さてさて,今年も税務申告の季節がやってまいりましたが,先日何とかこれを済ませました。やはり我々庶民にとっては重税感がありますね(笑)。今,政倫審の開催をめぐって混乱しておりますが,この度のことはもともとは政治資金パーティー券裏金問題に端を発しております。
報道によれば,5年間の収支報告書への不記載の金額は,自由民主党の安倍派が総額約13億5000万円,二階派が3億8000万円に上っております。これって政治資金規正法違反の問題だけでなく,還流,配分されたお金は課税所得ですよね。彼らは申告したのでしょうか(笑)。
先日,岸田首相は国民に向けて適切な納税を呼びかけました。そのお膝元の岸田派でも不記載額は約3000万円だったと報道されています。いったい,どの口が言うねん(笑)。そういえば,先日の産経新聞の産経抄には,民主党時代の鳩山由紀夫元首相の贈与税問題が記載されていました。彼が実母から毎月1500万円,総額12億6000万円もの贈与を受けていたにもかかわらず,贈与税を納めていなかった事件です(その後指摘を受けて申告)。そんなこともありましたね。「選良」と言われている人たちがこの体たらくです。それにしても,確かに納税は国民の三大義務であることは認識してはおりますが,ああ,この重税感。
話はガラッと変わりますが,先日私の親しい友人のTさんのことを書きましたね。そう,彼が言うには,最近ちあきなおみの持ち歌である「喝采」という曲のメロディーが頭の中でぐるぐる回って離れないという話です。実は先日,昭和の香りのする行きつけのスナックで一緒に飲む機会があり,とうとうカラオケで歌う彼の「喝采」を耳にする貴重な機会を得ました(笑)。
し,しかし・・・完全に音程がずれているのです(爆笑)。親しい友人なのですから,彼の人柄は申し分ありません。しかしながら,この「喝采」を歌っている時の音程のずれの度合いは途方もない域に達しており,受け狙いでわざとやっているのかと疑うくらいです(笑)。ママも私も涙が出るくらい笑ってしまいました。一体全体,最近彼の頭の中をぐるぐる回って離れないその「喝采」のメロディーというのは,ちあきなおみが歌うメロディーなのか,それとも彼が実際に歌うメロディーのどちらなのだろうかという素朴な疑問もわきます。ただ,彼の名誉のために申しておきますが,彼の歌う「ミスブランニューデイ」(サザンオールスターズ)は素晴らしいのです。「喝采」の時は突如として発作が起こるようです。
先日久しぶりにタイ古式マッサージに行ってまいりました。オール日本人スタッフのその店は,惜しまれて亡くなった十八代目中村勘三郎さんが名古屋公演の時にはよく訪れていた店です。いや,本当にタイ古式マッサージというのは気持ちのよいものですね。割引券もあったので思わず火曜日に2週連続で施術を受けに行ってしまいました。
幸いにしてその店のオーナーで,技術的に最も優れていると思われるスタッフにやってもらうことができました。技術的にはどうしても優劣がありますし,どうせなら上手な人にやってもらいたいですものね。タイ古式マッサージの特徴は「SEN」と呼ばれるエネルギーラインに従って施術されていくようですが,その上手な方は明らかにその原則に従った,それを意識した施術をしてくれるのです。みなさん,一度タイ古式マッサージを体験されてみては。
3連休の初日,久しぶりにゴルフをしました。スコアの方は今一つでしたが,そんなに寒くもなく,また風もなくて楽しくラウンドすることができました。4人で回ったのですが,そのうちの一人にTさんという個性的で面白い人がおります。
ラウンド中に急にその人が言うには,最近頭の中を「喝采」という歌のメロディーがぐるぐる回って離れないのだそうです(笑)。「喝采」という曲は,実力派歌手のちあきなおみさんの持ち歌ですね。確かに短い期間であっても,自分の頭の中でぐるぐる回ってなかなか離れないメロディーがあったりしますよね。実はその時私もあるメロディーが頭からなかなか離れないので,思わずその面白いTさんの話に賛同しました。でも彼の場合,なんで「喝采」なのでしょうか(笑)。ティーインググラウンドでもTさんはそのメロディーを口ずさんでいましたから,よっぽどなのでしょう。でも音程が少し外れているのです(笑)。面白い人ではあります。
実はそのゴルフの時も今も,私の頭の中でぐるぐる回ってなかなか頭から離れないメロディーというのは,ボロディン作曲の「ダッタン人の踊り」です。これは歌劇「イーゴリ公」の第二幕で登場する曲なのですが,これが異国情緒たっぷり,すごく印象的で実に佳い曲なのですよ。最近このメロディーがなかなか頭から離れない(笑)。今この時も(笑)。
自宅でまったりしているときなどに,テレビで検索してYouTubeでこの曲を楽しんでおります。「ボロディン ダッタン人の踊り」とキーワードを入れて検索してみてください。かなりの数の動画が出てきますよ。それに第二幕で実際にこのメロディーに乗って踊られるシーンも誠に素晴らしい。その振付がやはり印象的で踊りもなかなか官能的なのです。
ボロディンという作曲家はなかなかのメロディーメーカーですね。その他に私の印象に強く残っているメロディーは,ボロディンの「弦楽四重奏曲第2番 第3楽章 夜想曲(ノクターン)」です。このメロディーがまた素晴らしい。これもYouTubeなどで一度お試しあれ。
最近では休日に「AbemaTV」で将棋や麻雀の番組を楽しむことが結構ありますが,日曜日に何気なくチャンネルを操作していましたら,たまたま「なつかしアニメ80’s」という番組で「忍者ハットリくん」が放送されていました。いやー,本当に懐かしいわ(笑)。私は忍者ハットリくんの顔が大好きで,本当に可愛いのです。弟のシンゾウも。
でもいつだったかもう記憶にありませんが,かなり昔に「忍者ハットリくん」が実写化され,生身の人間が演じる映像を見て,とてつもない違和感を覚えた経験があります。漫画やアニメのイメージと全然違うのです。その時私は,テレビドラマや映像として実写化することが必ずしも成功するとは限らないのだなとつくづく思いました。何と言いますか,表現が難しいのですが,原作漫画はそれだけで自己完結的に小宇宙を構成し,その世界だけで満足なんだというものが絶対にあると思います。
実写化といえば,最近漫画「セクシー田中さん」の原作者の芦原妃名子さんの訃報が報道され,状況からして自裁ではないかと言われており,各界に大きな波紋を広げています。私は「セクシー田中さん」という漫画も原作者の芦原さんのことも,それまで全く知らなかったのですが,調べてみますとこれまで人気作品を数多く世に出し,素晴らしい業績を残されています。50歳というまだ漫画家として働き盛りであったのにこのような不幸な結末となり,本当に心が痛みます。
経緯の詳細,そして真実は分かりませんので,勿論私も軽々なことは言えませんが,これまで報道されている内容からすれば,やはり原作者とドラマ化した日本テレビ(プロデューサー)・脚本家との間で相当の軋轢が生じていたことは間違いないようですね。関係者間の鬩ぎ合いとでも言うのでしょうか。
ドラマ化を許諾するに当たって,原作者は「必ず漫画に忠実に」,漫画がまだ完結していない以上は,ドラマオリジナルの終盤についても未完の漫画に以後の影響を及ぼさないように「原作者があらすじからセリフまで」用意する,場合によっては原作者が脚本を執筆する可能性があることなどが条件とされていたということのようです。
しかしながら,原作者のX(旧ツイッター)によれば「毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていた」ようであり,全10話のうち第1話から第8話まで原作者が加筆修正などして相当に疲弊し,第9話と第10話については時間的制約がある中で原作者自身が脚本を書くという異例の事態になっていたようです。
原作漫画が実写化(ドラマ化)する過程では,当然ながら複数の関係者が関与しそれぞれの立場というものがあります。主に漫画の原作者,出版社,テレビ局のプロデューサー,脚本家です。これは一般論ですが,漫画の原作者にも原作への愛情,こだわりが強く,原作から少なからず逸脱した場合にはこれを許容できないタイプもいれば,実写化されるのであれば自分のビジネスにも結び付く,そこそこ内容的に改編されても基本的には映像のプロにお任せするというタイプもあるでしょう。
一方,テレビ局のプロデューサーは最高責任者であって,予算,スケジュール,キャスティング,脚本家,演出家などを統括する立場です。スポンサーなどの手前視聴率を考え,どうやったら視聴者受けがするかを熟知した映像コンテンツ製作のプロなのですから,いきおい現場は自分に任せて欲しいということになります。
さらに,脚本家としては,やはり作家なのですから,一応原作に忠実であろうとはするものの,作家のプライドとしてある程度は自分のオリジナリティーを出したい,原作そのものを文字化するだけなら脚本家の存在意義が失われるという意識があるでしょう。
報道されている経緯からすれば,原作者の芦原さんはやはり「セクシー田中さん」という作品に,当然のことながら自己の分身(自分の子ども)ともいえるほど愛着があり,一定以上は譲歩できないという強いこだわりがあったのだと思いますし,それは私も十分に理解できます。多くの漫画家がそうであるように,机に向かってコツコツと作品を練り上げ,繊細な職人タイプだったのではないでしょうか。
今回は当然契約が存在したのでしょうし,契約内容はもちろん私には分かりませんが,一般的に原作者には著作者人格権というものがあります。この権利が内包するものの一つに,著作者は著作物の内容やその題号を勝手に改変されない同一性保持権があります。もちろん第1話から第8話までもこの著作者人格権の侵害はないのでしょうが,原作者の芦原さんはこの著作者人格権(同一性保持権)を文字どおり保持するために脚本に手を入れたり,再三にわたって要望を伝えるなどして疲弊してしまったのかもしれませんよ。いずれにしても,このたびのことは返す返すも残念です。
ネットで調べていましたら,関連した記事が出ていました。漫画「おせん」が2008年に日本テレビでドラマ化されたことがあり,これも原作内容からむちゃくちゃに逸脱した内容の脚本,番組づくりがなされたことが問題となり,原作者がこれにショックを受けて一時的に漫画の連載が中断したという出来事があったようです。
今回日本テレビのドラマ「セクシー田中さん」の公式サイトで,各回の脚本は原作者の意見をもらいながら話し合いを重ね,許諾をいただいた脚本を決定原稿として放送したという趣旨のコメントが発表されていますが,今後の再発防止のため今回の製作過程について虚心坦懐に調査し,改善すべき点は改善するなどしていくことが自局のためになるのではないでしょうか。また,これも一般論ですが,当然脚本家も作家である以上オリジナリティーを発揮したいでしょうが,原作に全く拘束されたくないのであれば,何もないところから一からオリジナル作品を自ら創作することも一考です。
今回は,長文誠に失礼いたしました。