朗コーチは,原監督の逆鱗に触れて左遷されたということが言われております。もはや原監督は,天上天下唯我独尊の状態なのであり,自分の周りにはイエスマンしか置こうとしません。
一昨年,昨年の日本シリーズでの屈辱を私は忘れてはおりません。ソフトバンクに2年連続で0勝4敗,0勝4敗と1勝もできずに敗退したのですし,現在の10連敗を含め,ひょっとしたらCS進出も危ないなどといったチーム状態にした責任を,監督として潔く取るべきではないかと思うのです。