先日,二泊三日で河口湖に行ってまいりました。もちろん河口湖の広大で風情のある湖面に癒されに行っただけではなく,ゆったりと温泉に浸かり,あの雄大で偉容を誇る霊峰富士の神々しい姿を見るために・・・。
特に不平も言わずに付いてきてくれ,常日頃家事などで大変お世話になっているカミさんの労に報いる気持もありました。思い起こせば,結婚して37年になります(笑)。こんなめんどくさい私に特に文句も言わずに連れ添ってくれました。本当に頭が下がります(笑)。奇特な方といえば奇特な方(もちろんこれは本来の意味どおり褒めております)。この旅行の真ん中の日には,東京で一人暮らしをしている娘も合流してくれました(日帰り)。新宿から高速バスに乗って1時間45分くらいで河口湖まで運んでくれるんですね。
実はいつも新幹線で東京まで行くときには,私もカミさんも車窓から富士山の美しい姿を見逃すまいと目を凝らすほど,富士山という存在が好きなのです。もう6月に入っていますから,冠雪した富士山の姿は望めないかなとも思っていたのですが,頂上付近は冠雪していました。実に美しい姿です。河口湖の湖面と温泉は私たちを癒してくれますし,富士山の美しくも雄々しい姿は,私たちの士気を鼓舞してくれ,また霊感を与えてくれます。
旅行の真ん中の日には,三人で洒落たレストランでパスタのランチをいただき,ロープウェイで河口湖半の山に登り,改めて富士山と河口湖の雄大な景色を楽しんだのです。そりゃ海外旅行も良いけど,本当に日本国内には是非行くべき佳い場所がいっぱいありますし,つくづくこの日本というのは観光資源に恵まれていると思います。今回は特に露天風呂に浸かりながら富士山などの美しい姿を楽しめるのですから。
さて,本来は良い気分のままこのあたりで本文を締めくくりたいと思ったのですが,いわゆるオーバーツーリズムのことに触れない訳にはまいりません。今回の河口湖旅行でも,少なくとも三島駅から河口湖までのバスの中,そして河口湖界隈については,もう日本人を探すのが至難の業といった風情であり,外国人観光客でごった返しておりました(苦笑)。内心ではホテル内の朝食バイキング会場やお風呂(温泉)でマナーの悪い外国人客のために不愉快な思いはしたくないなと恐れておりました。今回の旅行では,恐れていたほどではなく予想よりはマシだったし,大きな被害はありませんでしたが,朝食バイキング会場とお風呂の脱衣場で少し不愉快なことがありました。敢えてどこの国の人とは言いませんが(笑),マナーの悪さで有名なかの国の人だと思われました。
苦言を呈したいことは,ホテルや旅館はインバウンド需要(消費)を大歓迎しているのかもしれませんが,現状ではオーバーツーリズム気味であることは間違いなく,インバウンド消費の対GDP比は僅か0.7%程度にしか過ぎません。行楽地や宿泊施設でマナーを守らず,乱暴狼藉をはたらく外国人旅行客を「ウェルカム」しているばかりでは,本当に日本の文化,伝統に触れたい,癒しを求めたいと願う日本人旅行客が逃げてしまいますよ。端的に申せば,お風呂に入る時にかけ湯もせず,ドボンと入ったりするマナーの悪い外国人と一緒の湯船には入りたくありません(笑)。争うようにして料理を取ったり,食い散らかしたり,料理の前で大きなくしゃみをしたりする人たちと一緒に食事などしたくないのです(笑)。
外国人観光客ばかりをあてにしたホテルや旅館には行きたくないし,景勝や神社・仏閣などの観光資源はみんなのものです。なかなかに表現が難しいのですが,敢えて我儘を言います。心から日本の文化,伝統,情緒に触れたい,癒しを求めたいという日本人旅行客をもう少し大切にしてよと。