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弁護士ブログ

2021/11/22

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最近,車で移動する時はほとんど同じ音楽を聴いております。バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻,第2巻です。以前からこの曲は知っていましたし,若い頃は例えばグレン・グールドの演奏で聴いたりしていました。

 

でも特に最近では癖になっているのではないかと思うほど,この曲ばかり聴いているのです。第1巻はマウリツィオ・ポリーニ,第2巻はアンドラーシュ・シフの各名演奏で・・。平均律クラヴィーア曲集は,第1巻,第2巻とも24番まであり,それぞれプレリュードとフーガが対になっております。ですから全部で96曲に達し,小宇宙を構成しているのです。何となくですが,これらを聴いていると副交感神経が優位になり,自律神経のバランスを保つのにとても良いのです(笑)。

 

19世紀の後期に指揮者等として活躍したハンス・フォン・ビューロー(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の初代常任指揮者)は,バッハの平均律クラヴィーア曲集を音楽の旧約聖書,ベートーベンのピアノソナタ集を音楽の新約聖書と表現して絶賛したことからも分かるように,ロマン派以降の音楽家,演奏家はこの平均律クラヴィーア曲集をリスペクトし,作曲や演奏技法の模範として練習等を行ってきました。

 

この曲集は,ほんとに・・・これはもう,表現のしようのないくらい珠玉の名作群とでも言うべきもので,どれもこれも素晴らしいのですが,先日車を運転している時に流れて来た第2巻の22番のプレリュード(変ロ短調)の美しさには,思わず聞き惚れてしまいました。奇しくも第1巻の22番のプレリュード(変ロ短調)も同様で,いずれも祈りに近い心情を表し,そして深い哀愁を帯び,天国的な美しさを具えております。

 

私が所有している平均律の楽譜集の楽曲解説の中には,第2巻の22番目のプレリュード(変ロ短調)について次のような記述があります。

 

「変ロ短調。大詰に近づいて、このB-mollと次のH-durにすばらしい大傑作が書かれている。中声部に現れる雄大な主題、何ものにも制約されずにのびのびと自由に発展して行く流れ、それでいて素晴らしい対位法的技術等殊にこの曲に対する賛辞は数多い。」

 

バッハの音楽は本当に凄いと思っておりますし,これまでも,そしてこれからも,死ぬまで一生のお付き合いだと思います。私,実はある音楽教室で「大人のピアノ」コースでピアノを習っております。月に3回レッスン(金曜日の午後6時)があり,小学校から中学校にかけて3年間習って以来の数十年ぶり(笑)の挑戦です。

 

先生の強い勧めで(当初私はとても嫌がっておりました),ついに来年1月29日(土)に発表会に出ることになり,バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番のプレリュード(ハ長調)を弾くことになりました(笑)。いろんな理由をつけて固辞していたのですが,「1000万円のスタインウェイのピアノで演奏できるんだよ。」とのセールストークにほだされてしまいました(笑)。

 

この曲は平均律の中でも最も技術的には易しい曲だと思いますので,思い切って発表会に出ることにしたのです。私のような未熟者がバッハの平均律に挑戦するなどということは本来は無謀なことです。やはりインベンションとシンフォニア(2声と3声)でバッハの対位法的技法を習得してからでなければならないことはよく分かっておりますが,私もいつまで元気でいられるか分かりませんので(笑),人生の思い出にという気持で出場いたします。失敗しても平気,平気!でも,ピアノの発表会などといった場面はそれこそ半世紀ぶりで,とても緊張しております(笑)。

2021/11/19

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ここ2週間ほどは嵐のように忙しく,変化に富んだ毎日でした。そんな訳でブログの更新がなかなかできないでいたのです。そこで本日のお題は雑感・・・。

 

まずはプロ野球。前にもブログで書いたのですが,昔から熱烈な巨人ファンの私が,ここ最近は「(ジャイアンツ)負けろ!」と過激なことを思ってしまって,対戦相手チームを応援していました。その理由は前にも書いたとおり,全権を握りすぎて唯我独尊の原辰徳監督ではダメなのです。CSではヤクルトを応援し,当然のことながらヤクルトが日本シリーズに進出しました。ペナントレースで3位(しかも負け越し,借金)のチームが日本シリーズに臨むというのは違和感を覚えますし,私としてはひょっとしたら原監督がソフトバンクの工藤監督のように潔く責任をとって辞めてくれるのではないかと一縷の望みをもっていたのです。

 

ところが,なんと3年契約ときました。潔さも何もあったもんじゃない。しかも,ヘッドとなるコーチがタレントみたいな元木さんですからね。やはりヘッドコーチ格は何と言っても川上監督(V9監督)時代の牧野茂ヘッドコーチのように切れ者,知恵者でなければならないのです。そういう訳で,来年以降,巨人を応援したいとはなかなか思えないし,本当に昔からの熱烈な巨人ファンとしてはとても悩ましいところなのです。私と同じ気持の巨人ファンも多いのではないでしょうか。本当に悩みの深いところです。

 

次に,ゴルフ。最近は本当にスコアが悪くて閉口しております。ドライバーが全然ダメでした。ドライバーが悪いと当然のことながらスコア全体に影響してきます。でも,実はラウンド中にあることに気づいたのです。ティーアップの高さと位置の問題です。これで少し活路を見い出すことができそうです。

 

端的に言いますと,絶不調だった私は,ティーアップの位置が真ん中に近すぎると同時に高さも一定していなかった(高かったり低かったりで迷っておりました)。それでティーショットが低空飛行だったり(ゴロに近いこともあります),引っ掛けたり,テンプラになったりと散々でした(笑)。そこでふっとラウンド中に思い出したのが,確か初心者時代にはティーアップの位置は左足かかとの延長線上と教わったということでした。要するに,ティーアップの位置をもっと左側に移し,しかもティーの高さを少し上げたのです(アッパーブローでミート)。そうしたら,ボールがよく上がるようになりましたし,引っ掛けるようなこともなくなりました。あとは突っ込み過ぎないように,そして焦らず,力まず,ゆっくり打てば大丈夫・・・。徐々に改善傾向になり,ドライバーで失敗する頻度も低下してきました。

 

ティーアップの位置や高さについては確かに様々な考え方がありますが,私の場合は今のところはティーアップの位置は左足かかとの延長線上で,高さは少し高めの感じでいきたいと思います。最近は負け癖がついてしまっているので,当面はこれでいきます。次のラウンドは11月27日,その後は12月1日です。よーし,頑張るぞ!

2021/11/04

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「人間臨終図鑑 第1巻~第4巻」(山田風太郎著,徳間文庫)という本がありますが,私は最近これを読み始め,昨日第3巻目に入ったところです。産経新聞の書評欄にこの本が紹介されていたので,直ぐにこの本を買い求めて読み始めたという訳です。

 

どの巻も440ページ前後ありますので,しめて1760ページほどになります。相当に読みごたえというものがありますよ。「○○歳で死んだ人々」・・・などと区分され,古今,洋の東西を問わず,著名人(政治家,軍人,武将,作家,俳人,音楽家,画家,俳優,僧侶,思想家(哲学者),科学者,スポーツ選手,芸能人,犯罪者などなど)の略歴や業績,エピソード,今際(いまわ)の時が描写されています。

 

この本の特徴を言い表すのはなかなか難しいのですが,巻の背表紙の短い文章をご紹介した方が分かりやすいかもしれません。

 

「戦後を代表する大衆小説の大家、山田風太郎が、歴史に名を残す著名人(英雄、武将、政治家、作家、芸術家、芸能人、犯罪者など)の死に様を切り取った稀代の名著。15歳~49歳で死んだ人々を収録」(第1巻背表紙)

 

「偉人であろうが、名もなき市井の人であろうが、誰も避けることができぬもの・・・・・それが死。巨匠が切り取った様々な死のかたちは、読む者を圧倒する。50歳~64歳で死んだ人々を収録。」(第2巻背表紙)

 

「荘厳、悲壮、凄惨、哀切、無意味。形はどうあれ、人は必ず死ぬ。本書のどの頁を開いても、そこには濃密な死と、そこにいたる濃密な生が描かれている。65歳~76歳で死んだ人々を収録。」(第3巻背表紙)

 

第4巻の背表紙は省略しますが,この巻には77歳~121歳で死んだ人々が収録されております。まあ,いろいろな死がありますが,著者(山田風太郎)の言葉を借りれば,「どんな臨終でも、生きながらそれは、多少ともすでに神曲地獄篇の相を帯びている。」とも言えますね・・・。ダンテの「神曲」です。

 

でも,地獄には行きたくないなあ(笑)。「神曲」では,地獄への入口の門には「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」の銘文が刻まれており,怖いどころの騒ぎではありませんからね。

 

誰にでも平等に死は訪れますが,その死に様について自分の場合はどうだろうかと案じてしまいます。この本を読むといろいろと考えさせられます。ジタバタして見苦しく振る舞うのか,それとも従容として死出の旅につくのか。できれば後者であって欲しいと思います。

 

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