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弁護士ブログ

2009/12/16

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 このたびの天皇陛下と中国副主席との引見をめぐる一連の動き,小沢一郎民主党幹事長(以下「この人」という。)の記者会見での言動を見ていて,非常な不快感を覚えた。陛下が高齢であることに加え,その公務が多忙であること,また術後の十分な経過観察等が必要であることなどから,いわゆる「1か月ルール」は定着し,陛下自身も,これまで相手国の国の大小や立場にかかわりなく,公平を旨として会見,引見をされてきたと聞いている。今回の中国側からの申し入れは「1か月ルール」を破るものであり,以下新聞報道によると,政府は11月30日の段階で正式に引見が無理であることを中国側に通告した。このルールの存在及び75歳と高齢の陛下のご健康が万全とまではいえないことがその理由である。

 

 ところが,中国側はあろうことか駐日大使館を通じて「なりふり構わぬ」巻き返しを図ってきた。12月9日にも駐日中国大使が官房長官に重ねて引見の実現を求めたのに対し,この時点でも官房長官は「陛下の体もあって大変厳しい」と明言を避けていたという。しかし翌日(12月10日)には,この人(小沢一郎)による例の民主党国会議員143名を引き連れた大訪中団出発が控えていたこともあり,結局は官房長官から宮内庁長官に引見実施の強い指示がなされたという。この間に何らかの強引な力が働いたことが十分な合理性をもって推察できる。安部晋三元首相が指摘するように,例の大訪中団の歓待と今回のご引見とはセットになっていたのではないかと思う。

 

 新聞紙上では「政治利用」ではないかということが問題とされており,この人やその傀儡ともいうべき鳩山首相はこれを否定しているが,明らかに「政治利用」であると評価せざるを得ない。今回の引見が実現されたのは,相手方が中国であったからであろう。今回の引見に際し,本来であれば掲げられないはずであるのに,東京・霞ヶ関や首相官邸周辺には中国の国旗が掲げられていたことがそれを如実に物語っている。前にも述べたように,陛下自身はこれまで相手国の国の大小や立場にかかわりなく,公平を旨として会見,引見をされてきたのである。それに「政治利用」というのは,利用するしないという自らの意思だけでなく,利用されているという観点も重要なのではなかろうか。さらに,このようなことが繰り返されれば,日本なんて国はゴリ押しすれば何とでもなるといった誤ったメッセージを送ってしまうことになる。今回の「1か月ルール」を破っての引見の実現,何の目的なのかピンとこない大訪中団に引き比べてみると,普天間飛行場移設問題におけるアメリカという同盟国の軽視状態はとても理解できない。

 

 それにしてもだ。この人(小沢一郎)の記者会見での発言には心底怒りを覚えた。発言内容の詳細についてはもうあれこれ言わないが,陛下のご体調が悪ければ他の優先順位の低いものを取り止めればよいといった趣旨の発言をした。傲岸不遜である。この人の頭の中では,天皇陛下という存在がどのようなものとして位置づけられているのか。それに,この人は「天皇陛下ご自身に聞いてみたら『手違いで遅れたかもしれないけれども会いましょう』と必ずおっしゃると思うよ」とも発言した(産経新聞)。重ねて言わなければならない,傲岸不遜である。このような人間に陛下の大御心が分かる訳がない。それに,このような物言いは,陛下に対し,そのように発言し,思ってしかるべきだとでも言っているようなニュアンスがある。このような恫喝的体質はこの人の宿痾のようなものかもしれない。今回の一件で,宮内庁には今回の対応を応援する趣旨の夥しい数のメールが殺到し,民主党には夥しい数の抗議がなされているという。普通の日本人のメンタリティーだったら,この人の記者会見での発言,態度には眉をひそめるのではないだろうか。

 

 また,この人は,訪中の後に訪韓した際,天皇陛下の訪韓についても言及したというし,永住外国人の地方参政権の法案提出,実現についても言及したという。このような人が民主党を牛耳っているのである。今の自由民主党の現状には失望しか覚えないものの,自由民主党にお灸をすえようとして民主党に投票した人は,自らが徐々にお灸をすえられ始めていることに気づくべきだ。

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