いよいよパリ五輪も日程的には終盤となりましたね。日本選手団の奮闘に心から敬意を表します。
さて,パリ五輪の開会式から約2週間が経過しようとしていますが,みなさんはあの開会式のいろいろな場面のことはもうお忘れでしょうか。私も長いこと生きておりますが(笑),率直に言ってあのように醜悪な,そして嫌悪感を覚える開会式を目にしたことはありませんでした。残念ながら・・・。
恐らくはレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」をオマージュしたと思われる奇妙な風体の各登場人物そして演出は,LGBTQ+や多様性とやらに対する理解を強く求める趣旨に出たものでしょう。しかしながら,こういった演出や映像は,その筋の左翼活動家やそのシンパによる押しつけがましさを感じますし,お茶の間で見せられたり子供に見せるようなものではないでしょう。やはり欧米もいよいよここまで来てしまったのかと思いました。あるブログの作者はうまいこと表現しています。いわく,「世界中のキリスト教徒は、パリ大会の主催者がレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』のタブローで開会式を締めくくる決定に抗議している。ルネサンス期の画家が描いたイエス・キリストと使徒たちの有名な絵は、ドラッグクイーンや同性愛者、性転換者を巻き込んだバッカス祭として再解釈された。」
LGBTQ+,多様性(多文化共生,人種,移民など),そしてジェンダー思想のごり押しには辟易としますし,いわゆるポリティカル・コレクトネス(政治的に正しいこと)に対しては絶対に異論は唱えさせないぞ,といったような有形,無形の圧力を感じてしまう今日この頃です(笑)。
それにフランス革命時のマリー・アントワネットの斬首された首を思わせる演出やバーッと血が噴き出す様子を擬した演出なども明らかに狂気的で悪趣味です。こんな演出で何を訴えたかったのでしょうか。エドマンド・バークも「フランス革命の省察」において,狂気めいた行き過ぎや理性万能主義の危険性に警鐘を鳴らしていたではありませんか。
このたびのパリ五輪の開会式を見て私が覚えた嫌悪感,違和感については,ざっとこんなところです(もっと本当は言いたいことはあるのですが,「お前のブログは長過ぎる。」とお叱りを受けることも多いので,これくらいにしておきます。)。
ただ,アメリカのドナルド・トランプ大統領候補(共和党選出)や,スロバキア副首相のトマーシュ・タラバは次のように述べておりますので,引用しておきます。タラバ副首相はパリ五輪の閉会式はボイコットする旨を明言しています。
「パリ五輪の開会式は本当にひどい。恥ずべきものだった。」(ドナルド・トランプ)
「私は閉会式でスロバキアを代表するはずだったが、普通(ノーマル)の世界にとって、このオリンピックは倒錯した退廃の忌まわしい象徴として永遠に記憶されるだろう。スポーツの美しさを悪用し、それを進歩的な政治劇へと仕立て上げたのだ。」
「キリスト教への侮辱と提示された退廃は、文化とゴミの違いを理解している普通の世界全体を怒らせるほどのレベルに達している。」(トマーシュ・タラバ)