エンゼルスの大谷翔平選手,本当に凄いアスリートですわ。私を含め,日本人に勇気を与え,誇らしい気持ちにさせてくれます。対タイガース戦は前日悪天候で中止になり,翌日はダブルヘッダーとなりました。ダブルヘッダーの第1試合,大谷選手は投手として登場,この試合では何と111球を投げ切り,タイガースを僅か1安打,8奪三振,完投完封という結果を出したのです。そして,今度はその僅か約1時間後に始まった第2試合にはやはり2番指名打者で登場し,あのような素晴らしい力投をして凄い結果を出して間もないのに,2打席連続の37号,38号本塁打を放ったのです。
凄い・・・。本当に。アメリカのスポーツ専門局のある記者は,「やっぱり史上最高の選手だ。」と褒めたたえ,完投,完封を果たした第1試合については,他の記者は「9回のマウンドに上がる際も、シャットアウトを決めたあとも、彼は(相手チームである)タイガース・ファンから喝采を浴びていた。」と伝えています。
大谷選手は常日頃プロのアスリートとして節制し,体を鍛え上げているのでしょう。半端ではないプロ意識のなせるわざです。聞くところによれば,彼はかなり長い睡眠時間をとっているそうです。睡眠時間の長さなら,私にも真似ができそうです(笑)。いずれにしても,史上最高のプロ野球選手といっても過言,誇張ではないでしょう。
そして私の中では,史上最高の作曲家はヨハン・セバスティアン・バッハです。そして史上最高の曲はバッハの「マタイ受難曲」だと思っております。この結論は終生変わりません。今日は7月28日ですが,この日はバッハの命日です。バッハの曲はいつも聴いており,むしろ聴かない日はないといってもよいくらいですが,今日の夜は改めてバッハの珠玉の作品に浸りたいと思っております。
読売巨人軍の長嶋茂雄選手の現役時代の雄姿に憧れて以来,ごく短期間を除いてずっとジャイアンツのファンでした。そのごく短期間というのは,長嶋さんがジャイアンツの監督時代,ヤクルトでくすぶっていた息子の一茂をジャイアンツに引き取った時期だけは「やはり親ばかだなあ・・」と失望し,ジャイアンツファンをやめていました(笑)。でも一茂がジャイアンツを去ってからはファン復活で(笑),それ以降は応援してきました。
ところが,ファンとしてはあってはならないことかもしれませんが,原辰徳独裁政権の今,実はテレビ中継なんかを観ていても,内心ではジャイアンツが負ければいいと思うようになってしまいましたし,オールスター戦の前にヤクルトに3タテを食らった時や,昨日阪神に負けた時などは思わず快哉を叫んだものです。今の原巨人の野球は全然面白くない。好きな選手も見当たらない。広島や阪神のベンチ内の明るい雰囲気に比べ,巨人ベンチは渋面の原監督,イエスマンぞろいのコーチ陣,委縮気味で覇気のない選手たち・・。原独裁政権下のジャイアンツはやはり応援したいとは思えないのです。
応援どころか,政治家として全く評価していないのが岸田文雄という人物です。この人はダメだなあ・・・。本当に。この人の口から今まで国家観のようなものを聞いたことがありませんし,首相として実現したいことを自ら明確に表明したということはないのではありませんか。外遊が好きなようですが,実際には外交的な成果はあまりなく,内政でも「やってます」感を出しているだけです。世論調査でも,もうとっくに不支持率が支持率を上回っておりますし,毎日新聞調査では支持率が30%を割り込んでおります。もう国民の前ではメッキが剥がれ落ちているのだと思いますよ。
この暑いのに口を極めて非難しておりますが(笑),要するにこの人は首相(内閣総理大臣)になりたかっただけの人だったのではないでしょうか。ちょうど民主党が政権を取る直前のポスターには鳩山由紀夫の平和ボケしたお顔の右下に「政権交代。」と記載されていたように,岸田文雄という人も「首相。」という感じです。首相になるのが目的だった,あとはどれだけ在任期間を延ばすかということに汲々としている状態に見えます。
7月22日の産経新聞のコラム「産経抄」には面白いことが書いてありました。この3月に岸田氏が福島県相馬市を訪れた際,地元の子ども達から首相を目指した理由を尋ねられた時,「日本社会で一番、権限の大きい人なので。」と答えたそうです。・・・そうなんですか(笑)。また,首相就任前の令和元年11月にテレビ番組に出演した際,首相に就いて一番やりたいことは何かと聞かれ,「人事です。」と答えたそうです。・・・そうなんですか(笑)。岸信介首相のように,命がけで60年安保をやり切り,さらには憲法改正を目指していたというような政治家としての強烈な意思と気概は全く見当たりません。
ただ一つ言えることは,言葉が適切かどうかは分かりませんが,政治家岸田氏の志向性としては,財務省の「走狗」になってしまうのではないかということです。財政規律至上主義,増税路線,PB(プライマリーバランス)重視,財政支出抑制という路線を志向していることはほぼ間違いないでしょう。これまでの言動の内容もそうですし,親類縁者には財務省の官僚がズラリ(岸田氏の叔父は元財務官僚,岸田氏の実の妹2人はいずれも財務官僚に嫁ぎ,内閣官房副長官の木原誠二その他多くの最側近も元財務官僚),またこのたび自民党税制調査会が出した「中間答申」の内容が「サラリーマン増税か」と物議を醸しておりますが,この調査会の会長宮澤洋一という人は岸田氏のいとこに当たるようです。
現在のインフレ率についてはいわゆるコストプッシュインフレの範疇であり,実体経済として日本はデフレを脱却していません。増税をしてますます需要を減らしてどうするの,まずは「機能的財政」の観点から効果的な財政出動をしてデフレを脱却し,景気回復,経済成長をし,これにより税収をもっと増やしていくのであれば分かります。でも,デフレ下で増税,財政出動を減らしたら日本経済はどうなってしまうのかについて,岸田氏は首相公邸で息子らと一緒に忘年会に興じている暇があったら,真剣に考えて欲しいと思います。
考える材料としては,「奇跡の経済教室【基礎知識編】」(中野剛志著,ベストセラーズ),「奇跡の経済教室【戦略編】」(中野剛志著,ベストセラーズ),「奇跡の経済教室【大論争編】」(中野剛志著,ベストセラーズ),「どうする財源-貨幣論で読み解く税と財政の仕組み」(中野剛志著,祥伝社新書)などがお勧めです(笑)。
7月11日,最高裁判所は注目すべき判断を示しましたね。この事案は,戸籍上は男性だが性同一性障害で女性(トランスジェンダー女性)として生活する経済産業省の50代職員が勤務先の庁舎で女性用トイレの利用を制限しないよう求めて訴訟を提起した事案です。
このたびの最高裁判決の骨子は,①経済産業省による性同一性障害の職員のトイレ使用制限を是認した人事院判定は違法,②職員に自認とは異なる性別用か,離れたフロアのトイレしか使えない日常的な不利益を甘受させる具体的事情はない,③使用制限は職員の具体的事情を踏まえず同僚らへの配慮を過度に重視しており,著しく妥当性を欠くというものです。
おいおい,それならば生物学的には男性だが性自認としては女性だという人は,何らの制限もなく自由に女性トイレを使用してもよいのか,となっちゃいそうですが,そういうことではありません。裁判例には必ず「射程距離」というものがありまして,結論だけを一般化することはできず,あくまでもそのような判断がなされた具体的な理由,証拠によって認定された個別具体的な事情が前提となっているのです。
今回の最高裁の判決の中でも触れられていますように,今回の判断は「不特定多数が利用する公共施設などを想定した判断ではない」とされていますし,個別具体的な事情が前提となっております。例えば,この職員は性同一性障害の診断を受け,ただ健康上の理由で戸籍変更に必要な性別適合手術を受けていなかったこと,女性ホルモンの投与を受けていたこと,性衝動に基づく性暴力の可能性は低いとの医師の診断がなされていることなどといった事情があったのです。
ただ私は,今回の最高裁の判断内容に賛成できない部分が少なからずあります。例えば,さきほど骨子の3番目として挙げた「同僚らへの配慮を過度に重視しており,著しく妥当性を欠く」と言い切ってよいのかという疑問です。率直に言いますと,顔見知りのトランス女性と職場のトイレを共用することを嫌がる女性職員も,事実として多いのではないでしょうか。また,判決文を読みますと,経産省が今回の使用制限措置(勤務するフロアから2階以上離れたトイレを使用すること)を実施するに当たって開かれた説明会では,当局職員が受けた印象として,(同フロアの女性用トイレを共用することにつき)女性職員が「違和感を抱いていたように見えた」といった供述もあります。
要するに実際に声には出さない(出せない)ものの,女性職員が羞恥を覚え,違和感を抱くといった「声なき声」は厳然として存在するのだと思います。そのような本音を声にして言い出すことができない,自分の本音とは相反する周りの漠然とした同調圧力の存在・・・。それなのに,経産省の今回の使用制限措置(勤務するフロアから2階以上離れたトイレを使用すること)が,果たして「同僚らへの配慮を過度に重視しており,著しく妥当性を欠く」ものと言い切ってよいのでしょうか。確かに,勤務するフロアから2階以上離れたトイレを使用することというのは当該職員には一定の不利益,不自由を強いることにはなりますが,職場となる経産省が定めた今回の措置は,女性トイレを使う他の女性職員らに対する配慮と,当該職員(原告,被控訴人,上告人)が自認する性に即した社会生活を送る法的な利益との調和を図る苦肉の策として許容されるべきものだったのではないかと思うのです。少なくとも,職場の措置,そして人事院判定については,「著しく妥当性を欠く」,「違法」とまでは言えないでしょう。
「大衆の狂気―ジェンダー 人種 アイデンティティ」(ダグラス・マレー著,山田美明訳,徳間書店)という本は誠に素晴らしいノンフィクション本ですが,是非一読をお勧めします。読んで損はありません。
土曜日でしたか,テレビのチャンネルを回していましたら,たまたまDeNA対中日戦のプロ野球中継がやっていました。そこで目にした光景に思わず笑っちゃいました。何と,打席に入るDeNAの選手がみんなピカチュウのヘルメットをかぶっているのです(笑)。野球とはいえ,闘っている選手たちがピカチュウのヘルメットをかぶっている訳ですから,相手のピッチャーの戦意が緩んでしまうのでは・・・。マウンド上でよく笑えてこないなと思います(笑)。つくづく思うのですが,日本のゆるキャラは本当に可愛いですね。日本のゆるキャラですぐに思い出すのが,高山寺の木彫りの子犬像(湛慶作)です。これも本当に可愛い。一度実物を見に行きたいと思っております。
やはりテレビの話題ですが,先日,これも何気なくチャンネルを回していましたら,NHKで天安門事件の証言ドキュメントの番組が放送されていました。どうせNHKのことだから中国共産党に忖度した当たり障りのない内容だろうと高をくくっていたのですが,これは失礼しました,なかなかの内容でした。当時の民主化を叫んだ活動家,現場を目撃した市民,その他多くの関係者の証言や,鄧小平の鎮圧指揮の下,人民解放軍が戦車を繰り出し,容赦なく学生らに向けて発砲した当時の映像,趙紫陽と鄧小平・李鵬との意見の対立その他の背景事情など,割と詳しく紹介していました。
その数日後には,やはりNHKで中国共産党のチベット支配についてのドキュメンタリー番組を放送していました。NHKもなかなかやるもんだなとは一瞬思いました。もともとチベットは中国の版図には含まれてはいなかったにもかかわらず,1950年から中国はチベットに侵攻し,不法な併合政策を実行し,チベット人の犠牲者は亡命政府の発表によれば120万人を超えています。徐々に漢族を入植させ,チベット仏教を弾圧し,教科書も中国語,「改善」と称してチベットの伝統や文化,言語,宗教に徐々に圧迫を加えています。アメリカの俳優,リチャード・ギアなどはこのようなチベットの現状を憂慮し,チベット救済のための積極的な活動をしていることは有名です。
さきほどNHKもなかなかやるもんだなとは一瞬思ったものの,このテレビ番組は内容的にはやはり中国共産党に気を使った内容となっており,物足りなさを感じました。チベット人の不満,絶望,慟哭は,主に僧侶による焼身自殺の続出によっても明らかです。そのあたりのことは,「チベットの焼身抗議-太陽を取り戻すために」(中原一博著,集広舎)という本に詳しいと思います。一読の価値はあります。
それにしても,NHKはどうして中国のウイグル問題について寡黙なのでしょうか。「NHKスペシャル」などで掘り下げた内容の番組を作ってもらいたいものです。果敢な取材で切り込んだ英国のBBC放送を見習って。
話は変わりますが,先日の産経新聞の産経抄で初めて知ったのですが,ロシアのプーチン大統領の先祖のもともとの姓はラスプーチンだったそうな。怪僧ラスプーチンといえば帝政ロシア末期の極め付きの悪役で,最後の皇帝ニコライ2世一家に取り入って宮廷を牛耳り,皇帝の権威を失墜させてロシア革命を招くきっかけを作ったと言われている人物です。プーチン大統領の祖父が怪僧と同じ姓なのを恥じて改姓したようです。まあ,改姓したところで,プーチンのウクライナ侵略,そしてむちゃくちゃな破壊行為,非人道的な行為については,いずれその責任を取るべき時期が来るでしょう。